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ブックマーク / shinka3.exblog.jp (11)

  • 精子は花の香に引かれない: 「谷間のゆり」現象の終焉 | 5号館を出て

    10年ほど前に、ヒトの精子が嗅覚レセプタータンパク質を持っていて、その働きで匂いをかぐことができるばかりではなく、花の匂いによく似たブルゲオナール(bourgeonal)という分子に誘引されることから、ヒトの卵は花のような香りを出して精子をひきつけているのではないかという論文がScience誌に出て、大ニュースになったことを覚えていらっしゃいますでしょうか(Science 299, 2054, 2003)。 欧米ではこの実験結果をバルザックの小説をもじって「『谷間のゆり』現象」とまで呼んで大騒ぎしたようです。 確かに卵が「谷間のゆり(翻訳の時に「スズラン」を誤訳したようです)」つまりスズランのような香りを出していて精子をひきつけているのだとしたら、これは限りなくロマンチックな現象に思われるということなのでしょう。 ところがいくら調べても、卵やそれをとりまく濾胞細胞から「スズラン」のような香

    精子は花の香に引かれない: 「谷間のゆり」現象の終焉 | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2012/03/02
    CatSper
  • 2011年に取り下げられた論文トップ5 | 5号館を出て

    年度末には、今年の10大ニュースとかヒット曲トップ10とか、今年の重要な出来事を振り返る企画が多くなるのですが、こちらはあまり楽しくない話題かもしれませんが、Scientific American のニュースで「今年、科学の専門誌で取り下げられた重要論文」というタイトルの記事がありましたので、ご紹介します。 まあ、論文の取り下げ自体はそれほど珍しいことではなく、著者たちによってすでに発表された論文に間違いが発見されたなどという理由で有名雑誌でも何百という論文が取り下げられています。 しかし、発表された時にマスコミを賑わせるような事件や大発見として、その内容が社会的に広まり、場合によっては多くの人の行動に影響を与えるようなインパクトを持った論文が取り下げられるということになる場合には、、「間違ってました」では済まない影響が論文の取下げ後も社会的影響を与え続けることがあります。 有名な所では、

    2011年に取り下げられた論文トップ5 | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2011/12/29
    誤りと捏造には越えられない違いがあると思うんだよね。自閉症とワクチンのような話はホントにもう繰り返されてはならないと思ってる。
  • なかなか来ない夏休みと適正な大学の数 | 5号館を出て

    7月の最終週になりましたが、大学はまだ夏休みになりません。 数年前までは、この頃になるとほとんどの講義が終了して、試験期間というものがあったのですが、去年くらいから半期の講義時間は15回を必ずこなすことと、最後の16回目には試験をするという「お達し」がさる高いところからあったようで、すべての講義のスケジュールを合わせて最後に試験期間を設けるということができなくなっています。 その結果、8月に入ってもすぐには夏休みは来ず、この夏理学部は8月12日から、また全学教育は13日からようやく夏休みになります。 (C) photoXpress 文科省としては、「大学生の学力が低下している」という世評に危機感を抱いて、大学の授業時間を確保するようにということで、我々および大学生を大学に縛り付ける時間を増やそうとしているのだと思います。 しかし残念ですが、半年のうちでたかだか1時間や2時間の講義時間を多く

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    doramao
    doramao 2010/07/28
    「勉強をやり過ぎることなく、さりとて落ちることもなくというほどほどのレベルでの低空飛行をする芸術的なセンスを持っていると思わざるを得ない学習行動」私の得意技。試験期間中は平素より遊び時間が増える。
  • イギリス沿岸でシャチが種分化中(とBBCが言っている) | 5号館を出て

    BBCニュースで仕入れました。 Two killer whale types found in UK waters イギリス沿岸に生息するシャチに2つのタイプがあることがわかったという記事です。同じ場所に住んでいるのに、異なるグループとして認識されるということは、シャチ同士でそれぞれのグループを認識しているということになり、交配もグループ内で行われていることがはっきりすれば、それは生物学的には別種として区別されるということになります。 私のわずかな知識によれば、英米で killer whale (Orcinus orca) 殺し屋クジラと呼ばれているシャチ(これはアイヌ語だそうです)は、世界中で1属1種だけだと思っていたのですが、この記事とそのもとになっている雑誌 Molecular Ecology によれば、イギリス沿岸だけでもどうやら別種といえるくらい異なったシャチの集団が2つあるらし

