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ブックマーク / www1.odn.ne.jp (23)

  • 『18歳の今を生きぬく 高卒1年目の選択』

    『18歳の今を生きぬく 高卒1年目の選択』 なかなか興味深い調査である。 若い人がどのようにフリーターになるか、あるいは、正規の職につくか、あるいは進学の夢を持ち直すのか、を追跡した調査だ。 統計では質が捨象されてしまう、という方法と逆の方に行けば、「ルポ」というやり方があるだろう。 NHKドキュメンタリーの「フリーター漂流」や「ワーキングプア」などはこの方法をとった。事態の質をあらわしていると思える「典型的」人物を探し、その人間に焦点をあてて、問題を浮かび上がらせるという手法である(むろんそのなかで「統計」は駆使されるが、統計と典型的人物は画然と分かれている)。 この調査がとった方法は、いわばその中間をいくものだった。 東京の公立高校を2つ選んで、高三生89人から聞き取りをおこない、その後の過程を2年間にわたって追跡し、インタビューをくり返したものなのだ。 〈私たちは、あえて中間層以下

  • 「フリーター漂流」『自動車絶望工場』 

    土曜日(2005年2月6日)に放映されたNHKスペシャル「フリーター漂流」を観た。 フリーターのなかでも、モノづくりの現場での「請負」と呼ばれる種類の労働にしぼって描いたもので、監督官庁もなく法規制も弱い分野であるために、現代の「合法」的世界のなかでももっとも苛酷な搾取がおこなわれている分野の一つだ。 請負(業務請負)は、派遣に似ている。 ある工場で人がほしい。そのとき、工場をもっている発注元の企業は、業務請負会社にたのむ。請負会社にはフリーターが大量に雇われており、それらが隊伍をくんで発注元の企業におくりこまれる。 派遣とちがうのは、派遣のばあいは、おくりこまれた先の企業が、その労働者を指揮・命令することになるのだが、請負のばあいは、請負会社がまるごと仕事をひきうけ、請負会社の指揮・命令のもとで労働者たちは働くことになるのだ。 派遣のばあいは、派遣法などもあって法の規制もあるが、請負の方

    maangie
    maangie 2014/03/03
    山田昌弘isbn:4480423087。渡辺治isbn:4845101351。鎌田慧isbn:4061830961。
  • 重村智計『北朝鮮の外交戦略』

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    maangie 2013/08/24
    isbn:4061495267。金日成。金正日。萩原遼「北朝鮮に消えた友と私の物語」isbn:4167260069。ラングーン事件。日本漁船銃撃事件。大韓航空機爆破事件。拉致事件。宮本顕治。土井たか子。辛光洙事件。
  • 戦争プロパガンダ10の法則

    アンヌ・モレリ『戦争プロパガンダ10の法則』/70点 ぼくのつれあいがサンフランシスコにいたときに、同時多発テロがおきた。 同僚のアメリカ人たちは、みんないいやつだったけど、このテロがおきたとき、人がかわったように「アフガンをやっつけろ」とさけんだ。ちょっとでも、ブッシュを揶揄しようものなら、怒られた。町中が主戦派の色での「愛国」にかわってしまった。 このときのアメリカ戦争宣伝は、まさしくこの歴史学者の指摘する10の法則にぴったりあてはまっていた。戦争を推進する側は、つぎの10の法則どおりに、事態をえがこうとする。 (1)「われわれは戦争をしたくはない」 (2)「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」 (3)「敵の指導者は悪魔のような人間だ」 (4)「われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う」 (5)「われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでい

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    maangie 2013/08/24
    金日成。金正日。日笠勝之。先日、「人工衛星と称する事実上の人工衛星」が打ち上げられたコトが忘れられてるよーな気がする。太陽同期軌道は、ちとアレなんじゃないかと思うのだが。
  • 近藤昭二『誰も知らない「死刑」の裏側』——郷田マモラ『モリのアサガオ』にもふれて

