19世紀初頭の写真の発明に始まり、映画、テレビ、インターネットの動画サイトに至るまで、多くの映像メディアが生まれて、さまざまなイメージを作り出し、それは私たちの日常を大きく変えてきた。 その代表的なものが政治だ。選挙ポスターでどんな写真を使うか、テレビに映ったときはどんな色のネクタイをして出演し、どんな声の高さ、どんなトーンで話せばいいか……。多くの人々の支持を集めるために、政治家は年々、イメージ戦略を重要視するようになっている。 政治家のイメージ戦略という点で先進的なのはやはり米国だ。元大統領のロナルド・レーガン氏や、前カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツネッガー氏は俳優出身として知られるし、先日大統領選に勝利したオバマ氏も、綿密なイメージ戦略を持って選挙戦を戦っていた。 そんな映像が作り出してきたイメージについて分析したのが、ハーバード大学で社会学を教えるキク・アダット氏の『完