歯が虫歯になりやすくなる小児のエナメル質形成不全が西日本に多く、東日本で少ない西高東低の分布を示すことが、日本小児歯科学会と富山大学の調査で明らかになった。全国規模の調査でエナメル質形成不全の有病率や地域差が分かったのはこれが初めてという。 それによると、エナメル質形成不全の有病率は全国で19.8%。地域別で見ると、北海道が14.0%、東北が11,7%、関東信越が18.5%、東海北陸が19.3%と東日本で低かったのに対し、近畿が22.3%、中国が19.8%、四国が28.1%、九州が25.3%と西日本で高い数字が出た。最も高い四国の数値は最低の東北の2.4倍になる。 エナメル質形成不全は歯を構成するエナメル質が正常に形成されない病気で、軽度なら生えたばかりの歯が黄色や茶色に変色しているのが特徴。重度になると歯が欠損して内部の象牙質が見えることもある。いずれのケースも虫歯になりやすく、前歯の場