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2023年3月14日のブックマーク (20件)

  • 宮本百合子 折たく柴

  • 現代ロシアのように日中戦争に突き進んだ帝国陸軍

    戦前日は1931年の満州事変という大きな転機を経て、日中戦争、そして破滅的な太平洋戦争へと突き進むことになる。その過程で旧日陸軍が大きな役割を果たしたのは間違いないが、ではその「軍の暴走」の下地はどのように整えられたのだろうか。明治から満州事変まで、旧日陸軍の「変貌」をたどってみよう。 満州事変(1931年<昭和6年>)は不可思議な戦争であった。一方の当事者である関東軍は、満州権益(関東州租借地・南満州鉄道)を保護するために設置された警備部隊で、事変当時の兵力は1万人強に過ぎない。警備部隊であるから一部の重火力や輜重(補給・輸送)部隊を欠き、格的野戦に対応することをそもそも想定されてはいなかった。 対する中国軍ははるかに強力だった。事変当時、満州軍閥の張学良は蔣介石の中国国民政府の旗下に参じていた。その張学良軍は数十万の兵力を誇り、これに国民党軍(国民革命軍)を合わせれば(合わせな

    現代ロシアのように日中戦争に突き進んだ帝国陸軍
  • 日本陸軍を民主化し、暴走させた「大正デモクラシー」

    戦前日は1931年の満州事変という大きな転機を経て、日中戦争、そして破滅的な太平洋戦争へと突き進むことになる。その過程で旧日陸軍が大きな役割を果たしたのは間違いないが、ではその「軍の暴走」の下地はどのように整えられたのだろうか。明治から満州事変まで、旧日陸軍の「変貌」をたどってみよう。 第一次世界大戦で戦没した英連邦軍兵士が葬られたベルギーのタイン・コット墓地。欧州戦線における膨大な犠牲がもたらした衝撃波は、遠く離れた日にも波及することになる(Wirestock/Gettyimages) 第一次世界大戦(1914~18年)は軍事史上に一転機を画した大事件だったが、同時に政治的、社会的意味においてもメルクマールとなる出来事であった。 第一次世界大戦は単純な帝国主義的領土争奪戦争ではなく、イデオロギーの戦争でもあった。ドイツ帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、ロシア帝国、オスマン・トル

    日本陸軍を民主化し、暴走させた「大正デモクラシー」
  • 旧日本陸軍「変貌」の転換点となった「近代化の挫折」

    戦前日は1931年の満州事変という大きな転機を経て、日中戦争、そして破滅的な太平洋戦争へと突き進むことになる。その過程で旧日陸軍が大きな役割を果たしたのは間違いないが、ではその「軍の暴走」の下地はどのように整えられたのだろうか。明治から満州事変まで、旧日陸軍の「変貌」をたどってみよう。 第一次世界大戦では戦車や航空機など新兵器が登場したが、この革命に追随するのは当時の日の工業力では至難の業だった。イラストは第一次世界大戦中の英国軍戦車を描いたもの(Mary Evans Picture Library/Aflo) 史上初の世界戦争である第一次世界大戦(1914~1918年)は、近代軍事史上に一転機を画したエポックメイキングな事件であった。 開戦当初、戦争は数カ月で終了するものと考えられていた。しかし、両陣営が初期の攻勢作戦に失敗すると、大量投入された火砲・機関銃の猛威を避けるため、両

    旧日本陸軍「変貌」の転換点となった「近代化の挫折」
  • 【風を読む】無人島購入した中国企業の謎 論説副委員長・佐々木類

    伊是名島からみる屋那覇島=沖縄県伊是名村(川瀬弘至撮影)熱しやすく冷めやすいのは世の常だが、忘れてならないのは、中国系企業が沖縄県伊是名村の屋那覇島という無人島を買収していた例の一件だ。なぜかと言えば、重機を搬入する船舶が接岸できる船着き場もなく、開発のしようがない無人島ではあるが、取材の過程で背後に中国共産党の影を感じたからである。 不可解なのは、この中国系企業の実態だ。 会社ホームページや登記簿謄によると、設立したのは昭和43年で、目的は不動産投資やリゾート開発、中国ビジネスコンサルティングなどとなっている。これまでに2度、取材を申し込んだがなしのつぶてだ。まだこの一件が熱を帯びていた2月下旬、東京都港区内の会社を訪れるとまったく別の会社が入っていた。

