世の中の物を2つに分ける分け方にもいろいろありますが、「電気を通すか通さないか」という観点もその一つでしょう。「半導体の扱いをどうするか(半導体の話参照)」とか、「ものすごい高電圧をかけたらどうなるか(静電気の話参照)」といったややこしい話は抜きにして、普通の条件で電気を通す物は「導体」、通さない物は「絶縁体」と呼ばれます(ただし直流での話で、後で出て来ますが、交流の場合は状況が変わります)。「導体」に属するのは言うまでもなく金属やグラファイトですし、「絶縁体」に属するのは、木や紙、ガラス、レンガや陶磁器などのセラミックス、プラスティックなどです。空気などの気体や、何も溶けていない水などの液体も、普通は絶縁体ですから、種類から言えば圧倒的に絶縁体の方が多そうです。それでは、これらの絶縁体は電圧をかけても全く何の変化も起こさないのでしょうか。実はそうではありません。物を作っているのは原子や分