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ブックマーク / brevis.exblog.jp (53)

  • 新任リーダー学・超入門(2) マネジメントとリーダーシップというコトバに気をつけよう! | タイム・コンサルタントの日誌から

    Sさん、丁寧なご返事ありがとうございます。おっしゃるとおり今日の企業は、規模の大小を問わず、設計・製造工程のいろいろな部分を外注に頼っていますね。だから、新人の頃から「人を使う」立場で動かざるを得ない--Sさんのお言葉を借りれば、“技術を極めることを最初から半分あきらめざるを得ない技術者”である訳です。じゃあ最初から「人を使う」マネジメント職として育ててくれるかというと、そうでもない。とても中途半端な育て方じゃないかと憤懣をもたれるのも、当然かもしれません。 前回の『新任リーダー学・超入門』にも書きました通り、「リーダーシップ」というのは、くせ者の言葉です。そして最近流行りつつある「マネジメント」も同じくらい危ない言葉でしょうね。サン=テグジュペリの「星の王子さま」には、たしか“言葉とは誤解を生み出すもと”だ、といったセリフがあると思うのですが、とくに外国生まれの言葉には気をつけた方がいい

    新任リーダー学・超入門(2) マネジメントとリーダーシップというコトバに気をつけよう! | タイム・コンサルタントの日誌から
    junkcollector
    junkcollector 2011/06/16
    Management, Control, Administration, Leadershipの違いについて
  • 試験は誰の責任か - 人材のサプライチェーンマネジメント再考 | タイム・コンサルタントの日誌から

    もう何年も前のことだが、東京大学教養学部の男子学生が、同じ学年の女子を包丁で何度も刺して重傷を負わせ、殺人未遂で逮捕されるという事件があった。理由は恋愛感情のもつれによる逆恨みだったらしい。若者にありがちと言えば言えるが、まことに幼稚かつ愚かな犯罪である。 「その学生はすぐに退学処分にすべきだ」とわたしは思った。人間には、やっていいこととやってはいけないことの区別がある。お勉強の上手下手より以前に、まずその事を理解しておく必要があるのだ。たぶん東大生の多くは、入試をパスすることに、それまでの青春のほとんどを賭けてきたであろう。だとすれば『退学処分』は最も戦慄すべき事態にちがいない。人を刺したら「自分の人生を失う」という、ショックに近い感情によって、その教訓は全学生の心に残るだろう。「人を刺したら犯罪」くらいのことは、東大生でなくたって誰でも知っている。だが、頭で“知っている”だけでは足りな

    試験は誰の責任か - 人材のサプライチェーンマネジメント再考 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 「ITって、何?」 第16問 ITビジネスの成長のパターンってどうなっているの?(2/2) | タイム・コンサルタントの日誌から

    ・IT産業界の構造 「なんだかため息が出てきちゃった。長々と生態学をご説明いただいたけれど、だから結局何なのよ?って感じ。話の筋道が見えないんですけれど。」 --これからが題さ。 ここで、IT業界の企業ランキングを調べてみる。2009年度の情報サービス業のランキングで上位20傑を選び出して、横軸に順位を、縦軸に売上高をプロットしてみたんだ。ちょっとそこの書類鞄あけてみてくれる? うん、その一番上にあるやつ・・つまり、こういうものだ。 <図15-1 情報サービス企業の売上規模と順位の関係> 「なにこれ・・変なグラフねえ。横軸が1から始まってるのに、その次の目盛りが2じゃなくて10になってる。そのつぎが100だわ。縦軸もなんだか10倍刻みね。だいいち、これって横軸にゼロがないじゃない?」 --こういうのを両対数グラフというんだ。まあ、あまり理科系で実験をやる人以外は使わないだろうけど、ふつう

    「ITって、何?」 第16問 ITビジネスの成長のパターンってどうなっているの?(2/2) | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 新しい販売マネジメント思想こそ、競争力再生の要点である | タイム・コンサルタントの日誌から