    【風を読む】無人島購入した中国企業の謎 論説副委員長・佐々木類
  • 【矢板明夫の中国点描】戦時動員法改正で揺れる台湾 「学徒出陣」持ち出し批判も

    中国からの軍事的圧力に対抗し台湾民衆の防衛意識を高めるため、台湾当局は今年に入り、「全民防衛動員準備法」(全動法)の改正に着手している。戦争勃発に備えて、動員可能な人員、物資、施設に関する事前調査や計画策定、検証などについて規定する法律だ。しかし、改正案の内容をメディアが伝えると、野党は「戦争準備法だ」などと猛反発。一部メディアも加わり、改正案に集中砲火を浴びせている。 最大野党、中国国民党が問題視しているのは、改正案の2つの内容だ。一つは33条の「軍事安全と戦争遂行のため、新聞出版、ラジオ、インターネットメディアおよびその従業員に対し管制を実施する必要がある」との文言。野党関係者は「言論統制だ」などと一斉に批判している。 もう一つは9条の「教育関係者の動員方法は行政院(内閣に相当)が指定した機関が策定する」という部分だ。大手紙の聯合報は2月末、「各地方の教育管轄機関が所管する学校に対し、

    【矢板明夫の中国点描】戦時動員法改正で揺れる台湾 「学徒出陣」持ち出し批判も
  • 【産経抄】3月14日

    スウェーデン・アカデミーで記念講演する大江健三郎さん=平成6年12月(共同)題名もストーリーも忘れたテレビドラマだが、一つのセリフだけが妙に記憶に残っている。普段、読書に縁がなくトラブルばかり起こす若い女性が急に哲学的な言葉を口にし始めた。心配した友人がつぶやく。「ひょっとして、大江健三郎なんか読んでるんじゃないか」 ▼昭和のある時期の学生にとって、大江文学の愛読がインテリの条件だった。残念ながら小欄は、難解な寓意(ぐうい)と独特の文体についていけず、何度も途中で投げ出した。にもかかわらず、コラムには何度も登場していただいた。 ▼「防衛大学生はぼくらの世代の一つの恥辱だと思っている」「日自衛隊は憲法違反であり、従って全廃しなければならない」。大江さんの自衛隊論には、まったく同意できなかった。

    【産経抄】3月14日
    kanoetatsu
    kanoetatsu 2023/03/14
    大江健三郎、死去。
  • 【一筆多論】仮面の笑顔にご用心 別府育郎

    特殊詐欺グループの拠点から押収された携帯電話など知人の知人がまた聞きした話というから、赤の他人の真偽不明の話といえる。 ただ、リアルで怖い話なので、書いておく。 小柄で穏やかで品のいい80代の女性は、郊外の一軒家で一人暮らし。この数年間、いつ訪ねても自宅が工事中なのだという。 最初は、壁が古くなり崩落の可能性もあるといわれての補修工事だった。

    【一筆多論】仮面の笑顔にご用心 別府育郎
  • ロシア、モルドバに情報戦強化 ウクライナ軍弱体化、政情不安狙いか

    12日、モルドバの首都キシナウ中心部で、燃料価格高騰に抗議してデモ行進する野党支持者ら(タス=共同)東欧の旧ソ連構成国、モルドバに対し、ロシアが情報工作を強めているもようだ。ロシアは先月、ウクライナ軍がモルドバ国内の親露分離派地域「沿ドニエストル」に侵攻を企てていると主張し、「挑発には対処する」と警告。モルドバ国内の親露派勢力も動きを活発化させている。ロシアには、沿ドニエストルからのウクライナ攻撃を示唆して同国軍の戦力を分散させる狙いや、モルドバに政情不安を起こして親欧米派サンドゥ政権を弱体化させる思惑があるとみられる。 露国防省は2月23日、「ウクライナ軍が沿ドニエストルに駐留する露軍部隊からの攻撃をでっち上げ、それを口実に侵攻を準備している」と一方的に主張した。ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアの主張を否定。モルドバも「ウクライナ軍による侵攻の兆候はない」と反論した。 2月21日に

    ロシア、モルドバに情報戦強化 ウクライナ軍弱体化、政情不安狙いか
  • 立民、追及路線に回帰 高市氏の苦戦に官邸も懸念

    参院予算委で質問する立憲民主党の福山哲郎氏=13日午前、参院第1委員会室(矢島康弘撮影)立憲民主党が、放送法の解釈に関する総務省の行政文書の問題を契機にスキャンダル追及路線に回帰している。13日の参院予算委員会では、当時総務相だった高市早苗経済安全保障担当相への攻勢を強め、政府・与党との対決モードを一層過熱させた。標的となった高市氏も文書は「捏造(ねつぞう)」との趣旨の答弁に終始し、鎮火に苦戦しており、推移を見守ってきた首相官邸の懸念も高まりつつある。 「日付も記録者もお互いのやり取りも非常に詳しく、精緻に残っている。捏造とは到底思えない」 この日の質疑で立民の福山哲郎元幹事長は高市氏が登場する4枚の文書のうち、平成27年2月に高市氏が特定の放送局に関し「公平な番組なんてある?」などと発言したとされる「レク(説明)」に照準を当てた。高市氏はレクの存在自体を認めてこなかったが、総務省側は「2

