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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (8)

  • 夫婦同姓はヨーロッパの伝統 : 池田信夫 blog

    2024年08月20日23:28 カテゴリ 夫婦同姓はヨーロッパの伝統 選択的夫婦別姓をめぐる論争で、夫婦同姓が日の伝統だという人がいるが、それは誤りである。日の(武士の)姓は中国と同じく別姓だった。百姓には苗字がなかったが、一族で同じ「屋号」を使うことがあった。 これは中国が外婚制(イトコ婚を禁止)だったのに対して、日は内婚制(イトコ婚を許す)だったためだ。ヨーロッパも古代には内婚制だったが、中世にローマ・カトリック教会(西方教会)が外婚制を決めた。 これがヨーロッパのWEIRD(Western, Educated, Industrialized, Rich and Democratic)な人々を生んだというのが著者の仮説である。多くの国でおこなった社会実験では、外婚制の比率とWEIRDに相関が強い。次の図の横軸が外婚制で、その歴史が長い国ほど個人主義の傾向が強い。東方教会(内婚

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  • 昭和陸軍の軌跡 : 池田信夫 blog

    2012年09月18日12:40 カテゴリ 昭和陸軍の軌跡 きょうは満州事変の発端となった柳条湖事件から81年目である。一般には満州事変は軍中央の承認を得ないで関東軍が暴走したものとみられているが、書はこの通説を否定する。その4年前の1927年に「一夕会」と呼ばれる陸軍将校の集会で「帝国自存のため、満蒙に完全なる政治的勢力を確立するを要す」という申し合わせが行なわれていたのだ。 1931年6月には「満蒙問題解決方針の大綱」が決定され、武力行使の方針が示唆されていた。これを決定したのは一夕会の中心だった永田鉄山軍事課長や東條英機編成動員課長であり、彼らは関東軍参謀の石原莞爾と連携していた。9月18日の柳条湖事件そのものは軍中央の事前の了解を得ていなかったが、陸軍省は翌日ただちに参謀部との合同首脳会議を開き、即座に関東軍の出動を承認し、増派まで決定した。その後、若槻内閣も陸軍の方針を承認

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  • 政治任用をめぐる果てしない攻防 : 池田信夫 blog

    2012年08月21日01:04 カテゴリ法/政治 政治任用をめぐる果てしない攻防 「脱官僚依存」の人事として民間から起用された丹羽中国大使が更迭されることが決まった。人の軽率な言動にも問題はあるが、彼を抜擢した民主党が守ろうとせず、ハシゴをはずしたのをみると、今後は民間から政治任用しようとしても、なり手はいないだろう。 行政改革というと、天下りや「無駄の削減」ばかり話題になるが、コアの問題は公務員制度である。民主党の「政治主導」が失敗した原因も、人事制度を変えないで政務三役だけが乗り込んで、官僚のサボタージュで孤立してしまったためだ。政権交代直後の勢いのあるうちに、公務員制度や国家戦略局などの組織改革を一挙にやるべきだったのに、バラマキ予算にのめりこんで失敗した(松井孝治氏も反省している)。 人事制度は明治時代から政党と官僚の権力闘争の争点だった。書はその人事抗争の歴史を詳細にたどっ

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  • 文明としての江戸システム : 池田信夫 blog

    2021年11月12日09:42 カテゴリ 文明としての江戸システム 最近つくづく日は「江戸時代化」していると思う。平和が長く続き、人口が減少し、経済が停滞する。書の推計によれば、1600年には1200万人程度だった日の人口は、1721年には3100万人に増えたが、そのあと人口増は止まり、1846年には3200万人にしかなっていない。 前半の人口増と急成長の原因は、市場経済化だった。この最大の原因は、15世紀後半から続いた戦乱が収まり、平和が実現したことだ。この時代に勤勉革命のエートスが形成され、労働集約的な技術で農業生産性も上がった。この時期に、4~5人の家族による小農経営が定着し、「家」が農村の単位になった。 これに対して、後半ピタっと人口増も成長も止まった一つの原因は、間引きだったと推定される。人口爆発によって農地が不足したため、堕胎や「子返し」と呼ばれる嬰児殺しが、なかば公

