幼年期に保育所に通うことがアレルギー疾患の予防につながる「保育所効果」。 子ども時代に大勢の年上の子どもに囲まれて育った人ほど、青年期のアレルギー疾患のリスクが低いという「きょうだい効果」。 農家の子どもにはアレルギー児が少ないという「農場効果」。いずれも、「現代の生活は清潔すぎてかえって健康を損なっている」ことを裏付けるものばかりである。 さらなる研究から明らかになったのは、健康な動物の体内には、自己を攻撃する白血球が存在しするという重大な事実であった。そして、これらの要素を削除することによってではなく、働きを抑制する別の細胞が存在することによって体内の秩序は保たれていたのである。 つまり、免疫異常を引き起こすためには、人体に新しい物質が入ってくる必要などない。免疫系からある構成要素を取り除くだけで充分なのである。それが抑制細胞と呼ばれるものであり、外界で特定の寄生虫や微生物に接触したの