    近藤昭二『誰も知らない「死刑」の裏側』 ——郷田マモラ『モリのアサガオ』にもふれて 仕事で出張したとき、空き時間に屋に寄ったのだが、そのとき裁判員制度を考えるというようなコーナーで平積みにされていた、まったく「ふらり」と手にした。 いろんな意味で「面白い」だったのに、アマゾンのレビューもネット上の書評もあまりなく(読売新聞2008年8月6日付の夕刊でとりあげられているようだが)、もったいないという感じがした。もともと1998年に刊行されたが、裁判員制度を前にして改訂・改装して再び出されたもののようである。いいだと評価する編集者がいて、この流れの中で再度売れるかもしれないとふんだのであろう。 オビには「2009年、裁判員制度が始まる! 死刑判決の実態、死刑囚の獄中生活、死刑執行の詳細……この事実を知らずして、死刑を含む裁判の場に一般市民が望めるのか!」とある。ブラフだ(笑)。まあ、あ

  • 杉浦由美子『オタク女子研究』

    杉浦由美子『オタク女子研究』 副題に「腐女子思想大系」とあるように、腐女子の「思想」「生態」「日常」について書いたものである。 このサイトを読んでいるような廃人すばらしい人たちの中には「腐女子」とは何か知らない人はいないと思うが、念のために言っておくと、「やおい」や「ボーイズラブ」を愛好する女性オタクの自嘲的自称のことだ。 「やおい」は、すでにある漫画やアニメなどの著作物などを男性同士の恋愛に変換した「パロディ」(翻案もの)のことで、「ボーイズラブ」は、男性同士の恋愛を描いた創作のことである(もちろんこれとちがう定義もありうるが)。 「腐女子の生態」の章では、男オタクにとっての聖地であるアキバにたいし、腐女子の聖地であり「やおい」や「ボーイズラブ」が大量販売されている東池袋の状況とそこに集まる人々の「生態」をルポする。 つづく「腐女子の思想」の章では、腐女子が愛好している「やおい」「ボーイ

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    maangie 2013/08/03
    堀田純司「萌え萌えジャパン 2兆円市場の萌える構造」isbn:4063646351。大泉実成「萌えの研究」isbn:4062128594。本田透「電波男」isbn:4861990025。
  • 池田信夫と麻薬 『ベッカー教授の経済学ではこう考える』にもふれて

    池田信夫と麻薬 『ベッカー教授の経済学ではこう考える』にもふれて なんか池田信夫が麻薬事件を起こしたみたいなタイトルだな(笑)。そうではないので念のため。 大学生の大麻事件について、池田信夫が「大麻で逮捕するならタバコを禁止せよ(2008.11.16)」「大麻は合法化して規制すべきだ(2008.11.22)」という二つのエントリーを書いた。それぞれ375、138ものはてなブックマークがついている(2008年11月27日現在)。 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/2b12cad34eec4aec8766661a0885a1b7 http://b.hatena.ne.jp/entry/10861956 池田のこの主張は、よく知られている通り、そして池田自身が16日付のエントリーで紹介しているように、フリ

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    maangie 2013/07/28
    ミルトン・フリードマン。ゲーリー・ベッカー,ギティ・ベッカー「ベッカー教授の経済学ではこう考える―教育・結婚から税金・通貨問題まで」isbn:4492312501。
  • なにはさておき量子論

    凡例 この色は、その項の一番言いたいことを示しています この色は、余談だけれど、ちょっと気にして欲しいことを示しています この色の単語をクリックすると『一口解説』を見ることができます

