英国のトラス首相は10月20日、辞任を表明した。首相就任から45日しか経っておらず、在任期間は史上最短だ。 【写真12枚】「美しすぎる」と話題 米国で拘束されたロシアの女スパイ【プーチンも絶賛】 トラス氏の後に残るのは、財源確保のない減税による「成長計画」が招いた経済危機だ。 トラス氏の急進的な経済政策の提案が発表されるいなや、通貨ポンドは過去数十年で最安水準へと急落した。 この混乱で国債の利率は上昇し、国民の年金基金も危機に陥った。住宅ローン金利も急上昇したため、住宅購入を望む人々の希望は露として消えてしまった。 トラス氏は財務相を更迭し、市場に混乱をもたらした減税計画を撤回するなど事態の改善を図ったが、辞任するのは時間の問題だった。 ジョンソン元首相など対立候補が出馬しなかったことから、スナク元財務相が25日、首相に就任したが、短い期間にトラス氏が英国に残した負の遺産はあまりにも大きい