    わたしの大学時代の先輩が、あるとき外資系の会社に転職しようと思い立った。米国の技術系ソリューション・ベンダーで、世界的に急成長中の企業だ。大学の恩師に相談に行ってその話をしたら、かえってきたのは思いもよらぬ言葉だった。「外資系に行くなら、技術でなく営業をやれ。」恩師は言葉を継いで、次のような意味のことを語った。 技術力が売り物の会社であればあるほど、技術開発の中心部分は目の届く米国内で、米国人によって行う。日技術屋がやらされるのは保守サポートのつまらぬ仕事で、そんなことをいくらやっても上には行けぬ。もし外資系の会社で上に行きたいのなら、セールスをやるべきだ。販売の仕事だけは、各国の現地でやるしかないからだ。仕事を一杯とって、十分な売上と利益を上げられれば、国からも重視されるようになるだろう。 この先輩は悩んだ後に、恩師の言う道を選んだ。営業部門に入って、やがて華々しい成果を上げるよう

    新しい販売マネジメント思想こそ、競争力再生の要点である | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 見えないパワーシフト - 生産から販売へ | タイム・コンサルタントの日誌から

    '90年代のはじめ頃、私たちの社会に目に見えない地殻変動があった。それは、人口階層ならびに学歴階層の変化である。それらはもはや、底辺の層が厚く頂点に近づくほど数の減るピラミッド型の構造から外れてしまっていた。ところで戦後から高度成長期にかけての日企業を支えた組織体制は、じつは組織階層のピラミッドと人口・学歴のピラミッドの“三角形の相似則”を基に成り立つ、「終身雇用制・学歴制」だった。しかし、この相似則は'90年頃を境に成立しなくなったことを統計が示している。 にもかかわらず、企業社会は成果主義年俸制や派遣労働依存といった小手先の人件費対策で問題を繕おうとし、環境変化に応じて自らを変革することに失敗した。--これが、私たちの経済を長く覆う不調と不協和音の根源についての、わたしの推論の一つである。 関連エントリ:「組織のピラミッドはなぜ崩壊したか」 「組織のピラミッドはなぜ崩壊したか(2)

    見えないパワーシフト - 生産から販売へ | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 戦略的プロジェクトとリスク・プレミアムの原理 | タイム・コンサルタントの日誌から

    プロジェクトと戦略という言葉は、切っても切れない関係にある。戦略が何を意味するかについては諸説あるが、少なくとも戦略的に何事かを行うことは、同じ業務をルーチン的に繰り返すのとは違った側面を持っているはずである。つまり、特定の目的を持つ、時限的な営為なのだ。ということは、戦略がプロジェクトを生み出すケースは非常に多いわけだ。 ところで、プロジェクトとは失敗のリスクをともなう事業である。このことは、すでに何回も書いた。そして、戦略とは仮説に基づく一種の賭けであって、裏目に出る可能性もあることも前回書いた(「戦略シンドロームと改善病」参照)。では企業が、戦略的なプロジェクトに対して投資する資金は、どのように保証するのか? いいかえるなら、企業の投資行動に対する「保証料」(リスクのコスト)はいくらが妥当なのか。タダで賭けはできない。虎の子を賭けに使うなら、それに伴う見えない費用がある。今回は、それ

    戦略的プロジェクトとリスク・プレミアムの原理 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 戦略シンドロームと改善病 | タイム・コンサルタントの日誌から

    もう何年も前になるが、「生産革新フォーラム」で診断士仲間と長野まで工場見学に行ったことがある。自動車関係の電装部品を作っている会社だった。そこではトヨタ系の指導を受けてジャスト・イン・タイム生産を心がけ、さまざまのカイゼンと工夫を製造現場でしていた。U字型レイアウトのセル生産ラインでは、女性工員が混流・一個流しの部品をてきぱきさばいていて、手際の良さに驚かされるとともに、歩幅や部品を取る手の位置まで最適化した機械配置に感心した。 その会社では、納入先からの指図はカンバンで受け取り、そして部品購入先への指示もまたカンバンで行う。工場ではカンバンを受け取ったら、それを指示棚に「差立て」する。棚は時間帯別になっていて、職長が順番にそれを実行していく。このとき、あえて同種の部品のカンバンは時間帯をばらして置いていく。4枚あったら、9時・11時・14時・16時、という風に置くのである。トヨタ生産方式

