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ブックマーク / www.tachibana-akira.com (23)

  • フランス大統領エマニュエル・マクロンと純化したエリート社会 – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2020年5月5日公開の「「傲慢なエリート」の典型であるマクロンはなぜ39歳でフランス大統領になることができたのか?」です(一部改変)。 Antonin Albert/shutterstock ****************************************************************************************** 2020年4月24日に行なわれたフランス大統領選の決選投票で、現職のエマニュエル・マクロンが国民連合のマリーヌ・ルペンを下して再選を決めた。とはいえ、「圧倒的に有利」とされたマクロンの得票率は59%で、ロシアウクライナ侵攻でプー

  • 「わたしはシャルリ」のデモを、エマニュエル・トッドの家族社会学から考える – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2016年2月25日公開の「リベラル化した欧州で「リベラルでないもの」に 分類されたイスラームを排除する論理」です(一部改変)。 Melanie Lemahieu/Shutterstock ****************************************************************************************** 今回はフランスの人類学者エマニュエル・トッドの『シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧』( 堀茂樹/文春新書)を参考に、移民問題で混乱するヨーロッパについて考えてみたい。 2015年1月7日、パリの風刺雑誌『シャルリ・エブド』がイ

  • 年齢差別を克服するために「タイムマシン」をつくった女 週刊プレイボーイ連載(607)  – 橘玲 公式BLOG

    「事実は小説なり奇なり」という事件のひとつです。 警備会社で働いていた70歳の女性は、職場の男性の「ババア」という言葉が自分に向けられたものだと思い、年齢のせいで不当な扱いを受けていると感じます。 その頃女性は、ネットで「就籍」という制度を知りました。なんらかの事情で出生届が出されず、無戸籍になっているケースを救済するためのもので、家庭裁判所の許可を得て新たに戸籍をつくることができます。 そこで女性は、自分より24歳も若い46歳の妹の戸籍をつくり、その架空の妹になりすませば、「年齢に関係なく、気持ちよく、長く仕事ができる」と思いつきました。ここからの女性の行動力は、驚嘆すべきものあります。 まず、東京都内の無料法律相談所を訪れ、「妹の戸籍がないことに気づいたので作ってあげたい」と相談します。この話を信じた弁護士は、新たな戸籍を発行するための申立書を作成し、家裁に郵送します。 東京家裁で開か

  • 世界価値観調査から日本と世界が見えてくる – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2021年3月25日公開の「1970年代から始まった生存重視から自己表現重視への価値観の「進化」。 日人が「国のために戦いたい」と思わず、幸福にもなれない理由」です(一部改変)。 世界価値観マップ(2023)https://www.worldvaluessurvey.org/WVSContents.jsp ****************************************************************************************** ミシガン大学社会調査研究所教授で政治学者のロナルド・イングルハートは、世界のひとびとの価値観を比較する「世界価値観

  • 「自立した自由な個人」によって成り立つ高福祉社会はユートピアか – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2016年7月7日公開の「「自立した自由な個人」により成り立つスウェーデンの高福祉。 移民流入により、その社会実験の結末はどうなるのか?」です(一部改変)。 wjarek/Shutterstock ****************************************************************************************** 前回、スウェーデンの「積極的労働市場政策」を紹介したが、その徹底した市場原理と経済合理性に驚きながらも、強い違和感を覚えたひとも多いだろう。 参考:「新自由主義(ネオリベ)型福祉国家」スウェーデン 「自立した自由な個人」による

  • 「新自由主義(ネオリベ)型福祉国家」スウェーデン – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2016年6月23日公開の「北欧は、「新自由主義(ネオリベ)型福祉国家」に変貌していた」です(一部改変)。 Elzbieta Krzysztof/Shutterstock ****************************************************************************************** 安倍政権は2016年4月に予定されていた消費税率10%への増税を再延期したうえで、アベノミクスの是非を争点に7月10日に参院選を行なうことになった。アベノミクスは「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「投資を喚起する成長戦略」の“3の矢”でスタートし

  • シリコンバレーというカルト – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2017年11月17日公開の「東海岸とは全く違うシリコンバレー特有のカルチャーとは?」です(一部改変)。 Photon photo/Shutterstock ****************************************************************************************** 前回は社会学者スディール・ヴェンカテッシュの『社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた』を紹介した。こののいちばんの魅力は、外部の人間が知ることのできないニューヨークの“アッパーグラウンド”、すなわち若いセレブたちの生態が活写されていたことだ。生まれたときか

