コンテンツを届けることはどんどん難しくなり、そして平均的なコンテンツでは信頼性と専門性の獲得は難しい、という話。 「オフトピック (Off Topic)」というテクノロジー系/スタートアップ系のテーマを扱うポッドキャストがあります。その2024年6月6日の内容を紹介しつつ、コンテンツマーケティングの視点で感じたところを述べていきます。 オフトピックの6月6日のポッドキャストのテーマは「平均メディア時代の終わりと新エキスパートメディア」というテーマでした。「従来型メディアの影響力が低下し、個人や専門家が情報発信の主導権を握る新しいメディアの時代になった。特に信頼性と専門知識が重視される新たなメディアの形態が台頭している」といった内容です。各種ポッドキャストやYouTubeにて無料で視聴できます。 #218 平均メディア時代の終わりと新エキスパートメディア Listen to this epi
「情報は無料ではないし、無料だったためしもない」──だが、インターネットの無料ゾーンに溢れかえる、出所不明で信頼性の低い情報を前に、「2024年の大統領選挙期間中、選挙関連報道を無償化すべきだ」と、米「タイム」誌の元編集長で、オバマ政権下で国務次官を務めたリチャード・ステンゲルは米「アトランティック」誌への寄稿で訴える。 うろ覚えのニュースや、簡単には見つからない事実、ある特定の記事を探そうとパソコンの画面に向かい、やっとお目当てのページに辿り着いた直後、画面に表示された──「半年間1ドル」、「1年目は40%オフ」、「特別オファー」、「すでに購読済みですか?」の文字──何度こんなことがあっただろう。 このとき決まって直面するのが、「カネを払うか、払わないか」というジレンマだ(当誌「アトランティック」で本記事を読もうとして、同じジレンマに直面した人もきっとおられるだろう)。これは思っているほ
以下でそれぞれにかんたんな説明を加えてみたい。 1. 配信面の理由 出さない理由の最初は「配信面」だ。↑で書いた字面のままだけど、とにかく広告枠が多すぎる。 メディアの広告売上は単純な式で表すと「RPM × 表示回数」になる。とにかくたくさんの人に見てもらって、RPM を高めればよいのだ。そして RPM を上げるてっとり早い方法は1ページあたりの広告枠数を増やすことである。 参考:Redditが示す検索連動型広告の可能性 だから、メディアというビジネスは常に広告枠の増加圧にさらされている。油断するとポコポコと広告枠が増えてしまう生きものなのだ。 その結果、みなさんもご存知のとおりそのへんのウェブサイトは広告枠であふれていて、もうこれ以上増やす場所がないというところまできている。画面上に所狭しと広告が並んでいて、記事や動画を見るのも一苦労だ。一言でいえば広告枠が邪魔すぎる。 全画面表示で「✕
これからのメディアビジネスはどうあるべきか。 多くのパブリッシャーがその答えを模索するなかで、今年2月20日にリニューアルした「日経ビジネス電子版」は、読者を「顧客」に置き換えることで社内の意識を変えていった。 今回の刷 […] これからのメディアビジネスはどうあるべきか。 多くのパブリッシャーがその答えを模索するなかで、今年2月20日にリニューアルした「日経ビジネス電子版」は、読者を「顧客」に置き換えることで社内の意識を変えていった。 今回の刷新にあたり、同サイトが掲げたのは「顧客体験を向上させる」こと。そのパートナーに選ばれたのが、戦略コンサルティングとデザインを掛け合わせたサービスで国内外に実績のあるグローバル・イノベーション・ファーム「I&CO(アイアンドコー)」だ。 Advertisement 日経ビジネス電子版はどのようなプロセスを経て、どう生まれ変わったのか。そして今後のメデ
こんにちは、株式会社真摯のいちしま泰樹(@makitani)です。 計測や分析、コンテンツマーケティング領域で企業とその顧客の関係性をより良いものにするための伴走支援をしております。 皆さんはコンテンツマーケティングに取り組む中で、KPI設計の難しさを感じていませんか? ここではWebサイト(オウンドメディア)でのコンテンツマーケティングを例に、どのような視点でKPIを設けて向き合えば良いのか、そのヒントを紹介いたします。 KPIが「PV」では機能しない コンテンツマーケティングが向かうべきは「オーディエンスを作り、温めること」 オーディエンスを捉えよ エンゲージメント獲得を捉えよ コンテンツマーケティングが推し進めるべきはオーディエンスビルディング まとめ KPIが「PV」では機能しない 皆さんがWebサイトでコンテンツマーケティングを展開している場合、KPIとしてどのような指標を追って