    戦略シンドロームと改善病 | タイム・コンサルタントの日誌から
    junkcollector
    junkcollector 2010/10/25
    経営がマクロ病、現場がミクロ病ならまだ組織としてはマシなのですけどね。ミクロ病に罹ったまま出世した人々が組織の主流を構成するようになると末期的。
  • 人材のサプライチェーンを正すには | タイム・コンサルタントの日誌から

    夏休みのある日のこと。予備校から帰ってきた息子が、ニコニコしている。理由を聞くと、「今日、予備校で『実験屋台』を見てきた」という。予備校の広い部屋に、いくつか実験用の机を屋台のように置いて、それぞれの種類の物理・化学・生物などの実験を講師がやってみせるイベントらしい。むろん生徒も好きな実験屋台で、自分で手を出して触ることができる。「炎色反応が、あんなキレイな青や緑の光を出すなんて、すごい!」と素直に感動したらしい。 さらに聞くと、驚くべき事が分かった。息子は高校の3年間、一度も理科の実験というのをしていない、というのだ。物理も化学も生物も、である。息子の通った高校は、特別な進学校ではない。平均的な生徒の通う、ごく平凡な私立高校だ。それなりの規模があり、一応の施設もそろっている。実験室だって、ちゃんとあったはずだ。でも、一度も実験はさせてもらえなかったという。あるとき、生物の教師に実験のない

    人材のサプライチェーンを正すには | タイム・コンサルタントの日誌から
  • リスクという言葉自体がリスキーである | タイム・コンサルタントの日誌から

    ビジネスにおけるリスクを語る際、非常に厄介な事実が一つある。それは、「リスク」という語の定義がうまく定まっていないことだ。Aという人の語るリスクと、Bという人の受け取るリスクが同じ物事を指しているとは限らない。いや、違うことを言っている可能性の方がずっと高い。各人の理解にブレ(不確実性)がある。リスクについて語ることは、それ自体がすでにリスキーな事なのだ。 たとえば、人に「最近遭遇したリスク事象の例を挙げてください」と質問したとしよう。たいていの場合、返ってくる答えは「発注先が納期を一月半も遅らせてきたんです」とか「先月自転車で事故りまして」といったものだ。これらは実際に起きてしまったトラブル事象、すなわち『issue』(問題)である。リスクという語は、来は起きる前の可能性を指す概念のはずである。だから、「発注先の手際がまずくて納期に遅れそうになり、気を揉みました」とか「自転車のブレーキ

    リスクという言葉自体がリスキーである | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 組織のピラミッドはなぜ崩壊したか(2) 学歴社会の矛盾 | タイム・コンサルタントの日誌から

    がバブル経済絶頂期だった1990年頃、一つの社会的な地殻変動が静かに進行していた。それが人口ピラミッドの変化で、三角形から釣り鐘型にはっきり移行した。年功序列制による組織ピラミッドとの相似則がこの時点で崩れはじめたにもかかわらず、企業は給与制度の小手先の変更や非正規労働形態へのシフトなどで対応しようとした。来うまくやれば、実務経験も深く専門知識も持つプロフェッショナルを多数抱えた、きわめて先進的な社会に日が変貌できるチャンスだった。にもかかわらず、それをふいにして、管理層ばかり肥大した機能不全な企業群が出現してしまった、という事情を前回書いた。 これに関連して、もう一つ思い出すことがある。たしか浜松で行われたスケジューリング学会シンポジウムでのことだったから、もう8,9年も前のことか。宿舎での懇親会で、ある経営コンサルティング会社の方が、日を代表する映像音響機器メーカーを例に、こ

