辰(竜)年の春節(旧正月)を迎えた中国からのニュースによると、中国では近年、竜(龍)の英語表記をこれまでの「ドラゴン(dragon)」ではなく中国語読みの「ルーン(loong)」に変える動きが活発だという。いわゆる〝中華主義〟の一環と思われるが、それはともかく、実は竜をめぐる韓国語と日本語の比較が面白い。 日本では周知のように漢字読みの「りゅう」のほかに固有の「たつ」という言葉があるので、みんな今年は「たつどし」と言っている。一方、韓国では漢字の韓国語読みである「ヨン」しかなくてみんな「ヨン、ヨン…」と言っている。 ところが、実は韓国語にも竜を意味する固有の言葉があり「ミル」といった。今や忘れられてほとんどの人が知らないが、筆者は以前ひいきにしていたさる家庭料理屋が「ミル」といったのでよく覚えている。時々、韓国人に教えてあげてはうれしがっている。 中国から漢字語が入ることによって使われなく