中国の国家安全部は12月15日、メッセンジャーアプリ「微信」上の公式アカウントで「経済安全保障の防壁を断固として築き上げる」と題した文書を発表した。12月11~12日に開催された中央経済工作会議(注1)を受けて、経済安全保障に対する関与の方向性を述べたもの。 文書では「経済安全保障は国家安全の基礎」とし、その上で、経済分野は大国間競争の重要な戦場となっており、外部環境の複雑さ、厳しさ、不確実さが増しているとの認識を示した。その上で、経済回復をさらに進めるには、国内の困難を克服するとともに、外部からの挑戦にも対応する必要があるとした。 具体的には、中国経済をおとしめる意図を持つ各種の「常とう句」が絶えず現れているとし、その本質は虚偽を述べて「中国の衰退」という「言葉のわな」「認知のわな」を作り出し、中国の特色ある社会主義制度とその進む道を攻撃、否定し、中国に対する戦略的な包囲・抑圧をたくらむ