  • 雨宮処凛・飯田泰之『脱貧困の経済学』

    雨宮処凛・飯田泰之『脱貧困経済学』 左翼はこれにどう答えるかという「テスト」 「あなたのホームページのファンです」という女子高生と何度かゴハンをべているのだが、もちろんそれはウソで、ぼくの出たイベントで知り合った「紙屋研究所のファン」という30代の男性サラリーマンとよくお酒を飲む。 彼(仮にQ氏としておこう)はある意味でリバタリアンである。 できるだけ「自由」にして、働いたら働いただけもうけを得られて、各人がモチベーションを上げていくという経済環境がいいのだ、という考えの持ち主である。 Q氏がすすめてくれたのが、書であった。 Q氏による書推薦の言葉はこうであった。 「雨宮処凛が反貧困運動の現場にいる立場から、実にシロウトくさい経済学的な質問を投げてくるんです。それを飯田っていうリフレ派の若手経済学者が半分同調し、半分批判するみたいなスタンスでわかりやすく答えてるんです」 飯田は、経

  • 森のくまさんの謎

    (講座:ペンとともに考える2) 森のくまさんの謎 1.はじめに 2.「くまさん」と「お嬢さん」 3.「お逃げなさい」と「危険な場所」 4.そしてすべてが明かされる 5.《再現小説「森のくまさん」》 1.はじめに まず、「森のくまさん」(作詞:馬場祥弘)なる童謡の歌詞を提示する。 ある日森の中 くまさんに 出会った 花咲く森の道 くまさんに 出会った くまさんの 言うことにゃ お嬢さん おにげなさい スタコラ サッササノサ スタコラ サッササノサ ところが くまさんが あとから ついてくる トコトコ トコトコと トコトコ トコトコと お嬢さん お待ちなさい ちょっと 落とし物 白い貝がらの 小さな イヤリング あら くまさん ありがとう お礼に うたいましょう ラララ ララララ ラララ ララララ ここで明らかにすべき最大の謎とは、「くまさん」の不可解な行動である。なぜ、「お逃げなさい」と言っ

  • 高校生に全面敗北・完全屈服した橋下知事|紙屋研究所

    高校生に全面敗北・完全屈服した橋下知事 共産党の党大会で志位和夫が討論をまとめて「結語」を述べているのがYouTubeで見られる。 そのなかで、ふと「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」の高校生たちが大阪の橋下徹府知事とおこなった論戦の記録を読んで志位が感想をのべている箇所があることに気づいた。 「議事録を読みましたが、高校生たちの圧勝です」 この「橋下知事vs高校生」の論戦は、インターネット……というか2chで話題になったことがある。 痛いニュース(ノ∀`):橋下知事、高校生相手にマジ反論。“自己責任”に女子高生号泣…私学助成削減めぐる意見交換会 http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1186237.html はてなブックマークのコメント http://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/dqnplus/a

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    maangie 2010/01/18
    「イイハナシダナー」。議論は勝ち負けじゃない。とはいえ。
  • 茨木保『まんが 医学の歴史』

    茨木保『まんが 医学の歴史』 『理論劇画 マルクス資論』の発刊記念の講演会が終わった。来てくれたみなさん、深く感謝。個人的には終わった後の質疑応答が刺激的だった。大喜利とは言わんけども、考える時間があまりなく次々質問されることにどう答えるか、こっちは緊張するし、相手もその当意即妙(ぼくのそうなっていなかったと思うが)を楽しむという感じになったからだ。 質疑応答の様子はいっしょに講演をした石川先生のブログで紹介されている。興味にある方はどうぞ。 『理論劇画「資論」』関係の講演と、今後 http://walumono.typepad.jp/blog/2009/06/post-9326.html さて、『理論劇画 マルクス資論』をどうしても送っておきたい人がいて、そのうちの一人から謝辞とともに、書『まんが 医学の歴史』が送られてきたのである。著者茨木はその人の知り合いなのだという。 茨木

