2月22日に開かれた「竹島の日」記念式典=松江市島根県は昨年3月、竹島学習リーフレット「竹島~日本の領土であることを学ぶ~」(以下、リーフレット)の改訂版を刊行した。改訂版では、「竹島が韓国の領土であることを示す正当な根拠はありません」という新たなページが加えられ、「韓国側の主な主張」に対しては「事実」に基づいて「反論」した。 だが「竹島の日」(2月22日)の3日前、19日付の本紙(大阪発行)の1面は「竹島資料の誤記 放置」と報じ、2面でもリーフレットの誤記が批判されていた。 信憑性に疑念?
与謝野晶子の記事などを載せた図書・雑誌。『大正大震災大火災』(大日本雄弁会講談社、左上)の真っ赤な炎が渦巻く表紙絵は横山大観東日本大震災から12年の今年は、関東大震災(大正12年)から100年でもある。日本近代文学館(東京都目黒区)で開催中の「震災を書く」展(25日まで)では、恒例の東日本大震災関連展示に加え、関東大震災後に作家たちが書いた文章を紹介。同館では「災害と隣り合わせで生きる私たちの未来を考える機会に」としている。 文学者たちは震災でどのような言葉を書き残したか-生資料、雑誌など計50点の展示では、まず100年前にスポットを当てる。 歌人、与謝野晶子は現在の千代田区にあった自宅で被災し、火災を逃れて家族と土手で2晩過ごした。被災について書いた図書「大正大震災大火災」や、雑誌「女性改造」「婦人世界」の記事などを展示する。
ロシアのプーチン政権が米露の新戦略兵器削減条約(新START)の履行を停止し、東西冷戦終結後の世界の核軍縮・軍備管理体制は実質的に崩壊した。露政権が条約の履行に立ち戻る見込みは低く、今後の世界は軍備管理の枠組みが改めて構築されない限り、米露に加え中国、北朝鮮などが核兵器の保有・配備数を積み増して対抗し合う「核軍拡の時代」が到来するのは必至の情勢だ。 「信頼せず検証せよ」 トランプ前米政権のポンペオ国務長官(当時)は2020年7月23日、西部カリフォルニア州のニクソン大統領記念図書館で対中政策について演説し、核戦力の増強や国際慣行を無視した経済活動で覇権主義的傾向をむき出しにする中国共産党体制への対処姿勢をこのように打ち出した。 元は露のことわざ
「慰安婦=性奴隷」説を否定する米ハーバード大のJ・マーク・ラムザイヤー教授の論文を掲載した学術誌が、撤回運動などに対して示した見解について、ラムザイヤー氏が語ったインタビューの詳細は以下の通り。(聞き手 菅原慎太郎) ▶慰安婦論文〝撤回〟回避したが…ラムザイヤー氏語る 米ハーバード大ロースクール教授のJ・マーク・ラムザイヤー氏欧米では隠されたまま…慰安婦問題のウソ――今回の学術誌の見解をどのように受け止めるか 「論文を撤回しないことを、はっきり決めた。それは良かったと思う」 ――ただ、その見解には論文に批判的な意見も盛り込まれた。学術誌の編集チームも撤回をめぐり意見が分かれたと明記され、論文には編集側の「懸念表明」が付記され続けられることになった。どう思うか
中国の王毅共産党政治局員(ロイター)【北京=三塚聖平】中国の外交担当トップ、王毅(おうき)共産党政治局員は、イランとサウジアラビアが中国の仲介によって外交関係正常化で合意したことについて、「対話、平和の勝利だ」と成果を誇示した。米国が中東地域で影響力を低下させる中で、中国がその隙を突いて外交的な得点を挙げた形だ。習近平政権は、国際情勢が流動化する中で発展途上国を引き付けて米国に対抗可能な一極を作り、対米競争を有利に進めることを狙っている。 中国外務省によると、王氏は10日の両国との協議後に「中国は、善意の信頼できる仲介者としての責任を忠実に果たした」と自賛した。北京では5日から全国人民代表大会(全人代)が開催中だが、協議は6~10日に秘密裏に行われていた。 習政権は、中国主導の国際秩序形成に意欲を見せており、今回の仲介は戦略の一端を具現化したといえる。王氏は「世界の焦点となる問題を適切に処
中国全人代の全体会議で首相に選出され、宣誓する李強氏=11日、北京の人民大会堂(新華社=共同)中国の全国人民代表大会(全人代)で新首相に選出された李強氏は、習近平国家主席の腹心として中国ナンバー2の座まで上りつめた。地方トップ時代に外資誘致を進めた実績はあるものの、中央政府での手腕は未知数だ。昨年末まで続いた「ゼロコロナ」政策で景気低迷に直面する中、中国経済のかじ取り役として難局に挑む。(田中靖人、北京 三塚聖平) 11日の全人代で首相に任命されると、李氏は満面の笑みで習氏と握手した。全人代では隣席の習氏と笑顔で会話する姿が目立ち、習氏と距離があった前任者の李克強氏との差が際立つ。 李強氏は浙江省温州市出身で、排水灌漑(かんがい)施設での勤務からキャリアをスタートさせた。転機は2000年代、習氏が同省トップとなった際に秘書長を務めたことだ。忠実に仕えて信頼を得て、その後は江蘇省と上海市のト
