![Amazon.co.jp: ヒューマン・ユニヴァーサルズ―文化相対主義から普遍性の認識へ: ドナルド・E. ブラウン (著), 鈴木光太郎 (翻訳), 中村潔 (翻訳): 本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/be932dc6cdc208c2d7e23da81d68e1df03e59f77/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F512dyItAbuL._SL500_.jpg)
ナチス・ドイツ(Nazi)のホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)に関与したナチス親衛隊のアドルフ・アイヒマン(Adolf Eichmann)についてベルリン(Berlin)で開かれた展覧会で上映されるアイヒマンの裁判の映像(2011年4月5日撮影)。(c)AFP/JOHN MACDOUGALL 【9月9日 AFP】普通の人々を悪事に駆り立てるものとは何か──この問いについて哲学者や倫理学者、歴史家や科学者たちは何世紀も論争してきた。 現代にも大きく通じる考えの一つは「ほとんど誰もが」、命令されれば残虐行為を働くことができるというものだ。独裁的な人物の命令や同調意識によって、我々はブルドーザーで家を押し潰し、本を燃やし、親から子どもを引き離し、彼らを殺すことさえやり遂げることができる。このいわゆる「悪の凡庸さ」は第2次世界大戦(World War II)中に何故、教育を受けた一般的なドイツ人が、
松尾匡のページ09年10月29日 山岸先生の新共著と石黒真吾さんの『潮流』論文 なんか鳩山総理がいいことを言えば言うほど、それが全部景気と道連れになって崩壊してしまう将来を予想して暗澹としてくるこのごろです。今度当選した金子洋一議員には、そうならないために是非がんばってもらいたいです。 さて今回もまた『痛快明解経済学史』をご紹介下さったブログへのお礼から。 飯田泰之さんの記事。大活躍でお忙しい中のご検討、ありがとうございます。コメントへのご丁寧な返答にも感謝。 はてなid:WATERMANさんの記事。基本的主張を正確にご紹介いただき、ありがとうございます。 それから、田中秀臣さんにもまたお取り上げいただいたのでした。そう。ケインズ『一般理論』と言えば、17章と19章ですよ。19章はid:eliyaさんがまとめて下さっています。「賃金硬直だから失業がでる」ってのがケインズの考えだと思ってた人
ティム・ハーフォードが面白い話を紹介している。 行動経済学でよく出てくる実験に、「最後通牒(最終提案;ultimatum)」ゲームというのがある。このゲームでは、被験者Aが10ドルを渡され、別の被験者Bにいくら渡すか尋ねられる。もしBがその分け前を受け取れば良し、そうでなければ両者とも何も貰えない、というゲームである。もし両者が合理的経済人ならば、AはBに1セント渡し、Bはそれを(ゼロよりましなので)受け取る。しかし、実際の実験ではそうはならない。 また、その派生としてJack Knetsch、ダニエル・カーネマン、リチャード・セイラーが導入した「独裁者(dictator)」ゲームでは、Aが決めた分け前をBは拒否できない。その場合でも、多くの場合、Aは2〜3ドルをBに渡す。 もう一つの派生ゲームである「ギフト交換(gift exchange)」では、BがAに渡すことでスタートし、Aがお返し
序章のタイトルがなかなか笑わせてくれる.要するにこれから何について語るのかの概要を示しているのだが,こんなところを見なくてさっさと本章を読んでもいいよというわけだ. いくつかの刑法の問題は初心者にとって魅力的だし,そしてそれは専門家にとってもそうだという.多くの人は刑法は「十戒」のようなもので,やってはいけないことを列挙しているだけだと思っているかもしれないがそれはそうではないという.そしてそんな列挙だけではなぜうまくいかないのかを示しているのが本書でもあるという.日本では刑法総論として語られる部分だ. 本書の構成は以下の通りとなる. まず第1章はNecessityの抗弁から始まる.これは日本法では「緊急避難」といわれるもので,通常「違法性」要件に当たる.英米法では違法性の問題か責任の問題かであいまいであるらしい.救命ボートから定員オーバーの人間を放り出す行為,共産主義から逃げ出すためにハ
The Evolution of God 作者: Robert Wright出版社/メーカー: Little, Brown and Company発売日: 2009/06/08メディア: ハードカバー クリック: 11回この商品を含むブログ (2件) を見る ロバート・ライトによる宗教を文化進化的に考えてみようという大著である.ロバート・ライトは寡作のサイエンスライターで,1994年という早い時期に「モラル・アニマル」という進化心理学の一般向け啓蒙書を書いたことで知られる.その次の著作は2000年の「Non Zero」.これは人間の歴史をノンゼロサム的な状況の拡大の歴史として捉えてみようという野心的な書物で,狩猟採集民族からグローバルな経済社会まで,ノンゼロサム的な状況に対して協力的な解決策がとられてきたことを見ていくというものだった.なかなか面白い書物であったが,最後の2章で,集合的な意