記事のポイント 大手エージェンシーグループと比較して、独立系エージェンシーはCookie廃止により、ビジネスの重視やクライアントのニーズに合わせて柔軟なアプローチを取る可能性がある。 Cookieからの移行において、「デ […] 記事のポイント 大手エージェンシーグループと比較して、独立系エージェンシーはCookie廃止により、ビジネスの重視やクライアントのニーズに合わせて柔軟なアプローチを取る可能性がある。 Cookieからの移行において、「データパートナーシップ」と「ツールの確保」が鍵となる可能性がみえ、データセットのテストや検証、新しいデータプロバイダーの導入が行われている。 一方でリテールメディアの活用により、クライアントにオーディエンスプランニングやコマースアクティベーションを提供できるようになりるという。 現在進行中のCookie廃止に伴い、独立系エージェンシーは新しいオーディ
おはようございます。Media Innovationの土本です。今週の「Media Innovation Newsletter」をお届けします。 メディアの未来を一緒に考えるMedia Innovation Guildの会員向けのニュースレター「Media Innovation Newsletter」 では毎週、ここでしか読めないメディア業界の注目トピックスの解説や、人気記事を紹介していきます。ウェブでの閲覧やバックナンバーはこちらから。 会員限定のコミュニティ「イノベーターズギルド」を開設しました。Discordにて運営しています、こちらからご参加ください。 ★アプリも提供中です →AppStore/Google Play 今週のテーマ解説 未来のブラウザはウェブサイトにアクセスしない?人々はブラウザを通じてウェブサイトにアクセスしています。 そのブラウザがウェブサイトへのアクセスを回避
世界中のコンテンツチームから信頼されているコンテンツのエンゲージメント分析ツール「Chartbeat」は、日本においても大規模な報道機関からカテゴリーに特化したバーティカルメディアまで、70を超えるメディアで活用され、日々コンテンツを作り届けるパブリッシャーへエンゲージメント分析の土台を提供しています。 そこで得られたトラフィックデータから、日本のChartbeat導入メディアのネットワークにおける2023年通年のトラフィックとエンゲージメント、またトラフィックをロイヤルティ、デバイス、リファラー、主要ディストリビューションに分類した動向レポートを公開します。 昨年のグローバルレポートでも触れたように、ユーザがWebメディアに訪れる流入元として大きな存在感を示しているのがGoogle検索です。そして近年ではGoogle Discoverが台頭しています。日本のChartbeatトラフィック
コンテンツマーケティングの戦略設計に関する資料を公開しています。コンテンツマーケティングの4つの戦略軸の重要性とその詳細、それらの評価や分析に関する80ページの資料です。 コンテンツマーケティングはオーディエンスビルディングに取り組まなければならない コンテンツマーケティングは「コンテンツを用いたマーケティング活動」のことです。アメリカのコンテンツマーケティングの権威ある団体「Content Marketing Institute (CMI)」の定義によれば、「明確に定義されたオーディエンスを魅了して関係性を持つために、興味関心に沿った価値あるコンテンツを制作し配信する戦略的なマーケティングアプローチのこと」です1。 多岐に渡るコンテンツをどのように作り、どのように伝え届け、どのようにエンゲージメントを獲得していくか、どのように再アプローチ可能なユーザーとの関係性を構築するかという総合的な
『MarkeZine』が主催するマーケティング・イベント『MarkeZine Day』『MarkeZine Academy』『MarkeZine プレミアムセミナー』の 最新情報をはじめ、様々なイベント情報をまとめてご紹介します。 MarkeZine Day
2023年はAIの年だった、と言っても過言ではないだろう。この新しいテクノロジーの出現と急速な発展は、拡大と変化と混乱が相まって形作られている、デジタル領域を象徴するような存在にも感じられる。 一方で、デジタルの未来は不 […] 2023年はAIの年だった、と言っても過言ではないだろう。この新しいテクノロジーの出現と急速な発展は、拡大と変化と混乱が相まって形作られている、デジタル領域を象徴するような存在にも感じられる。 一方で、デジタルの未来は不透明だ。市場におけるすべてのプレイヤーが、先の見えないなかでいかに足場を固め、次のステップへと進めるのか模索を続けている。DIGIDAY[日本版]恒例の年末年始企画「IN/OUT 2024」では、 DIGIDAY[日本版]とゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブや次世代リーダーに2023年を振り返ってもらい、2024年に向けてどのよう