    イギリス沿岸でシャチが種分化中(とBBCが言っている) | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2010/01/07
    おもしろい/数mしか離れていないところに生えている同種のキノコが実は遺伝的には案外離れていたよ、みたいな事もあるという論文を読んだことがあるのを思い出した。
  • 他人の空似 (他猫の空似) | 5号館を出て

    素晴らしい写真が多いので、良くおじゃまする「gr-digital.netブログ」というサイトがあります。最近、時折かわいいネコが登場します。今日も出てきました。 セッティング このネコが、私のもう一つのお気に入りのサイト「COMPLEX CAT」の主役の一人(一匹)であるチコに似ていると思っていました。 たとえば、このエントリーにあるチコの写真をごらんください。 共通項 COMPLEX CATさんのところにはたくさんのネコがいらっしゃるようですが、私のお気に入りはチコです。凛々しくて、一目見た時からファンになりました。上のエントリーにあるチコの写真がこれです。(こちらから引用 http://pds.exblog.jp/pds/1/200907/25/39/b0060239_16455886.jpg) そして、gr-digital.netブログさんのところに登場するネコがこちらです。(こちら

    他人の空似 (他猫の空似) | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2009/09/22
    国立科学博物館のチコ→http://blogs.dion.ne.jp/doramao/archives/8647887.htmlよりも似ているなぁ。
  • 乳糖耐性遺伝子変異はいつどこで起こったがが推定された | 5号館を出て

    USA TODAY に我々日人(東洋人)と欧米人の常識の違いがわかるおもしろい記事がありました。 Sixty percent of adults can't digest milk (全人類でみると大人の60%がミルクを消化できない) このタイトルを見ると、日人ならば「あたりまえじゃない」とか「もっと多くのヒトがミルクを飲めない」とか思うかもしれませんが、アメリカ人にとっては「そんなにたくさんのヒトがミルクを飲めないなんて、信じられない!」というニュアンスなのです。 (C) photoXpress ほとんどの哺乳類は子どもの時にはミルクを飲みます。もちろん、母乳です。ヒトを除くと、大人になってもミルクを飲む動物はいませんので、大人になるとミルクを分解する必要はありません。無駄なことはしないのが生物ですから、ほとんどの哺乳類ではミルクを飲み終わる時期を過ぎると、ミルクの糖成分である乳糖を

    乳糖耐性遺伝子変異はいつどこで起こったがが推定された | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2009/09/02
    牛乳のビタミンD含有量はそれほどでもないからなぁ。それよりも肌の色素問題の方が大切なんだろうなぁ。ビタミンDは魚から補給したほうが有利だよね。
  • カロリー制限をすると病気にならず長生きできるか | 5号館を出て

    これまで、酵母、線虫、ショウジョウバエ、マウスなどいろいろな生物を使った実験で、栄養失調にならないようにしながらカロリー制限をすると寿命が延びるということが示されてきました。 しかし、それがヒトを含む霊長類にも適用できるかどうかを実験で示したものはなかったようです。今日のScience誌に載った論文で、サル(ニホンザルに近い仲間)を使ってカロリー制限をした実験結果が公表されています。このサルの寿命は27年くらいだそうですので、実験も20年以上をかけた長期戦でした。 結論はタイトルどおりです。 Science 10 July 2009: Vol. 325. no. 5937, pp. 201 - 204 DOI: 10.1126/science.1173635 Caloric Restriction Delays Disease Onset and Mortality in Rhesus M

    カロリー制限をすると病気にならず長生きできるか | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2009/07/12
    この実験では病原菌などへの暴露を極力避けたんじゃないかなぁ、自然環境では感染症への抵抗性という面で十分な栄養というのが大切なんだよね。そこも考えたいね。考えていたらゴメン。
  • ツボカビとたたかうカエルの免疫システム | 5号館を出て