  • エドワード・ゴーリー『おぞましい二人』

    エドワード・ゴーリー『おぞましい二人』 ※ネタバレがあります 娘に読むために買ってきた絵の一つだ。 んなわけねーだろ。 いい漫画がないかなと近所の屋をうろついているうちに、いわゆる面陳してある書に出遭ってしまった。 ゴーリーのは何冊か読んでいるので、驚きはしないつもりだったが、読み終えて恐ろしく重いものを引き受けさせられてしまった。こういう比較をされて双方が迷惑かもしれないが、宮崎事件について書いた吉岡忍『M/世界の、憂な先端』(文藝春秋)を読み終えたときの重さに酷似している。もっとも吉岡のそれは数百ページもあるルポだが、書は60ページほどの、しかも1ページあたり十数文字しかない絵なのだ。 それは1965年にイギリスで発覚した殺人事件をモチーフにしている。荒野(ムーア)に4年にわたり5人の子どもを殺して埋めた2人の男女がいたのである。 書はその事件のルポではない。殺人の翌朝

  • 小林広「手記 私はなぜ社説を盗用したか」

    小林広「手記 私はなぜ社説を盗用したか」 衝撃的な内容だった。 ひょっとして事件当時こうした背景はどこぞで解説されたのかもしれないが、少なくともぼくは全く知らなかった。いやまったく地方紙がこの通りであれば、地方紙の存在基盤を揺るがしかねないことなんじゃないかと思った。それともこれは「常識」なのだろうか? しかし問題の核となる「資料版論説」について、ググってみてもヒットしたのはたった1件だった。このネットの大海のなかでたった1件だとよ! しかもそのヒットしたっつうのはよりによって共同通信社の編集委員室のページで、そこでは「資料版論説」というものを別に問題視するわけでもなく、ごく日常の言葉として「資料版論説」というものについてふれているのであった。 この事件は07年2月に山梨日日新聞社の論説委員長が他社の社説を多数盗用していたとして懲戒解雇となったものだ。同社のホームページにそのことについての

  • 口実としての「自己責任」論

    イラクの日人人質への「自己責任」論とその背景について。これは野宿者「自業自得論」(自己責任論)と合わせるといろんな問題が浮かび上がるみたい。 ■その1■(2004.4.24) ここ何日か、人質問題での「自己責任」に関心を持って、新聞やネット上でそれに関するものを捜していろいろ読んでいた(「自己責任」論はいまや国民的話題だな)。その中でぼくが参考になったのは、特に「エロライター」松沢呉一の http://www.pot.co.jp/matsukuro/20040416_687.html 経済学者、批評家の浅田彰の http://dw.diamond.ne.jp/yukoku_hodan/20040416/index.html 小説家の星野智幸の http://www.hoshinot.jp/diary.html ジャーナリストの江川紹子の http://www.egawashoko.com

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    maangie 2008/09/03
    かなり読みでがあるなあ。
  • 中島岳志『パール判事』

    中島岳志『パール判事』 まったく偶然であるが、新聞などの予告をみると、日(07年8月14日)放映されるNHKスペシャル「パール判事は何を問いかけたのか〜東京裁判 知られざる攻防〜」(午後10時・総合)は、中島の書『パール判事』の主張をほぼ番組化したものになりそうである(付記:今見た。すばらしい内容。この中島の中身の反映もさることながら、東京裁判が結論の決まった単なる茶番劇ではなく、判事同士の激しい確執のある、きわめて動的なプロセスであったことが浮き彫りになった番組だった。そして東京裁判の「成果」が平和憲法や国際司法の発展に寄与していることもわかるものになっている)。 ぼくは今、東京裁判について書かれたものをいくつか読んでいるが、東京裁判そのものが膨大な資料があるために、とても「そのもの」を読むところまでいかない。たとえば冨士信夫『私の見た東京裁判』(講談社学術文庫)にしても、裁判の全

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    maangie 2008/08/20
    isbn:4560721262。ラダ・ビノード・パール。冨士信夫isbn:4061588419。
  • 2008/6/14 近況13 釜ヶ崎でこういう光景をまた見るとは思わなかった

