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ブックマーク / mmpolo.hatenadiary.com (3)

  • ボルヘスの講義録『詩という仕事について』を読む - mmpoloの日記

    ボルヘス『詩という仕事について』(岩波文庫)を読んだ。これは1967年にアメリカのハーヴァード大学で行われたボルヘスの講義録だ。ボルヘスは1899年生まれなので当時68歳。6回に渡るこの講義で創作について語っている。とくに第6回めの講義「詩人の信条」が創作の具体的なノウハウを語って興味深い。ここでは第2回めの講義「隠喩」から、暗示の効果について述べていることを紹介したい。 ……われわれは今ボストンの北にいるのですから、ロバート・フロストによる恐らく知られ過ぎた詩を思い出すべきだと、私は思います。(訳注:ロバート・フロストはアメリカの詩人) The woods are lovery, dark, and deep, But I have promises to keep, And miles to go before I sleep, And miles to go before I sle

    ボルヘスの講義録『詩という仕事について』を読む - mmpoloの日記
  • 山口昌男「学問の春」を読んで思い出した - mmpoloの日記

    山口昌男「学問の春」(平凡社新書)を読んだ。副題が「〈知と遊び〉の10講義」というよく分からない標題。でも「講義のまえに」では、「書は1997年に札幌大学文化学部で行われた山口昌男「文化学総論」(ホイジンガ『ホモ・ルーデンス』を読む)の講義をもとにした「比較文化学講義」である。全13回の講義を10回に編集し、著者自身が眼を通し、さらに補足的な聞き書きを行って加筆し、成稿とした。」とある。 講義録だから難しくはない。しばしば脱線するし、楽しそうな講義だ。聴講してみたかった。ポトラッチ、トリックスター、読み進めているうちに思い出した。30年ほど前、熱心に山口昌男を読んだ時期があった。どうして忘れていたのだろう。「アフリカの神話的世界」「の神話学」「道化の民俗学」「文化と両義性」、そのあたりまで読んでいた記憶がある。それで気がついた。以前書いた「周辺からは世界が見える」(2006年11月12

  • 田中克彦「ノモンハン戦争」(岩波新書) - mmpoloの日記

    新聞に載っている岩波書店の今月の新刊の広告に、岩波新書で「ノモンハン戦争」というのがあった。あれってノモンハン事件じゃなかったっけ、くらいに思ったがとりたてて読みたいとは思わなかった。でも一応著者を確認したら田中克彦だった。モンゴル語が専門の言語学者で、田中のどのも興味深く読んできた。ほとんどすべての著書を読んできただろう。そういう著者は、ほかにスパイ小説のジョン・ル・カレ、ポーランドのSF作家のスタニスワフ・レム、作家の金井美恵子、画家でエッセイストの野見山暁治など数える程度だ。 仮にノモンハンだって、田中克彦が書いているのなら読むに決まっている。そしたら、朝日新聞の6月25日夕刊に「ノモンハン戦争とは何だったのか、奪われた民族統合の夢」と題された田中克彦の署名原稿が掲載された。 ここに1枚の写真がある。左に見えるのは満洲国の、右はモンゴル人民共和国の国旗である。撮影された日付は、19

    田中克彦「ノモンハン戦争」(岩波新書) - mmpoloの日記
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