  • 行政が崩壊しても日本社会を改革できない最大の原因 週刊プレイボーイ連載(590) – 橘玲 公式BLOG

    1月1日に能登半島を襲った地震は、死者・安否不明者合わせて300人超の大きな被害を出しました。被災者には高齢者も多く、今後は避難所での災害関連死が増えることが危惧されます。 人的被害と並んで大きな問題になるのは、地震や土砂災害で寸断された道路や鉄道、上下水道など公共インフラの復旧です。能登半島は日でも過疎化が進む地域で、高齢化による自然減によって人口が急速に減少してます。巨額の復興資金を投じて道路や橋、鉄道を元通りにしても、将来的には利用者がいなくなってしまうかもしれません。 このように書くと「弱者切り捨て」に思われそうですが、そもそも自然災害がなくても地方のインフラは維持困難になっています。 2023年末の国交省の調査では、政令指定都市を除く市区町村が管理する施設のうち、堤防・護岸などの85.9%、橋梁の60.8%、トンネルの47.4%が修繕していませんでした。その理由は、必要な予算や

  • 死刑制度のある日本は犯罪に甘い国? 週刊プレイボーイ連載(578) – 橘玲 公式BLOG

    死刑制度をどうするかは、日におけるもっともセンシティブな問題のひとつです。存続派は「死刑を廃止すると凶悪犯罪が増える」と主張しますが、多くの研究では、死刑があるから強盗や殺人を思いとどまっているという証拠はありません。逆に日の場合、「自殺する勇気がないから、無差別殺人をして死刑にしてもらう」という動機で凶悪犯罪が起きています。 とはいえ、ここでいいたいのは別のことです。死刑を廃止した国は、それによって安全が脅かされるリスクを受け入れたのでしょうか。 イギリスでは子どもを性加害から守るために、独立の機関が採用予定者の過去を調査し、就業を禁止できるようにしています。日でも同様の制度が創設されそうですが、こちらは裁判で有罪が確定したケースをデータベースで調べるだけです。 司法手続きを通さずに市民の権利を制限するのは日では考えられませんが、驚くのはこれだけではありません。イギリスでは200

  • 累進課税はなぜ正当化できなくなってきたのか – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2018年9月21日公開の「累進課税はなぜ正当化できるのか? 日で超累進課税が復活する可能性とは?」です(一部改変)。 ****************************************************************************************** 国家を運営するためには国民から税を徴収しなければならない。ここまではすべてのひとが合意するだろうが、「どのような税制がもっとも公平なのか」となると、議論百出して罵詈雑言が飛び交うようになる。国民一人ひとり利害が異なるし、主義主張もちがっているのだから、みんなが納得するような税制はものすごく難しいのだ。

  • アメリカはディストピアで、日本はユートピアなのか – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2020年9月1日公開の「「アメリカはディストピア、日はユートピア」 経済格差の大きい欧米社会の驚くべき状況」です(一部改変)。 ****************************************************************************************** 新型コロナの影響を受けて、世界的に経済格差がさらに拡大するのではないかと危惧されている。アメリカ社会を揺るがしている一連の抗議行動も、黒人への「人種差別」に反対するだけではなく、その底流には自分たちの未来に対する不安や絶望があるのではないだろうか。 今回は、そんな「格差社会」を論じたを紹介

  • アメリカの知られざる下級国民「ワーキャンパー」 – 橘玲 公式BLOG

    ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2019年8月1日公開の「アメリカの知られざる下級国民「ワーキャンパー」 の増加が意味するものとは?」です(一部改変)。この話は『ノマドランド』として映画化され、第93回アカデミー賞作品賞を獲得しました。 ****************************************************************************************** 『上級国民/下級国民』(小学館新書)では、欧米先進国を中心に、「白人」や「男性」などこれまで社会の主流派(マジョリティ)とされていた一部が中流階級から脱落し、下層(アンダークラス)に吹きだまっていることを述べた。日

