安倍晋三元首相が暗殺された。最強の指導者を奪われたことへの不安、テロへの心からの憎しみと憤り、テロを許す国であってはならないとの国民の危機感が、暗殺直後に行われた参議院議員選挙で自民党に歴史的大勝をもたらした。 ●動画が映し出す弛緩した日本 安倍氏暗殺の現場を撮った動画には、わが国の弛緩しきった姿が写されている。1発目の銃弾は外れ、2.5~3秒後に放たれた2発目で、安倍氏はほぼ即死した。1発目と2発目の間、現場にいた警備担当のプロフェッショナル達は何の反射行動も取れず、突っ立っていた。彼らが慌てて動いたのは、2発目の弾で安倍氏が倒れてからだったのが動画から見て取れる。 その姿は日本国憲法前文と9条に重なる。即ち日本さえ平和を守り、悪事を働かなければ、世界の国々は日本に手を出さない、従って日本は軍備を最小限に、力の行使は慎重に、相手国を刺激しないように大人しくしているのがよい、というパシフィ