私がこの最終章でメインに話したいのは正確には法廷闘争ではない。何故なら、この件についてはインテル側が法廷闘争にもつれ込むのを嫌って事前に和解したからである。2009年のことである。当時の円換算で1250億円の大金を和解金としてキャッシュでAMDに支払った。これはAMD側の一方的勝利であった。言い方を変えれば、インテルはAMDが訴えた通りのことをしたので、法廷審理が始まると不利になると判断し事前に和解したということである。この辺のいきさつについて、できるだけ正確に記録しておこうというのが、この最終章の目的である。 この和解した事件は、内容的には独占禁止法についてであり、半導体業界によくありがちな特許、著作権など知的所有権に関する法廷闘争ではない。しかし、かつてAMDとインテルは半導体業界に典型的な知的所有権がらみの闘争に明け暮れた時期があった。最終章第2話では、その歴史を簡単に解説しておきた
![巨人Intelに挑め! – 最終章:インテルとの法廷闘争、その裏側(2) AMD対インテルの法廷闘争の歴史](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c0e0c2799d99ef5fa19e45256d8331b35bb1a610/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnews.mynavi.jp%2Ftechplus%2Farticle%2Famd_final-2%2Findex_images%2Findex.jpg)