「1938年に蒋介石が日本が南京大虐殺をしたとやたら宣伝したが、世界の国は無視した。そんなことはなかったからです」。NHK経営委員の百田尚樹氏は東京都知事選の応援演説で言いました。一部マスメディアもこの発言を肯定する論説を掲載しました。本当はどうだったのか。 世界のメディアが当時も残虐性批判 南京大虐殺(南京事件)は、1937年12月、中国への侵略戦争の中で旧日本軍が当時の中国の首都・南京を攻略・占領し、中国軍兵士だけでなく、捕虜や一般市民を虐殺した事件です。女性の強(ごう)姦(かん)、略奪をはじめ数々の残虐行為が行われました。 虐殺のとき、南京にいたジャーナリストは、それぞれが惨状を記事にしています。 ニューヨーク・タイムズのF・T・ダーディン記者は「大規模な略奪、婦人への暴行、民間人の殺害、住民を自宅から放逐、捕虜の大量処刑、青年男子の強制連行などは、南京を恐怖の都市と化した」「犠牲者
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