「ネットワーク科学」という学問分野があります。 20世紀末に立ち上がった、比較的新しい学問分野ですが、扱う対象は非常に広範囲にわたります。 ビジネス、伝染病、脳科学、インターネット、生態系……。 要素の「つながり」に着目することで、諸現象の動態を解明しようとするこの試みは、すでに多くの成果をあげてきました。 「世界中のだれとでも6人を介せばつながることができる」という、ハーバード大のスタンレー・ミルグラムの実験。 「被リンクこそ、webページの価値を表す」という、Googleの検索アルゴリズム。 「弱い紐帯の強さ」というハーバード大のマーク・グラノヴェッターによる論文は、社会学で最も引用回数の多い論文の一つです。(出典:新ネットワーク思考 NHK出版) そのネットワーク科学研究の第一人者である、アルバート・ラズロ・バラバシは、2018年に「社会的成功」について、ネットワーク科学を用いた研究