    文明としての江戸システム : 池田信夫 blog
    dazed
    dazed 2012/07/17
    1600年の日本の人口は1200万人程度→1721年には3100万人なのに、1846年には3200万人らしい。おもしろい。
  • ソフトバンクの仕掛けた史上最大のベンチャー事業 : 池田信夫 blog

    2010年10月26日10:29 カテゴリIT ソフトバンクの仕掛けた史上最大のベンチャー事業 きのうソフトバンクの孫社長が「光の道」についての新提案を発表した。大筋はこれまでの提案と変わらないが、私が何度も質問した株主構成がやっと明示されたのが一歩前進だ。新会社を考えるときは、そのガバナンスを決めることが第一で、細かい技術的な計算はそのあとでいい。 しかし問題は、その株主構成である。図のように国が40%で通信各社が20%ずつとなっているが、これでは今の「半国営企業」のままだ。NTTの経営が非効率になっている最大の原因がこの中途半端な経営形態なので、新会社はその欠陥を継承することになる。しかも国が2000億円も出資するのを「税金ゼロ」というのは看板に偽りがある。 これはSBが4年前に提案した「ユニバーサル回線会社」構想とよく似ている。民間出資で政府が債務保証し、「光ファイバー公社」をつくれ

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  • 「田中レジーム」の限界 : 池田信夫 blog

    2010年07月12日10:25 カテゴリ法/政治 「田中レジーム」の限界 ゆうべはニコニコ生放送で1時半まで開票速報につきあったが、誰が勝ったのかわからないフラストレーションの残る選挙だった。日政治には「大きな政府か小さな政府か」という対立軸がなく、民主党と自民党の中に両者が混在している。小さな政府を標榜しているのはみんなの党だけだが、それが大きな勢力になることは当分期待できない。この「対立軸の不在」を是正しないかぎり、まともな政策論争は成立しない。 こういう混乱した状況になった責任のかなりの部分は、小沢一郎氏にあると思う。1993年に彼が自民党を離党したときは、日が変わるという期待感があった。『日改造計画』には、歴史的な大局観と明確なロジックがあった。自由党のころまでそれは続いていたが、民主党と合流してから訳がわからなくなった。 それは変節なのかと思ったが、片山さつき氏によれば

    「田中レジーム」の限界 : 池田信夫 blog
    dazed
    dazed 2010/07/12
    “片山さつき氏によれば「改造計画は私の先輩がゴーストライターで、当時の風潮に合わせただけ。小沢さんの本質は田中角栄的な利益誘導よ」とのことだ”
  • BPOのレポートがおもしろい : 池田信夫 blog

    2009年11月19日01:51 カテゴリメディア BPOのレポートがおもしろい きのう取材に来た、あるプロダクションのディレクター(兼カメラマン)が、「BPOのレポートが業界で話題になっている」というので、17日にBPO(放送倫理検証委員会)が出した「最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見」を見てみた。確かにおもしろい。マンガ入りで文体も型破りで、こんな調子だ。これだけガンバってきたバラエティだが、最近の話になるにつれ、関係者の口調はだんだん愚痴っぽくなる。 曰く、バラエティはあらゆることをやりつくし、いまや何をやっても既視感がつきまとう。曰く、タレントとその予備軍は相変わらず少なくないが、突出したカリスマ的才能、ビッグな芸人が少なくなった。曰く、放送界にコンプライアンスを矮小化した事なかれ主義、サラリーマン的保身がはびこって、ムチャなこともできなくなった。曰く、バラエティの制作者も

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    dazed
    dazed 2009/11/20
  • 勝間和代氏のためのマクロ経済学入門 : 池田信夫 blog

    2009年11月07日10:53 カテゴリ経済 勝間和代氏のためのマクロ経済学入門 菅直人副総理(国家戦略室担当)に対して、勝間和代氏が「まず、デフレを止めよう」と題したプレゼンテーションを行なったようだ。その内容は出来の悪い学生の答案みたいな感じだが、これが国家戦略に影響を及ぼすとなると放置できないので、少しコメントしておこう。 まず勝間氏は「日はデフレスパイラルの真只中にあることを再認識して下さい」(p.2)と題してグラフを出し、「※OECD定義によれば、「デフレ」と「デフレスパイラル」は同義です」と書いている。このOECDの定義とは何を意味するのか不明だが、たとえばOECDが財務省に行なった説明では、Persistent deflation may degenerate into a deflationary spiral of falling prices, output, pr

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