    でも2-3年前にツボカビの脅威が問題になったことがありますが、その後はそれほど深刻な事態の報告はあがってきておりません。一方、世界的にはまだまだツボカビが両生類を絶滅させるのではないかという論調の記事が時折出ています。 そんな中で、カエルやイモリといった両生類もなすすべもなく一方的にツボカビにやられ、どんどんその数を減らしているなどということはないという論文が出されました。 まずは、EurekAlert!のリリース記事で知りました。 Amphibians may develop immunity to fatal fungus 両生類は致死性のカビに対して免疫になりうる 書いてあることは、要するに両生類もツボカビに対する免疫状態を獲得して抵抗力をつけることがあるという研究結果です。元論文はBioScienceという学術雑誌に出たものなのですが、それを発行しているAmerican Ins

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    doramao
    doramao 2009/04/02
    不都合な真実か・・・ 
  • もっともっとたくさんの科学批評家が必要だ | 5号館を出て

    CoSTEPの修了式のコメンテーターのおひとりである松田さんから受けた刺激に対して、それが新鮮なうちに書いてしまおうと思っていささか(というか、かなり)未熟な考えを書いてしまったために、多くの方を混乱に陥れてしまったことを反省しております。 科学技術コミュニケーション: 解説から批評へ (stochinai) その結果、あちこちで不必要な反発や議論を巻き起こしてしまったという責任も感じているのですが、まあこういうことは議論されないよりは、多少の誤解や間違いを出発点としていたとしても、議論があること自体が良いことだと自分に言い聞かせております(^^;)。 そんな中で、はななだ未熟な私のエントリーに対して、ktatchyさんとhiroichiさんが非常に誠実なご意見を書いてくださり、とても感謝しています。また、関連した有益なコメントもあちこちでたくさん頂きました。 コミュニケーターブームが科学

    もっともっとたくさんの科学批評家が必要だ | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2009/03/24
    しがらみの少ない人の方が適している気がする。
  • 絶滅に瀕している野生ジャガーの安楽死 | 5号館を出て

    なんと100年ぶりに捕獲された野生のジャガーが、写真のような衛星追跡用の首輪を付けてもとの野に放されたのですが、その後重篤な腎不全にかかっており瀕死の状態に陥っていることがわかり、再捕獲された後に「安楽死」させられたとのことです。 ネコも老化すると腎臓がやられることが多いのですが、このジャガーも老齢個体だったようで、麻酔による捕獲が最後のダメージとなった可能性があると考えられているようです。 もはやアメリカ国内には野生のジャガーはいないとも言われており、ひょっとするとこの個体が「アメリカ最後の野生ジャガー」ということになる可能性もあるようです。

    絶滅に瀕している野生ジャガーの安楽死 | 5号館を出て
    doramao
    doramao 2009/03/04
    ヤグアール・・・
  • カッコ悪い日本人とカッコいい日本人 【再追記】本人原稿 | 5号館を出て

    立て続けに世界的ニュースになっていると思います。 カッコ悪い日人は、もちろんG7の記者会見で記者団の質問に対してもうろうとした対応を見せた中川昭一財務・金融相です。人は風邪薬の飲み過ぎと弁解しているようですが、あれは誰が見てもアルコールによる酩酊状態に見えるのではないでしょうか。もちろん、当のことはわからないとは言え、諸外国に報道される時にはそうなってしまうのは仕方がないような「姿」だったと思います。 しかも、中川氏は今までにも何度も酒のからんだ失敗談の多い人です。 あれを見て思い出したのが、ロシアのエリツィン元大統領です。彼の場合は、同じような状況のフィルムを日では「酩酊」と断定的に報道していましたから、今回は逆に外国のメディアでは「酩酊」と報道されても仕方がないと思います。 これは「単なる酒の席」の笑い話になると思ったら大きな間違いで、この世界同時大不況という時に開かれたG7を

    カッコ悪い日本人とカッコいい日本人 【再追記】本人原稿 | 5号館を出て
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