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ブックマーク / www.msz.co.jp (11)

  • 基底材を猛り狂わせる | みすず書房

    アントナン・アルトーのデッサンと肖像画に触発されて、デリダは書を一気に書き上げた。主題sujetは基底材subjectileだ。基底材とは何か? デリダはこう問いながら、解答をあたえるような真似はしない。「デリダのエクリチュールの真の凄味は、哲学によっても文学によってもとうていまともには語りうるような類のものとは思われないこの非=物語を、実際に物語ってみせたという点にあり、それは、観念の断片を並べて漠とした筋道をつけることでは絶対に追いつきようのない実践である」(訳者)。言語という基底材を猛り狂わせつつ、アルトーという事態、および翻訳不可能性という事態を解体構築した、目眩く言語パフォーマンスである。 アルジェリア生まれ。フランスの思想家。 高等師範学校卒業。脱構築、散種、グラマトロジー、差延などの概念を作り出し、ポスト構造主義を代表する哲学者と目される。『フッサール哲学における発生の問題

    基底材を猛り狂わせる | みすず書房
    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2012/04/28
    こんな本があったな。読んでないぞ。
  • 2011年11月号 | みすず書房

    みすず no.599 <目次>ドイツ反原発運動小史 上ヨアヒム・ラートカウ森田直子海老根剛賛々語々 19 一の酉小沢信男メディアの現在史 27 マタイ効果とグーグル (1)大谷卓史傍観者からの手紙 88 「フランケンシュタイン」外岡秀俊池内紀の〈いきもの〉図鑑 110池内紀ライ...

    2011年11月号 | みすず書房
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    ishikawa-kz 2011/12/08
    ドイツ反原発運動小史 上 ヨアヒム・ラートカウ [ 訳 ] 森田直子 [ 訳 ] 海老根剛
  • トラウマ・歴史・物語 | 持ち主なき出来事 | みすず書房

    『トラウマへの探究——証言の可能性と不可能性』の編著者であり、心理学の概念である〈トラウマ〉を人文諸科学の世界に投げ入れ、思想的衝撃をもたらしたアメリカの気鋭の研究者キャシー・カルースの主著の邦訳が、ようやく成った。 『快感原則の彼岸』や『モーセと一神教』に述べられているフロイトのトラウマ理論、デュラスとレネの『ヒロシマ私の恋人』に描かれた個人の破滅の中の相互作用の物語、ド=マン、クライスト、カントのテクストにおける指示機能への考察と落下する身体の形象、そしてフロイトのテクストを分析する中でラカンが行なったトラウマに対する再考。著者はこれらの厳密な分析をとおして、遅延した体験としてのトラウマの物語と歴史の関係や、その語りの二重性、さらに他者の傷から発せられた声や言葉に耳を傾けること、その応答責任の重要性を、情熱的かつ冷静に描出してゆく。ポール・ド=マンの弟子でもある著者の筆さばきは、じつに

    トラウマ・歴史・物語 | 持ち主なき出来事 | みすず書房
    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2011/04/16
    この本病院で読んで怖くて続きが読めなくてそのままだったんだ。ドマンの弟子だ。
  • 他者の苦しみへの責任 | ソーシャル・サファリングを知る | みすず書房

    貧困・難民問題など、社会的につくられる苦しみをグローバルに捉える際、統計の網にかからない実相を捨象するのはあまりにたやすい。数値化の威力ばかりが叫ばれる時代にこそ、「質的な」側面へのアプローチが切実に求められる。 収録の論考は、ハイチにエイズを蔓延させる社会構造(ファーマー論文)、移民が民族と国家を失うプロセス(ダニエル論文)など、社会的につくられる苦しみについての当事者自身による「表現」を掘り起こしつつ、同時にそれをグローバルな視座から位置づけている。「ケヴィン・カーターの写真と同じように「他者の苦しみへの責任」は何らかの形で可視化されなければならない。商品になってしまうことも承知の上で、より強く訴える表現手段を用意しなければならない。この論集もそういう意図から編まれたものだ。」(「解説」より) 特に注目してほしいのは、社会的な苦しみにも「トリアージ」が必要だという、最貧困層の人々の支援

    他者の苦しみへの責任 | ソーシャル・サファリングを知る | みすず書房
    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2011/03/24
    『病の語り』のアーサークラインマンも寄稿。「社会的な苦しみ」についての論文集「収録の論考は、ハイチにエイズを蔓延させる社会構造(ファーマー論文)、移民が民族と国家を失うプロセス(ダニエル論文)など」
  • 『なぜ科学を語ってすれ違うのか』 | トピックス : みすず書房

    ソーカル事件を超えて ジェームズ・ロバート・ブラウン 青木薫訳 「科学者にとって科学哲学の無益さときたら、鳥たちにとっての鳥類学と大差ない。(Philosophy of science is about as useful to scientists as ornithology is to birds.)」これはリチャード・ファインマンの警句とされている。だとすればもう何十年も前のセリフなのに、時を経て理系・文系の科学観の相互理解が進むどころか、科学者の側にはファインマンの言葉そのままの皮肉な見方が、科学論者の側にはそれに対する諦念が、隔絶したまま凍りついてしまっていないだろうか。『なぜ科学を語ってすれ違うのか』は、そんな問題意識から翻訳出版に至っただ。 書には一見あたりまえのようにも見える二つの指摘が込められている。ひとつめは、科学哲学・科学論の研究が、科学者とは違う立場から「科学

