中国では5日から、全国人民代表大会が始まった。李克強首相は、「第2次世界大戦の勝利の成果と戦後の国際秩序を守り、歴史の流れを逆行させることは決して許さない」と述べた。名指ししなかったものの、日本を強く牽制する意図とみられる。 【改善の兆し見えない日中関係】 フィナンシャル・タイムズ紙は、中国が近隣21ヶ国中10ヶ国と領土問題を抱えているとしつつ、一番の火種となるおそれがあるのは、尖閣諸島をめぐる対立であるとみている。習近平国家主席と安倍首相は、ともに就任後1年以上経つが、首脳会談をまだ開いていない。 ガーディアン紙は、日本政府が、従軍慰安婦問題に関するいわゆる「河野談話」の作成過程を検証すると発表したことが、中国首脳部の怒りをかきたてたと報じている。 【日本はドイツを見習え論にウンザリ】 また中国の習主席は、ベルリンのホロコースト追悼館の訪問をドイツに打診していたが、ドイツの同意が得られな