香港(CNN) 数千人の香港市民が集まり、亡くなった英国のエリザベス女王に哀悼の意をささげている。中国が政治的な反対意見の締め付けに動いて以降、最大規模となる集会だ。かつて英国の植民地だった香港では、中国政府による民主派への取り締まりが2年余り前から強化された。 年齢も様々な2500人以上の群衆が今月12日、英国総領事館の外に数時間にわたって列をなした。気温33度の暑さに耐えつつ、花や額に入れた写真、「事頭婆」への感謝の言葉を記したメッセージを供える。「事頭婆」とは女王を指す広東語の呼称で、植民地時代によく知られていた。「ボスの女性」、「おかみさん」といった意味合いになる。 一部の参列者にとって、こうした行動は香港を45年統治してきた一君主への追悼にとどまらず、中国の支配強化に対する巧妙な抗議でもあった。かつての香港は自由闊達(かったつ)な議論が叫ばれる都市だったが、英国から中国に主権が移