中国人民元が今週、ロシア・ルーブルに対し大きく上昇し、最高値を更新した。ロシアにとって最大の貿易相手国である中国との通商ははるかに割高になった。 人民元は今月1日だけでルーブルに対し25%上昇。ウクライナ侵攻を受け欧米がロシア中央銀行などに制裁を科したためだ。中国の一部銀行は人民元・ルーブルの取引を停止。売りと買いの気配値の開きがかつてないほど広がった。 ロシアが世界市場から締め出されつつある中で、人民元の急上昇とルーブルの取引敬遠がロシアと中国の戦略的関係に疑念を生じさせている。国際通貨基金(IMF)のデータに基づくブルームバーグの算出によれば、2020年の両国間貿易総額は1120億ドル(約13兆円)相当だった。 ロシア、元建て資産やスワップ協定で制裁逃れも-中国の対応焦点 「中国とロシアの貿易は取引コスト上昇や経路の制限などの課題に直面する可能性があるが、それでも続き得る」とクレディ・