「自分のことは柱にくくりつけてもらったら、あんたらは逃げたらええわ」 南海トラフ地震で大きな津波被害が想定される地域を取材した際に聞いた高齢の住民の言葉だ。避難行動に困難があるため、置いて逃げてほしいという。くくりつけるのは助かるためではない。津波に流された遺体を捜させないで済むようにである。 折に触れて、この言葉を思い出す。自分にとってひとごとではないからだ。私は車椅子を使っている。普段の生活はほぼ自立しているが、災害時にはそうはいかない。家族や周囲の人の足手まといになりたくない、私にかまわず逃げてほしいと思ってしまう。 きょう、発生から12年を迎えた東日本大震災。高齢者や障害者など避難行動に支援が必要な人たちの被害が特に大きかった。平成30年7月豪雨や令和元年台風19号でも被害が目立った。障害者らの困難を見聞きするたび、生き残ることをあきらめそうになる。 しかし逆の立場だったら、見捨て
【ソウル=時吉達也、パリ=三井美奈】韓国の聯合ニュースは11日までに、ドイツ中部の州立カッセル大の敷地内に設置されていた慰安婦像が撤去されたと報じた。昨年7月、同大の学生らがドイツの韓国系市民団体と連携し、像を設置していた。 聯合によると、学生らは大学の許可を受けて像を設置したが、学長側が同9月、撤去するよう通知した。韓国系市民団体「コリア協議会」は撤去通知について「日本政府が撤去を要求したため」だと主張していた。 一方、同大は声明で「設置の期限が終了したため」だと撤去理由を説明した。像の展示期限は、当初の予定より7カ月延長されていたという。撤去は9日に行われ、同学は所有者が引き取るまで像を保管するとしている。 ドイツでは同大のほか、首都ベルリン・ミッテ区の公用地でもコリア協議会が中心となり、2020年9月に慰安婦像が設置された。日本政府がドイツ側に働きかけ、翌10月にミッテ区長が撤去を命
【ソウル=時吉達也】野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日韓戦が行われた10日、ソウル市内では飲食店などに観戦客が集まり、大声援を飛ばした。日韓首脳会談を来週に控え、両国関係の行方に関心が高まる中で行われたこの日の試合。韓国の大敗は「東京ドーム、屈辱の日」(スポーツ朝鮮紙)などと報じられ、失望が広がった。 10日、WBC日韓戦に出場した大谷翔平選手の様子を伝える韓国テレビ局の試合中継=ソウル市内のビアホール(時吉達也撮影)大型モニターが設置されたソウル繁華街のビアホールは、午後7時の試合開始前から、仕事帰りの会社員や大学生らで満席になった。初回、韓国の先発投手が知名度の高い大谷翔平選手から三振を奪うと、店内の客は一斉に立ち上がり、ハイタッチで喜んだ。 一方、中盤以降日本が逆転し主導権を握ると、学生のグループからは「クラス(階級)が違う、クラスが」とため息も漏れた。前日の試合
ソウル中心部の光化門広場に面したビルの地下にある韓国最大の書店「教保(キョボ)文庫」はランチタイム後のブラリにもってこいだ。その「教保文庫」で2月の海外小説売れ行きベスト5が出ていたが、日本の小説が上位を独占し話題になっている。 1位が一条岬著『今夜、世界からこの恋が消えても』で2位が新海誠著『すずめの戸締まり』、3位が村瀬健著『この世の果ての鉄道駅』(原題は『西由比ヶ浜駅の神様』)で、5位にはベストセラー常連の東野圭吾の『希望の糸』が入っている。今、上映中の映画でも日本アニメの『スラムダンク』や『すずめの戸締まり』『鬼滅の刃』が人気上位を占めている。 日ごろ反日大好き(?)の韓国メディアも最近の街の話題として「日本旅行」「スラムダンク」「サントリーハイボール」を皮肉っぽく挙げているほど、韓国はただ今、日本ブーム復活である。そんな中で打ち出された尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の大胆な対日
V-Dem provides a multidimensional and disaggregated dataset that reflects the complexity of the concept of democracy as a system of rule that goes beyond the simple presence of elections. We distinguish between five high-level principles of democracy: electoral, liberal, participatory, deliberative, and egalitarian, and collect data to measure these principles.