    立民、追及路線に回帰 高市氏の苦戦に官邸も懸念
  • 首相、ノーマスクで出勤 国会審議、アクリル板撤去

    マスク着用きょうから個人の判断に緩和され、マスクをせずに官邸に入る岸田文雄首相=13日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)政府は13日、新型コロナウイルスの感染対策として呼び掛けてきたマスク着用ルールを緩和した。従来は屋内での着用を推奨していたが、屋内外を問わず原則「個人の判断」に委ねる方針に切り替えた。岸田文雄首相も新ルールを踏まえ、脱マスクで公務にあたり、格的なウィズコロナへの移行をアピールした。 13日朝、首相は令和3年10月の就任以来初めてマスクを着けずに官邸に出勤し、記者団に「私自身はマスクを外す場面が増えると考えている。個々人の着脱を強制するものではない」と語った。 午前9時過ぎからの参院予算委員会では、3年ぶりにコロナ禍前の審議風景に戻った。首相を含む全閣僚がマスクなしで出席し、質問する議員と答弁する閣僚の顔の前に設置していたアクリル板は撤去された。

    首相、ノーマスクで出勤 国会審議、アクリル板撤去
  • 証拠の着衣は捏造か 「みそ漬け実験」で検討 袴田事件

    袴田巌さんの第2次再審請求の差し戻し審で、支援者らに再審開始を認める決定を伝える弁護士(中央)=13日午後、東京高裁前袴田巌さん(87)に対し13日、2度目の再審開始決定を出した東京高裁の差し戻し審では、犯行着衣とされた「5点の衣類」に付着した血痕の変色状況を調べる「みそ漬け実験」の結果が、最大の焦点だった。東京高裁は、実験の現場に裁判官が足を運ぶなどして詳細に検討。血痕に赤みは残らず、衣類が「捏造(ねつぞう)証拠」だった可能性が高いと結論付けた。 袴田さんの事件を巡っては、事件から1年2カ月後に現場近くの工場のみそタンクから発見された5点の衣類を巡り、検察側と弁護側の応酬が半世紀にわたり続いてきた。 事件直後に警察が行った捜索では見つからなかったとされたにもかかわらず、その後に工場の従業員が麻袋に入ったズボンやステテコなどを見つけたという発見に至る経緯の不自然さの一方、死刑判決が確定する

    証拠の着衣は捏造か 「みそ漬け実験」で検討 袴田事件
  • 【岸田政権考】支持率低迷 一因は首相周辺の「感度不足」

    衆院予算委員会で答弁する木原誠二官房副長官と岸田文雄首相(右)ら閣僚=2月27日午後、衆院第1委員室(矢島康弘撮影)「戦後の安全保障政策の大転換」「東日大震災後の原子力政策の転換」-。発足から1年余りで歴史的な政策決定を次々と行っている岸田文雄政権だが、支持率は4割前後で低迷し、いまひとつ国民の支持にはつながっていない。首相が意欲を見せる子供政策も「異次元」や「倍増」などの言葉が独り歩きし、気度を疑う声もある。伝わらない原因はどこにあるのだろうか。 ■言葉尻を捉えられ 「国民が聞いたらどう思うか、政治家なら一番そこを気にするが、官邸はそういう感度や政治的なセンスが悪い。打ち出し方が官僚っぽく、損している」

    【岸田政権考】支持率低迷 一因は首相周辺の「感度不足」
  • 【正論】エネルギーと食料の「継戦能力」 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・杉山大志

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    【正論】エネルギーと食料の「継戦能力」 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・杉山大志
  • 未来志向と反日繰り返す韓国 慎重な対応求められる日本

    岸田文雄首相は16日の韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との会談で、韓国側が発表したいわゆる徴用工訴訟問題を巡る解決策を評価する考えを伝える。ただ、日韓の首脳はこれまで何度も、歴史問題の解決と未来志向の関係構築で合意しながら、韓国側の政権交代や世論の反発を受けて覆されてきた。岸田首相には新たな謝罪表明といった譲歩を繰り返さない対応が求められる。 最も良好な日韓関係を迎えたのは、日韓共同宣言で「未来志向的な関係」を約束した1998年10月だ。2004年7月、当時の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は小泉純一郎首相に、歴史問題を任期中に提起しない意向を示した。 ところが8カ月後、小泉氏の靖国神社参拝などを巡り反発を強めた盧氏は態度を翻し、国内での演説で「過去の真実を究明して謝罪し、賠償することがあれば賠償し、和解すべきだ」と日を非難した。