    組織のピラミッドはなぜ崩壊したか(2) 学歴社会の矛盾 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 組織のピラミッドはなぜ崩壊したか | タイム・コンサルタントの日誌から

    手にならす夏の扇と思へども ただ秋風のすみかなりけり   藤原良経 夏の盛りに、ふと秋の予兆を感じとれる詩人の「気づき」は、まことに素晴らしい。ふつう私たちは、過ぎてしまってから「そういえばあの時が・・」という形で気づくのだ。真っ盛りにいるときは、なんだかその季節が永遠に続くように錯覚する。とくに、ことが経済やお金、つまり私たちの『願望』に関わるときは、そうである。 1990年といえば、日はバブル経済の絶頂期であった。「どちらを向いても景気の良い話ばかりである」と経済評論家は書いた。日の地価も株価もスカイロケットのように上昇し、“世界中の人々が最先端都市・東京を一目見ようと集まって来ている”と青山あたりのカフェバーでビジネスマン達が得意気に叫んでいた。その年に、変化の予兆を気づいた人はとても少なかったにちがいない。 どんな変化か? それは、人口ピラミッドの構造変化である。次のグラフを見

    組織のピラミッドはなぜ崩壊したか | タイム・コンサルタントの日誌から
    junkcollector
    junkcollector 2010/09/16
    マネジメント(職務)と地位(職位)を混同した日本組織の成れの果て
  • サプライチェーンのリスク・マネジメント | タイム・コンサルタントの日誌から

    何年か前、国内で工場の事故・火災があいついだことがあった。新日鉄の製鉄所で爆発事故があったと思ったら、すぐにブリジストンの工場でも火災が発生し、かと思うと今度は地震が引きがねとなって出光興産の製油所のタンクが火を噴く、といったぐあいだ。さらに新日石油の製油所まで出火があった(これは幸い短時間で鎮火したが)。 その時、たぶん出すだろうな、と思ったら案の定、経済産業省は工場の安全体制について指示だか通達だかを出した。問題が起こったら、あわてて指示を出す。問題が起こらない限り、何の確認も質問も出さない。お役人というのは、前もって問題を予知しリスクに対処するという、プリベンティブ・メンテナンス(予防保全)やリスク・マネジメントの考え方が、さっぱり身に付いていないところらしい。 この新日鉄とブリジストンの工場の火災事故に関しては、トヨタが自動車生産量を見直す羽目になった、というのでニュースになった

    サプライチェーンのリスク・マネジメント | タイム・コンサルタントの日誌から
    junkcollector
    junkcollector 2010/09/04
    応用範囲の広いアナロジー。ボトルネックを解消して効率化したあと、計画的に冗長性を付加せよ。
  • 豹のリーダーシップ、狼のリーダーシップ | タイム・コンサルタントの日誌から

    暑い日の昼下がり。豹たちがサバンナの樹の下で会議を開いている。 「おい。全員そろったか。」 「大体、そろいました。ただ、ジミーの奴が、遅れています。来る途中、灰色ウサギを見かけたとか言って、横道それて追いかけてきました。」 「またかよ、あいつは。つまんねぇ小物狙いするんじゃねえって、あれほど言ったのに。」 「あとは全員来ています。」 「よし。スタッフ・ミーティングを始めよう。乾期ももうそろそろ終わりだ。この頃だいぶん獲物も減ってきている。暑さで体力も消耗してる。だが、もう少しの辛抱だ。雨期になればガゼルの群れが川を渡って戻ってくるだろう。いいか! ここが勝負どこだ。」 「へい!」 「あいつら、大群になって川を渡る。そうすりゃワニも近寄りにくいからだ。だが、中には必ずガキを連れた奴らがいる。足手まといで、川を渡るのも遅くなる。狙い目はそこだ。渡りきって岸に上がる頃にはヘトヘトになってるはずだ

