では、建物の下、本来は盛り土されるはずだった「地下空間」に溜まっていた水はどうなのか。浦野さんはこれも「本質的には安全です」という。 各調査結果を見ると、ヒ素や六価クロムは環境基準値を下回っている。シアン化合物や鉛も検出されたが、いずれも、ほとんど不検出とみなされる値だった。 共産党都議団の発表にならい、「ヒ素が環境基準値の4割検出された」という新聞やテレビ報道もあった。このような表現に浦野さんは批判的だ。 「自然界にもヒ素はあります。過度に危険をあおる言い方で流しているように思います」 一方で、地下水から気化したベンゼンの危険性を指摘する声もある。それについてはどうか。 「仮にベンゼンが地上に出ても、風などによってすぐ希釈されるため、食品に影響を及ぼすほどの危険性はない。都議から依頼されて調べた地下水からはアンモニアも見つかりましたが、これも同じ。ただ、市場周辺の大気が汚れていないか測定