星新一さんのショートショートに「マイ国家」というのがあるのだけれどあながちSFでもないよなと感じる。「マイ国家」では、自分が国になってしまう男がでてきて、自分の家を領土にし、防衛などの機能も自分で備えているのだけど。この男のように大袈裟ではないにしろ、わたしも、マイ企業、マイ国家みたいな、気分はもっていたりする。 戦後から徐々にできあがって気がつけば今の日本人の首を絞めまくることになっているシステムに、「信頼」を置いてないというのが1つの要因だと思う。先日、堺屋太一さんの「団塊の世代」って小説を読んでみたのだけど、まさにそこには今の日本が抱えるであろう問題をが的確に予言されていた。この小説が1976年に発表されたものであることを考えると、当時からシステムの問題は認識されていたということがわかる。でもなにも根本的に変えることができないまま今に至っていることがわかるのだ。まるで、家庭内別居に陥