記事やイベントで抜群の存在感を誇る一方で、運営が赤字続きだったことは周知の事実。独立後も赤字が続く見通しだという。新会社は林さんの“1人会社”でオフィスもないため、屋根や壁もなくなる。 それって大丈夫なのだろうか? そもそもなぜ今独立したの? サイトは本当に維持できるの? 赤裸々な実情から収支構造、サーバやCMSの詳細まで、林さんにぶっちゃけてもらった。 自分でやれば、「やめろ」って言われないから ――2002年から21年間、大手企業の傘下で運営されてきたサイトが独立とは驚きました。 「自分でやりたいな」という気持ちはずっとあったんです。そうすれば「やめろ」って言われないから。雇われている限り、サイトをやめろって、いつか言われるんじゃないかと。 続けるかやめるかの判断を、自分じゃない人が握っているのは嫌だなあと思っていて。仮に黒字化したとしても、次の年は5%成長とかを期待されますよね。何の
コンテンツマーケティングの取り組みには文化圏を作るという側面があると感じます。 その話を、10月のアナリティクス アソシエーションで開催されたセミナー「コンテンツマーケティングの本筋の話をしよう」のフリーディスカッションで少しだけ触れました(スピーカーを務めました)。セミナーが終わった後で考えをまとめておこうと思い、ここで少し整理してみます。 企業のメッセージに共感したり心地よく感じたりするような「支持者」を増やす取り組み 「コンテンツマーケティングは文化圏を作る取り組み」というのは、BtoCの領域で特に感じます。その企業やブランドのメッセージに共感したり心地よく感じたりするような人、いわば「支持者」を増やす取り組みです。「支持者」は私の言葉ではなく受け売りのものです。 コンテンツ1つですぐに購入や成約などのコンバージョンに至るわけではありません。しばらくはコンテンツやコミュニケーションを
クリーブランドを離れワシントンD.C.で開催 JADEの伊東です。 2023年9月26日-28日にかけて開催されたコンテンツマーケティングワールド2023(CMW2023)に参加してきました。 今年から開催地がクリーブランドからワシントンD.C.に移り、会場の雰囲気も一新。 その効果か、昨年に比べて参加者数が若干増えたような印象を受けました。メインカンファレンス前日のワークショップに参加した際に会話したアメリカ人女性が、「クリーブランドは遠いからこれまで来れなかったけど、ここなら近いので申し込んだ」と話していました。 国内の航空路線が発達している米国でもカンファレンス参加の距離の壁は大きいのだな、と考えてみれば当たり前のことを認識。来年はサンディエゴ開催とのことなので、CMI(Content Marketing Institute; CMW主催組織)としてはしばらく新しい参加者との出会いを
コンテンツマーケティングのKPIに何を設けるかというテーマを取り上げるとき、コンバージョン周辺の指標が挙がることがあります。コンテンツマーケティングはコンバージョンに責任を持つべきでしょうか? 獲得したオーディエンスが将来にコンバージョンに貢献する必要がある コンテンツマーケティングの一環で作成したコンテンツは、必ずしもコンバージョンに「直結」しなくて構わないと考えます。 ここでのコンバージョンは「お問い合わせ」「購入」「資料請求」などにしておきましょう。そのようなコンバージョン獲得の役割は、例えばキャンペーン向けLPが担うべきものです。コンテンツマーケティングで準備したコンテンツではユーザーに次のアクションを促して関係性を温めるべきですが、アクションはコンバージョン獲得である必要はありません。 コンテンツマーケティングで意識すべきは「オーディエンスの獲得と関係性構築」です。ですのでユーザ
『北欧、暮らしの道具店』は、無理はしないが手は抜かない。健全な事業成長をするクラシコムの企業文化はどう作られているか。 今回Agendがお話を伺うのは、株式会社クラシコムのお二人。クラシコムはこれまで売上を大きく伸ばし続け、2022年には東証グロース市場に株式上場。テレビ東京の『カンブリア宮殿』で特集もされた注目の企業です。 クラシコムが運営する『北欧、暮らしの道具店』はECサイトでありながら、読み物・ラジオ・動画などの多くの人が楽しめる情報を発信し、最近では劇場映画を制作。そのコンテンツが生み出す独特の世界観に多くの人が惹きつけられています。 そんなクラシコムの成長で特徴的なのは、「非競争志向」で成長していること。 どんなチームを作って、どんなコミュニケーションスタイルでそれを実現しているのか。創業経営者であり兄妹でもある、青木耕平さんと佐藤友子さんのお二人にお話を伺いました。
パブリッシャーは読者獲得にあまりにも多くの費用を費やしては、自分たちで対処できる理由で読者を失ってしまっています。ProfitWellのデータによると、読者を収益化するのための戦術にかかる費用は右肩上がりになっており、たとえば有料購読者の獲得コストは約70%も増加している一方で、消費者の支払い意欲は着実に低下しています。 だからこそ、私たちは回遊のためにサイトを最適化することが非常に重要だと考えています。魅力的なコンテンツで読者をサイトに引き付けながら、それ以上のコンテンツを見つける手段を与えない「コンテンツ砂漠」に読者を導くリスクを大幅に減らすことができます。
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