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    ishikawa-kz 2010/12/01
    本屋で見た「さらにブラウンは、価値は科学の営みにおいて積極的な役割を果たしうるとさえ言う。これは下手をすると、危険な主張だ。しかし著者はこの主張の先に、「科学の民主化」と「科学の専門性の担保」の両立」
  • 菅野盾樹 | みすず書房

    1943年生まれ。1967年東京大学文学部哲学科卒業。同大学院人文科学研究科博士課程修了。東京大学文学部助手、山形大学教養部助教授、大阪大学大学院人間科学研究科教授を歴任。同大学名誉教授。著書『我、ものに遭う』(新曜社、1983、サントリー学芸賞)、『メタファーの記号学』(勁草書房、1985)、『いのちの遠近法』(新曜社、1995)、『増補版・いじめ』(新曜社、1997)、『恣意性の神話』(勁草書房、1999)、『人間学とは何か』(産業図書、1999)、『示しの記号』(産業図書、2015)。訳書 スペルベル『象徴表現とはなにか』(紀伊國屋書店、1979)『人類学とはなにか』(紀伊國屋書店、1984)、レカナティ『ことばの運命』(新曜社、1982)、マーク・ジョンソン『心のなかの身体』(共訳、紀伊國屋書店、1991)、ブルーム『アメリカン・マインドの終焉』(みすず書房、1988)、『サルトル

    ishikawa-kz
    ishikawa-kz 2010/07/24
    菅野さんはグッドマンの他に、サルトルとメルロ=ポンティの往復書簡も訳していたのか。阪大は退官されていた。
  • 治りませんように:みすず書房

    心理・精神医学社会・教育・メディア精神医学社会ノンフィクション 紀伊國屋書店ウェブストア Amazon.co.jp オンライン書店e-hon セブンネットショッピング 楽天ブックス Yodobashi.com 紀伊國屋書店Kinoppy honto電子書籍ストア 電子書籍ストアBookLive! Amazon Kindleストア 電子ブック楽天kobo Apple iBooks Storeで購入 eBookJapanで購入 SONY Readers Store 精神障害やアルコール依存などを抱える人びとが、北海道浦河の地に共同住居と作業所〈べてるの家〉を営んで30年。べてるの家のベースにあるのは「苦労を取りもどす」こと——保護され代弁される存在としてしか生きることを許されなかった患者としての生を抜けだして、一人ひとりの悩みを、自らの抱える生きづらさを、苦労を語ることばを取りもどしていくこと

    治りませんように:みすず書房
  • 狂気と家族【新装版】 | みすず書房

    このなかには著者たちによってまとめられた11例の分裂病患者の家族研究が、直接的な面接記録のまま収められている。この記録の特徴は、家族が実際にお互いに関係しているところを一緒に直接観するという方法をとったところにある。家族が自らを空間と時間のなかでどのように展開するか、どういう空間とどういう時間とどういう物が私的であるか、また共有であるか、それは誰によって共有されるのか——こうした多くの問題点に対しては、家族がそれ自身から、どういう世界を産みだしてきたかをみることによって、それも構成員を各々個別にもまた全体的にもみることによって、はじめて最善の解答がえられるのである。この意味で書は家族研究についての、たぐいのない入門書と言いえよう。精細な面接の記録のなかから、生き生きと脈うってくる「人間」と「病」の真実は、著者独自の分裂病論の流れのもとに捉えられ、多様な家族構造をもつ「われわれ」の問題とし

    狂気と家族【新装版】 | みすず書房
  • 渡邊一民『武田泰淳と竹内好』 | トピックス : みすず書房

  • 祖国のために死ぬこと【新装版】 | みすず書房

    中世政治思想における「祖国のために死ぬこと」 国家の神秘——絶対主義の構成概念とその中世後期の起源 「キリスト」と「国庫」 法学の影響下での王権 ダンテの「ふたつの太陽」 芸術家の主権——法の格言とルネサンス期の芸術理論についての覚え書 原注 訳者あとがき 1895年、ドイツ領ポーゼン(現在のポーランドのポズナニ)に生まれる。第一次大戦では祖国のために進んで志願兵となり、戦後も左翼を鎮圧する軍で闘うなど、根っからのドイツの愛国主義者であった。ハイデルベルク大学での詩人ケオルゲとの出会いは大きく、その影響下で1927年、処女作『皇帝フリードリヒニ世』を発表、1932年にはフランクフルト大学の正教授に就いた。しかし翌1933年、ヒットラー政権下でのユダヤ人公職追放に抗議し、翌年辞任、「水晶の夜」事件後にはアメリカ亡命を余儀なくされた。1939年からカリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとり、反

    祖国のために死ぬこと【新装版】 | みすず書房
  • ロラン・バルト 喪の日記:みすず書房

    「1978年8月18日 彼女が臥せっていて、そこで亡くなり、いまはわたしが寝起きをしている部屋のその場所。彼女のベッドの頭部をくっつけてあった壁に、イコンを置いた――信仰からではない――。そこのテーブルの上には、いつも花をかざってある。それゆえに、もう旅をしたくなくなっている。そこにいられるように、けっして花をしおれさせたりしないように、と。」 最愛の母アンリエットは1977年10月25日に亡くなる。その死は、たんなる悲しみをこえた絶望的な思いをもたらし、残酷な喪のなかで、バルトはカードに日記を書きはじめた。二年近くのあいだに書かれたカードは320枚、バルト自身によって五つに分けられ『喪の日記』と名づけられた。 とぎれとぎれの言葉が、すこしずつかたちをなして、ひとつの作品の輪郭をえがきはじめるのが日記からかいまみられる。そうして、母の写真をめぐる作品『明るい部屋』が生まれたのだった。 没後

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