岐阜市教育委員会は31日、市内の金華山で、岐阜城の天守の石垣や瓦などを確認する山上部と中腹部の発掘調査を始めた。天守の存在を突き止め、戦国武将織田信長との関係を解き明かすのが狙い。天守の存在は文献や伝承で触れられているのみで詳細は不明なため、初めて調査する。市教委は「物的な証拠が見つかれば、天守が実際にあったことを証明できる」と期待する。調査は来年1月中旬まで行い、一部現場は一般の見学もできるようにする。 市教委は昨年から本格的な調査に入り、今回は4カ所を調べる。調査範囲は昨年の約10倍の約1560平方メートルに広げた。調査は作業員8人程度で行い、山上部の二ノ門周辺から順次進める。 山上部では、現在の岐阜城の西側を調べ、天守の石垣や瓦などの有無を確認する。天守は信長の時代に造られた可能性があるが、これまで関ケ原合戦時の記録などでしか存在が明記されていない。石垣などが見つかれば、実在が明らか