  • 人手不足が日本を合理的な社会にしていく 週刊プレイボーイ連載(542) – 橘玲 公式BLOG

    アイスランド・レイキャビクの空港でレンタカーを借りようとしたら、カウンターでキーといっしょに車のイラストが描かれた紙を渡されました。戸惑いながら駐車場に行ってみると、レンタカー会社のスタッフは誰もおらず、利用者が書類を片手に車体を真剣にチェックしています。返却の際に傷があると賠償が発生することがありますが、そのときなって「これは最初からついていた」といっても手遅れなので、あらかじめ自己申告することになっているのです。 ホテルに着くと駐車場が満車で、フロントの女性にどうすればいいか訊くと、午後6時から午前10時までは路上駐車が許可されているから、そのあたりに適当に駐めておくよういわれました。10時過ぎたらどうなるのかと訊くと、ちょっと肩をすくめて、「レッカー移動される前に自分で動かしてね」との答えが返ってきました。 「そんなの当たり前だよ」ホテル近くのバーで知り合った男性にその話をしたら、一

  • 遺伝人類学が解き明かす「人類誕生」と「人種」の謎 – 橘玲 公式BLOG

    人類学者の篠田謙一さんと対談させていただいたので、関連記事として、デイヴィッド・ライク『交雑する人類 古代DNAが解き明かす新サピエンス史』(日向 やよい 訳、NHK出版)の紹介をアップします。一緒にお読みいただければ。 原題は“Who We Are and How We Got Here: Ancient DNA and the new science of the human past(我々は何者で、どのようにしてここに至ったのか 人類の過去を探る古代DNAと新しい科学)”(「海外投資の歩き方」のサイトでの公開は2018年10月19日。一部改変)。 ****************************************************************************************** 30億ドル(約3300億円)の予算をかけたヒトゲノム計画が

  • 第101回 複雑すぎる年金繰り下げ申請(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    いつの間にか齢を重ね、私も年金受給について考えなくてはならない年になった。とはいえ、いまもふつうに仕事をしており、70歳以降に受給を繰り下げるつもりなので、放っておけばいいのかと思っていた。行政サービスは人申告が原則で、制度上、請求しなければ年金は自動的に繰り下げられていくはずだ。 しかしいろいろ調べてみると、いくつかやらなくてはならないことがあるとわかった。 まず、国民年金の任意加入手続き。これはあまり知られていないが、納付月数が480カ月(40年)に満たない場合、国民年金の加入を65歳まで任意で延長できる。「自分はちゃんと年金を納めてきた」というひとも、多くの場合、20歳から大学卒業までは納付猶予にしていたはずだ。すると60歳時点で(最低)2年分は納付月数が足りないので、その分を追加で納めることができる。 「その程度なら大したことない」と思うかもしれないが、働いているなら、年金保険料

    dazed
    dazed 2022/03/02
    自分の場合、年金の繰下げ申請はしないだろうから縁のない話かもしれないけど、たしかに複雑すぎる。
  • 日本人はいつまで「マスクと手洗い」でコロナと戦うのか 週刊プレイボーイ連載(509) – 橘玲 公式BLOG

    ではオミクロン株の感染拡大が続いていますが、ひと足早く感染が始まったヨーロッパでは大きく2つの対応がなされています。 ひとつはワクチン接種義務化の流れで、オーストリアでは18歳以上で未接種だと最高3600ユーロ(約46万円)の罰金が科せられ、フランスも16歳以上の未接種者がレストランや映画館、長距離交通などを利用できない「実質義務化」に踏み切りました。イタリアは50歳以上、ギリシアは60歳以上の高齢者の接種を義務化しており、ドイツも全成人への接種義務化を議会で審議しています。 もうひとつはコロナ規制撤廃の流れで、イギリスがマスク着用義務などの規制をほぼ撤廃し、ノルウェー、デンマーク、アイスランドなどの北欧諸国が続きました。オミクロン株は重症化率が低く、集中治療室の逼迫が見られないことなどから、国民の行動を過度に制限する必要はないというのが理由です。これらの国はワクチンの3回目接種率も高

