「このくらいなら大丈夫」そう思っていると、ある日突然、税務署から電話がかかり、確定申告の漏れを告げられる――。税務署がマイナンバーを手にしたいま、もはやこれまでの大雑把なやり方は通用しない。 10万円の追徴金 「昨年夏、会社の人事部に突然呼び出されました。税務署から人事部に連絡があったそうで、『税務署から報告があった奥さんの所得と、あなたが会社に届けている額が合わない。指摘が本当なら配偶者控除も外れることになります。どういうことでしょうか』と尋ねられたんです。驚くやら恥ずかしいやらで……」 こう語るのは、埼玉県に住む会社員の吉田智彦さん(仮名・58歳)だ。いったい何が起きたのか。吉田さんが苦々しく経緯を振り返る。 「5年前から妻が週4日のパートに出ていましたが、その年収は控除の基準である103万円を下回っていたので配偶者控除を受けていました。 3年前から妻がパート先を増やしたのですが、そこ