石油などの資源を確保するためアフリカ投資を拡大する中国。蜜月関係とされた中国とアフリカだが、変化の兆しが出てきた。ナイジェリア中銀総裁が中国を警戒する必要性を訴えた。 「アフリカは中国に対する幻想を捨て、中国をパートナーであると同時にライバルで、植民地時代の宗主国と同様の搾取を行う能力を持つ国と見るべきだ」――。ナイジェリアの中央銀行総裁であるラミド・サヌシ氏がこのほど本紙(フィナンシャル・タイムズ紙)に寄稿し、こんな警告を発した。 アフリカ各国の政府高官の間では、アフリカの工業が停滞しているのは安価な中国製輸入品による攻勢のせいだとの懸念が増えている。サヌシ氏もアフリカが、「新しい形の帝国主義がつけ入る隙を見せている」と指摘する。 中国のアフリカとの貿易の仕方は「搾取だ」として、中国を痛烈に批判するナイジェリアのサヌシ中央銀行総裁(写真:Bloomberg via Getty Image