    めったに更新しない(だろう)近況 (文中で、野宿者問題の授業に関して「いす取りゲーム」と「カフカの階段」の譬えがどうだ、とよく書いていますが、それについては「極限の貧困をどう伝えるかを参照してください。) スパムメールを毎日多数削除してますが、間違って知り合いや用事のメールも削除してしまうかもしれません。「返事があって当然なのに、1週間しても返信がないな〜」というときは、(その可能性があるので)お知らせ下さい。 最新の「近況」はこちらです。 ■2008/9/21■ 反貧困キャラバン岡山集会 8月21日以来、なんか忙しくてホムペをやってるヒマがなかった。 ようやく時間が空いたので、しばらく前の報告から幾つか。 9月6日(土)、「反貧困全国キャラバン2008in おかやま」で、講演「現代の貧困をどう理解するか −経済の貧困と関係の貧困と−」を依頼され、1時間半ほど話をした。 ぼくの

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    maangie 2008/06/15
  • 「思想地図」創刊記念シンポジウム「国家・暴力・ナショナリズム」を読んで

    「思想地図」創刊記念シンポジウム「国家・暴力・ナショナリズム」を読んで 眼病を患っております。 というと大げさですが、角膜びらんという症状で、目ん玉の表面の皮がかわいてズルっと一部むけてしまうのです。ドライアイみたいなもんを想像してもらえればいいでしょうか。寝ている時に目の中がかわくので朝起きるときまぶたを開けるのと同時に、ズルっといってしまうのです。その瞬間目に激痛が走ります。 半年くらいまえから2カ月に1度くらいのペースでくりかえしており、「再発性角膜びらん」などといわれています。まあ、そのまんまの名前ですけど。ふつうは朝だけでケロっとなおります。ごくたまにそこが炎症をおこすのかどうかわかりませんが1日中眼球を動かすたびに激痛が走る症状が続くことがあり、目のなかにガラス片を入れたような痛さです。 それでも痛みはふつう1日、長くても2日でおさまりました。ところが今回は2日ほどで痛みはひい

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    maangie 2008/05/19
  • 武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』山本弘『“環境問題のウソ”のウソ』 - 紙屋研究所

    武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』 山弘『“環境問題のウソ”のウソ』 学生たちの環境問題の学習会に出る機会があった。 事前に「ペットボトルのリサイクル」について勉強会をやる、ということを聞いていて、テキストの名前も聞いたのだが、該当するがない(「ペットボトルのリサイクル」という書名で聞いた)。 うーん、これは武田邦彦ではないかと予想して学習会にいったら、案の定、出てきたテキストは武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社/以後『環境ウソ』と略す)であった。 同書は地球温暖化問題やダイオキシンなどさまざまなテーマを論じているのだが、ここではペットボトルのリサイクルの問題だけについて書いておこう。 すでに同書はネットでもテレビでも話題になっているのでその論点はご存知の方も多いと思う。 ペットボトルは「リサイクルされていない」? 武田の主張は次の点に要約できる。 ペッ

  • 貧困なる精神(121)本多勝一「石原慎太郎の人生」(『週刊金曜日』 2000年7月7日)

    石原慎太郎と同世代になる私などのように、石原の若いときからの生態を観察してきた者からみると、今の若い世代には石原の基的性格が理解されていないのではないかと思う。石原が都知事選に立候補したときの 「風速計」 で簡単にふれたが、ここでもう少しくわしく解説しておくことにしよう。 「ウソつき」 と 「卑劣な小心者」 とをこねて団子にしたような男。 これは誌去年3月26日号の拙文 (風速計) からの引用ですが、東京都知事選に再び立候補して二四年ぶりに目的を果たした石原慎太郎 (敬称略、以下同) の基的性格は、こう表現するのが適切でしょう。しかしこの人物に直接接したり具体的問題にかかわったことのない人々が、このへたくそな小説家のハッタリ人生にだまされて、そんな事実を知らないのも無理はないかもしれません。 この人が最初に世間に売り出したのは、小説家としてでした。株式会社文藝春秋が、自社の 「ショー

    maangie
    maangie 2008/04/20
    売春婦のハナシは難しい。検疫のハナシは面白い。