悲劇が悲劇を生む 2009年8月9日、兵庫県佐用町(人口20,440人)は24時間雨量326.5ミリの観測史上最大の雨量を記録。佐用川の水位は8.40mに上昇、勢いを増した濁流が護岸内側をえぐり、平成16年に損壊した同じ箇所が損壊した。この集中豪雨で佐用町だけで死者行方不明20名、全半壊8棟、床上浸水774棟、床下浸水579棟、落橋14箇所などの大惨事に発展した。5年前(平成16年)の台風21号のときも佐用川堤防が各所で損壊した。 兵庫県は復旧工事として川底に堆積した土砂を取り除き、損壊地点における当時の最大水位(6.75m)に合わせ護岸を約1mかさ上げした。さらに平成17年度末に佐用川下流の千種川川幅拡幅などの改修工事の基本方針を決定、今年3月に国から承認され今年度から工事に着手したばかりだった。 その佐用川は、今回の水害で円光寺地区左岸250m、久崎地区でも70mにわたって護岸が損壊し