自民党総裁選やドイツ、カナダの総選挙など、この9月は政府のトップを決める選挙が相次いだ。日本では岸田文雄首相が誕生、ドイツではメルケル首相の政党が16年ぶりに第1党の座を降り、カナダでは辛くもトルドー首相の3期目続投が決まった。大方の予測はされていてもふたを開けてみるまで結果は分からない―。自由な言論と健全な競争が選挙の前提なのだとしみじみと感じた。 というのも、これらとは無縁の「おかしな選挙」も同時期にあったからだ。代表格は、香港政府トップの行政長官を選ぶ権限を持つ「選挙委員会(定数1500人)」の委員選挙。定数の3分の1強は事実上の当局枠で、それ以外の職業分野を単位とした選出枠でも立候補者は当局の「資格審査委員会」で愛国者かどうか審査される。民主派は立候補すらできない。驚いたのは投票資格を持つ人の数だ。前回(2016年)の約25万人から8千人に激減していた。中国当局が意のままになる選挙
ブダペストにある復旦大学の建設予定地。正面の道路は「ウイグル殉教者通り」と名付けられた米国が進める対中デカップリング(経済切り離し)に、欧州連合(EU)は決して追随できない。ハンガリーの首都ブダペストを訪れ、実感した。 目抜き通りを歩くと、中国の商業銀行「中国銀行」と通信大手、ファーウェイ(華為技術)の巨大な看板がそびえていた。そこから約30分、路面電車を乗り継いだ先に上海の名門、復旦大学の建設予定地がある。ドナウ川沿いのキャンパスに約5千人の学生を集め、人工知能(AI)など技術研究の拠点とする計画。中国に接近するオルバン政権の外交の看板でもある。 ハンガリーはいま、中国からの投資ブームに沸いている。投資促進庁の担当者は「ファーウェイや中国銀行など中国9社と戦略協力合意を結んでいます。付加価値の高い産業育成を進めるためです」と誇った。欧州各国が安全保障上の理由で、ファーウェイへの規制を強め
金融政策決定会合後の記者会見で質問者を指名する日銀の黒田総裁=10日午後、日銀本店(代表撮影)4月8日に任期満了を迎える黒田東彦(はるひこ)総裁は10日、最後の金融政策決定会合に臨み、金利全体を低く抑える「異次元の金融緩和」の継続を決めた。物価も賃金も安定的に上昇させていく2%の物価上昇目標はゴールがみえないまま、10年が経過した。日本経済の足取りは今も力強さを取り戻したとはいえず、後任の植田和男氏の手に委ねられることになった。 「物価や賃金が上がりにくいことを前提とした考え方・慣行は予想した以上に根強かった」 黒田氏はこの日の記者会見でこう述べ、2%目標を達成できていない現状に悔しさをにじませた。
«♫今は山中 今は浜 今は鉄橋渡るぞと 思う間も無く トンネルの 闇を通って広野原» 東日本大震災発生から11年11カ月となった2月の月命日。東京駅から特急「ひたち」に乗り込んだ。 常磐線は津波で大きな被害を受けた。線路は寸断され、東京電力福島第1原発事故も影を落とした。それでも令和2年3月、富岡―浪江間で運転が再開され、震災からおよそ9年ぶりに全線がつながった。特急の運行も再開された。
共産党の機関紙『しんぶん赤旗』は10日付で、著書などで党首公選制導入などを訴えて除名処分となったジャーナリストの松竹伸幸氏のインタビュー記事を掲載した長崎新聞社(長崎市)に対し、党長崎県委員会幹部が抗議したとの記事を掲載した。 同日の田村智子政策委員長の記者会見では、「言論を萎縮させる」などの指摘が相次いだ。田村氏は「党中央として『何かやれ』ということではなく、現地が対応した」と党本部の関与を否定。その上で「党運営について一方的な立場での報道が繰り返されているのは事実であって、そのことへの対応が行われたということだろう」との見解も示した。 田村氏との質疑応答の概要は次の通り。 ◆◆◆ 「参院では連日、いろいろな場で(放送法の「政治的公正」に関する行政文書をめぐる問題について)質疑になっている。(当事者の一人である高市早苗経済安全保障担当相の答弁は)本当に事の重大性を理解していない発言だと指
立憲民主党の泉健太代表は10日の記者会見で、放送法に関する総務省作成の行政文書を巡り、閣僚辞任や議員辞職に言及した高市早苗経済安全保障担当相を批判した。「安倍晋三元首相のまねだ。自身の発言を曖昧にすることで今の立場を維持するしかなくなった」と述べた。 2017年2月、安倍氏が森友学園問題に関する国会答弁で「私や妻、事務所が関わっていれば、首相も国会議員も辞める」と述べたことを念頭に置いた発言だ。 泉氏は、放送法の「政治的公平」を巡る解釈を安倍政権が変更したとの認識を示した上で「岸田政権で撤回すべきだ」と要求。高市氏が行政文書の一部を捏造と主張していることについては「普通に考えれば、役人がうそをついて文書を書く理由はほぼない」と述べた。
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