    dazed
    dazed 2022/02/21
    イギリスの所得保障、“従業員の給与を企業が支払日ごとにオンラインで歳入庁に報告”、“所得が減った個人をリアルタイムで把握、自ら支援要請しなくても給付金請求の案内メール”ってすごいな。日本では無理そうだ
  • 第99回 お宝を教えぬ生保の不誠実(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    20年くらい前に、知人から保険の見直しについて相談されたことがある。彼女が加入していたのは積立型の終身保険と個人年金保険で、正直、かけすぎに思えたが、予定利率が5.5%(現在は0.25%程度)という、俗にいう「お宝保険」だった。そこで、入院特約や三大疾病保障のような余分なものをすべて外して、主契約だけ残すようアドバイスした。 その後、すっかり忘れていたのだが、つい最近、個人年金が満期になったので、どうすればいいかまた相談された。保険金を一括で受け取るか、15年の分割にするかを決めなくてはならないのだという。 ファイナンス理論的には、どちらが有利かは分割払いにしたときのプレミアム(利率)で決まる。それが予定利率の5.5%なら年金方式がものすごく有利だし、0.25%なら一括で受け取って自分で運用した方がいいかもしれない。 ここまではシンプルだが、彼女はまだ現役で働いていて、いますぐ保険金(年金

    dazed
    dazed 2021/11/10
    積立型の個人年金保険の話。この辺、いろいろと謎すぎる。“年金開始を60歳から65歳まで5年間延ばすと「責任準備金差額金の清算金」が発生し、それにともなって約190万円が(年金とは別に)一括で支払われる”
  • 新刊『朝日ぎらい』のあとがきを公開します – 橘玲 公式BLOG

    6月13日発売の新刊『朝日ぎらい』の「あとがき」を、出版社の許可を得て掲載します。 ****************************************************************************************** お気づきの方も多いと思うが、『朝日ぎらい』のタイトルは井上章一さんのベストセラー『京都ぎらい』から拝借した。この“パロディ”を快諾していただいたばかりか、大いに面白がってくださった井上さんにまずは感謝したい。 書を最後までお読みいただいた方はおわかりだと思うが、私の政治的立場は「リベラル」だ。「普遍的人権」という近代の虚構を最大限尊重し、いわれなき差別のない自由な社会が理想だと思っている。 「リバタニア」のなかでは日では数少ない「リバタリアン部族」に属し、日は重層的な身分制社会だとして、その根幹にある日的雇用を批判してき

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  • 安保法制問題に「どうでもいい」感が漂う理由 週刊プレイボーイ連載(205) – 橘玲 公式BLOG

    安倍政権が安保関連法案を衆院で強行採決し、野党が強く反発しています。衆院憲法審査会で自民党が推薦した憲法学者が「安保法制は憲法違反」と明言する“敵失”から法案の審議は迷走を始め、野党がそれを利用して違憲論争に持ち込み、安倍政権を窮地に追い込みました。 もっとも、与党が提出した法案を違憲だというのなら、どれほど“熟議”を重ねても合意に至るわけはありません。これは数で圧倒する与党を強行採決に追い込んで批判する“弱者の戦略”で、それが悪いとはいえませんが、野党にだって最初から議論するつもりなどなかったのです。 「戦争」だとか「徴兵制」だとか、いたずらに国民の不安を煽る言動も、政権奪還の気概を持つ(はずの)政党としては大人気ないかぎりです。こんなことでは、自民党と(永久護憲野党の)共産党の2つがあればいい、ということになってしまいそうです。 残念なのは、安保法制が違憲だとして、だったらどうするのか

    安保法制問題に「どうでもいい」感が漂う理由 週刊プレイボーイ連載(205) – 橘玲 公式BLOG
  • 「差別のない明るい社会」を目指してほしい 週刊プレイボーイ連載(174) – 橘玲 公式BLOG

    なんのためかよくわからないまま衆院解散が決まりましたが、政党同士の足の引っ張り合いにつき合っていても仕方がないので、ここでは候補者たちに託したい前向きな提言をしてみましょう。 一般にリベラルとネオリベ(新自由主義)は、結果平等を求めるのか、機会平等でじゅうぶんだ(結果が不平等になっても構わない)とするかで分かれるとされます。しかしどれほどリベラルでも、私的所有権を否定する共産主義の理想社会(グロテスクなディストピア)を目指すひとはいないでしょう。一方、貧しい高齢者が餓死するのを見て、「機会は平等だったんだから自己責任だ」と突き放すネオリベもいないはずです。現代の政治的対立とは、同じ価値観を持つ者同士が、どこでバランスを取るかでいがみ合うことなのです。 しかしそれでも、機会が平等でなければ結果の平等もあり得ないわけですから、社会から差別をなくすことはあらゆる(民主的な)政治思想に共通の理想で

    dazed
    dazed 2014/12/08
    日本において「常識」とかって言葉で語られることって、ときにすごく差別的だと思う。「常識」に飲まれると不自由この上ない。