    未来志向と反日繰り返す韓国 慎重な対応求められる日本
  • 高市氏「資料提出を用意」 放送法、官邸の影響否定

    高市早苗経済安全保障担当相は14日の衆院会議で、放送法が定める「政治的公平」の解釈に関する平成27年5月の自身の国会答弁に関し、首相官邸の影響を受けて行った事実はないと否定した。その上で、立証のために答弁前夜の自身と大臣室とのやりとりを記したメールなどの資料を国会に出す用意があると強調。「求めがあれば提出したい」と明言した。 政治的公平を巡っては、安倍晋三政権の礒崎陽輔首相補佐官(当時)が総務省に解釈の再検討を要求。安倍氏と高市総務相(同)が、解釈を巡って電話会談したと総務省公表の行政文書に記されている。

    高市氏「資料提出を用意」 放送法、官邸の影響否定
  • 習氏3期目始動 側近で固めた体制を懸念する

    【読売新聞】 政府の要職に自らの側近を集め、異論を認めない体制では国の進路を誤る恐れがある。対外強硬路線を突き進み、国際情勢が不安定化することへの懸念がぬぐえない。 中国の全国人民代表大会(全人代=国会)で、習近平国家主席が3選され

    習氏3期目始動 側近で固めた体制を懸念する
  • 【主張】マスク着用の緩和 思いやり持って進めよう

    新型コロナウイルス禍で生活習慣のひとつとなったマスク着用のルールが緩和された。政府はこれまで屋内でのマスク着用を推奨してきたが、13日からは個人の主体的な判断に委ねるとした。 「脱マスク」初日となったこの日、街で見かける人のほとんどがマスク姿だった。 3年近く続いた習慣をいきなり変えるのは難しいようだが、気を付けたいのは、マスクをつけることも外すことも、人々が他者に強いてはいけないということだ。 同時に周囲への思いやりが欠かせない。世の中には高齢の人も体調に不安がある人も、重症化リスクの高い家族と同居している人もいる。マスク緩和が人々を分断することになってはいけない。 政府は、新型コロナの感染症法上の位置づけを季節性インフルエンザと同じ「5類」に5月8日に引き下げるのに先んじて、マスクの着用を緩和した。 もちろん、いつでもどこでも外していいわけではない。医療機関の受診時、介護施設への訪問時

    【主張】マスク着用の緩和 思いやり持って進めよう
  • 【主張】袴田さん再審へ 検察は「引き返す勇気」を

    最高検は平成23年、大阪地検特捜部による郵便不正事件と押収資料改竄(かいざん)・犯人隠避事件を受けて職務遂行の指針「検察の理念」を策定した。 そこにはこうある。 「自己の名誉や評価を目的として行動することを潔しとせず、時としてこれが傷つくことをもおそれない胆力が必要である」。そして検察再生のキーワードは「引き返す勇気」だった。 静岡県で昭和41年、一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんの第2次再審請求の差し戻し審で、東京高裁は再審開始を認める決定を出した。 東京高裁決定は、争点だった犯行着衣の血痕の変色状況について弁護側の主張の信用性を認定し、捜査機関による捏造(ねつぞう)の可能性にまで踏み込んだ。 決定はまた、確定判決が有罪認定の根拠とした主要な証拠についても「犯人性を推認させる力がもともと限定的、または弱いものだった」と指摘した。 検察側にとっては、散々な言われようである。

    【主張】袴田さん再審へ 検察は「引き返す勇気」を
  • 【アイ・ラブ・ニューヨーク】娘はライバル

    最近まで私は「英検5級の特派員」だった。会社の海外研修時に受けた英語試験TOEFLの有効期間は2年で、失効している。一度取得すれば生涯有効とされる実用英語技能検定の30年以上前に合格した5級だけが有効な資格だった。証明される英語力のレベルは「中学初級程度」である。 職業柄まずいのではと思いつつ、先輩特派員の「笑い話になるから、もう英語の資格試験は受けるな」という言葉に甘え、そのままにしてしまっていた。 転機となったのは、日で暮らす娘が英語を習う年齢となり、5級より上位の級に合格したことだ。冗談のつもりで「父親の威厳を保てない」と話した知人に、「ニューヨークでも英検は受験できる」と教えられ、挑戦する気になった。

    【アイ・ラブ・ニューヨーク】娘はライバル