    豹のリーダーシップ、狼のリーダーシップ | タイム・コンサルタントの日誌から
  • モノを買うのか、機能を買うのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    フランスの北東部にエペルネという街がある。特急の乗換駅で、葡萄畑に囲まれた田園地帯の小さな都市だ。ところで、あまり知られていないことだが、このエペルネは首都パリを追い抜いて、住民の平均所得が全仏で一番高い、豊かな街なのである。 なぜこんな田舎の町が豊かなのか。それは、このエペルネが、シャンパーニュ地方の中心の一つであり、モエ・エ・シャンドンをはじめとするシャンパンの有力ブランドのメーカーを多数抱えているからだ。 シャンパン工場は見学するとなかなか面白い。瓶内発酵をさせるため、貯蔵庫は岩盤をくりぬいた半地下にあって、温度・湿度の変化を避けている。しかも、BOM(部品表)の観点から見ると興味深いことに、シャンパンは製品の一部を、次の年度の製品仕込みのための原料に使っている。BOMにリサイクルがある、「Q型」の構造をしているのだ。これは毎年の品質を一定に保つための知恵である。 法律で決めた産地呼

    モノを買うのか、機能を買うのか | タイム・コンサルタントの日誌から
    junkcollector
    junkcollector 2010/05/15
    これをお仕着せと呼ぶのはナイーヴに過ぎる。最小必需品以外のすべての商品は、価値の共有それ自体が目的になるというのは人間の本質なのだと思う。
  • ぼくらに英語は分からない | タイム・コンサルタントの日誌から

    何年も前のことだが、私はある米国系石油メジャーとのプロジェクトのために、チーム・ビルディングの会場に向かっていた。春の季節で、朝はまだ寒かった記憶がある。プロジェクトの開始にあたり、発注側(顧客)と受注側(我々)のキーパーソンが集まって、丸1日のセッションを行うことが顧客の要求だった。そのためにわざわざ、専門のファシリテーターまで米国から呼んでいた(そういう種類の専門家があの国には居るのだ)。そして、米国流のチーム・ビルディングがどんなものなのか、私はそこで初めて知ることになった。 参加者の7割以上は日人だったが、使用言語は英語だった。プロジェクトの公式言語は英語を用いる、と契約書に規定されている以上、当然である。その専門家がまず、チーム・ビルディングの意義と進め方を説明した後、二人一組でペアをつくることになった。ペアは必ず発注側と受注側から一名ずつの組合せになっている。そして10分ずつ

    ぼくらに英語は分からない | タイム・コンサルタントの日誌から
  • プッシュとプル - サプライチェーンの二つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から

    大勢の乗客を乗せた豪華客船が深夜、氷山に衝突した。船体にはひびが入り、みるみる浸水が拡がっていく。乗客はみな甲板に上がり、救命ボートに乗り込もうとする。だが、救命ボートの数が足りない。こんな巨大な船が沈むはずがないと考え、スペースのためにボートの数を減らしていたのだ。女性と子供を、まず優先させなければいけない。 船長は一計を案じ、まず米国人の男性客達を見つけて、こう言った。「今、ここで率先して海に飛びこめば、あなたはヒーローになれますよ。」「そうか!」--米国の男達は、われ先に冷たい海に飛びこんだ。つぎに船長は、イギリス人船客の男達に、こう言う。「今ここで飛びこめば、あなたは紳士として尊敬されますよ。」「わかった」--英国人の男性達は威厳をつけて海に飛びこんだ。さらに船長は、フランス人の男性達に、こう言う。「今飛びこめば、あなたは女にもてますよ。」そういわれてフランスの男達はつぎつぎに勢い

    プッシュとプル - サプライチェーンの二つの方法 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 「わかる」ことと「知る」こと | タイム・コンサルタントの日誌から

    学んで時に之を習う。また喜ばしからずや。朋あり、遠方より来る。また楽しからずや。人知らずして温(いきどお)らず。また君子ならずや--これは「論語」の冒頭、学而篇第一におかれている子(先生、つまり孔子)の言葉だ。 「勉強した後、適当な時期にこれをおさらいする、いかにも心嬉しいことだね。同学の志が遠いところからも訪ねてくる、いかにも楽しいことだね。人が分かってくれなくても気にかけない、いかにも君子だね(凡人にはできないことだから)。」 金谷治氏の訳注をたよりに書き直せば、こんなところか。 孔子は「学ぶ」と「習う」を区別して使っている。学ぶ、は知識として覚えること。これに対して、習う、は自分で繰返し経験して修得することを意味している。つまり、「知る」ことと「わかる」ことだと言ってもいい。 三千年以上も前の人には自明だった、この区別が、現代の人にはわからなくなっているらしい。そう思うようになったの

    「わかる」ことと「知る」こと | タイム・コンサルタントの日誌から
    junkcollector
    junkcollector 2010/02/25
    「分かる」体験は失敗の中から得られるものだが、失敗に不寛容なこの日本社会は習うための場が実に少ないということだと思う。
  • 「英語」の向こう側 | タイム・コンサルタントの日誌から

    先日、あるメーカーの方から、「エンジニアリング会社では英語能力の問題にどう取り組んでいるのか」という質問を頂戴した。指示と情報のやりとりだけで品質を管理しなければならないエンジニアリング業界においては、品質問題は技術者の教育と切り離すことができない、という話題に関連してでてきた質問だった。 日のメーカーは、製造を海外に委託したり、工場を別会社化したりして、しだいにファブレス化・商社化の道を歩んでいる。必然的に海外とのやりとりが多くなって、外国語のコミュニケーションの問題に直面しているのだろう。そして現代においてはたいていの国で、便宜上の道具として英語が幅をきかせている。 私の勤務先自体では、TOEICの試験制度を利用して、研修の奨励や人事評価に結びつけている。TOEICがある点数以上になるまでは毎年の受験が義務づけられるし、また中間管理職のある等級に昇格するための条件にもTOEICの点数

    「英語」の向こう側 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • R先生との対話 -- 競争力はどこにあるのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    また、R先生のお宅にお邪魔している。先生はなかば引退された経営コンサルタントで、人生の大先輩でもある。 --今年の初めに、先生が『今回の不況は100年に一度などと言われているが、半年で終わる』と予想されるのを聞いた時は、正直驚きでした。こういっては何ですが、たしかに日以外、とくにアジアでは、半年でほぼ抜け出しました。でも、日だけは依然としてひどい状況です。何が原因だと思われますか。 「君は私の言葉を正しく聞いていないね。私は、『適切に対応できれば半年で抜けられる』と言ったんだ。“終わる”と“抜ける”では全くちがう。終わる、じゃ台風か何かの自然現象が通り抜けるのを待つみたいで、主体性が無いだろう? 適切に対応できれば、抜ける。好況不況は一種の企業の同調現象だ。あなた任せで横並びでは抜け出せないんだ。」 --じゃあ、日企業にとって適切な対応とはどんなものだったのでしょうか。 「ほら。すぐ

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  • 時間のムダとり--スケジュールのサバを切り捨てる | タイム・コンサルタントの日誌から

    締切(納期)のある仕事をする時には、できるだけ早く着手するべきか、あるいはぎりぎり間に合うタイミング(ジャスト・イン・タイム)に着手するのが正しいのか。その答えは、スケジューリングが何を主目標とするかによって違う、と前回書いた。もし顧客が納期遅れを嫌うのみならず、予定より早く納品されることも好まないような場合、あるいは、自社内の仕掛在庫や作りすぎのムダを極小化したい場合は、ギリギリのタイミングで作るのが正しい。しかし、早く出荷すればするほど競争に有利な場合や、成果物が情報のように保管場所をとらず材料の仕入れも無い場合などは、最早着手が望ましい、ということになる。つまり、ケース・バイ・ケースなのである。 「正しい答えはどれか?」という問いをビジネスで出された場合、あわてて答えを出さずに、まず、“正しいとは、誰にとって(あるいは、どのモノサシにとって)の話だろうか?”と逆に自問すべきである。私

    時間のムダとり--スケジュールのサバを切り捨てる | タイム・コンサルタントの日誌から