ストーリー by reo 2009年03月23日 10時00分 宗教が増幅させるのは現世の価値か、死の恐怖か 部門より 末期がんで死に直面している 345 人の患者を対象にした調査研究で、普段祈りをささげている信心深い人の方がそうでない人よりも延命治療を望むということが明らかになった (論文要旨、本家 /. 記事) 。 調査対象者の 30 % 程の人たちは「宗教が自分を支える最も大切なもの」であると答え、この層は「蘇生処置の拒否」を要請する率が最も低かったとのこと。よってこの人たちは人生最期の日々に蘇生行為を受けたり、人工呼吸器に繋がれたりする確率が高かったという。このような処置や栄養チューブの挿入、また緩和ケアのない化学療法などを受けると苦痛を伴うことが多いが、信仰は病のストレスと向き合うのに役立っているようだと研究チームは考えている。 信心深い方が死の現実を受け入れそうな気もするのだが
栗原彬によれば、少年であるとか、中年であるということに比べると、青年であることはとてつもなく重い。 まずはエリクソンのおさらい。 精神分析的自我心理学者エリック・H・エリクソンは、ライフ・サイクルの発達段階に即して解くべき基本的課題を次のような葛藤のシリーズに仮説化した。すなわち、揺籃期の<基本的信頼 対 不信>、幼児期の<自律性 対 恥・疑い>、遊戯時代の<自発性 対 罪意識>、学校時代の<勤勉 対 劣等感>、青年期の<アイデンティティ 対 自己拡散>、成人前期の<親密性 対 孤独>、成人後期の<創造性 対 停滞>、成熟期の<インテグリティ 対 絶望>である。一つの段階の葛藤が解決されるためには前段階の葛藤の解決が必要であり、これらは継起的なサイクルを構成する。 そして、各段階の葛藤が解決されてゆくとき順次形成される人間の基本的な活力としてエリクソンが取り出すのは、希望、意志、目的、技能
4gamer.net の記事によれば、EverQuest II の 4 年間、40 万人分の全てのプレイヤーの行動記録が、学術誌「Science」の発行元として知られるアメリカ科学振興協会 (AAAS) に提供されたとのことだ。AAAS では、ゲーム内での人間の行動などを分析し、現実世界での行動とリンクさせることで、人の精神の動きや行動などを解析しようとしているとのことである。 2/14 に開催された AAAS の大会でノースウェスタン大学の研究者らが "Social Drivers for Organizing Networks in Communities" という題名で早速調査結果を発表したようだ (ノースウェスタン大学 McCormick 工学・応用化学研究科のニュースより) 。 それによると 多くのプレイヤーは自分がゲームに費やしている時間を過小評価している。ゲームに不満を持つプ
最近話題の青山学院大学准教授のブログの件で、ついに青学の学長が謝罪の見解(PDF)をだした。 (前略)「本学の姿勢に照らして、当該教員の記述は適切でなく、また関係者のみなさ まに多大なご迷惑をおかけしたことはまことに遺憾であり、ここに深くお詫び申し 上げます。 今後このようなことが繰り返されることのないよう努めてまいります。」 当の教員も、「おいしいものが食べたい」で謝罪の意を示している。 彼女の基本姿勢は、オンとオフとを区別して、オフでは思いっきり本音を言いたいというところだったのだろうが、その区別を尊重することなく、職場やゼミ学生にまで攻撃の手を広げる輩の存在を少々甘く見すぎていたというところだろう。 だいたいfc2なんていう匿名性の高いプロバイダを使っているのだから、思いっきり本音を言いたいのなら匿名でやればいいのにという気もする。もちろん匿名であるが故のデメリットは、引き受けた上で
さいとうのキーホルダーにはなぜか小さいハーモニカが付いてるんだけど、こないだなんとなくさいとうが吹いてみたらおはきなが怒る怒る! なぜかわからんけどめっちゃ怒る! それがまた可愛い!! あんまり可愛いからデジカメで動画を撮りました。んで、適当にMacに付属のiMovieで編集したので、全員見ろ! かわいいから! しかも0.5秒ぐらいさいとうの横顔が…… 10月27日(土) またしても朝起きたらリビングのソファであった。「一日何もしない宣言」をしてさいとうに掃除を押し付ける。さいとうは医者に行ったがどうも風邪ではないらしい。数年に一度原因不明の高熱を出しているのだが、今回は高熱ですらなかったらしい。「たるんどる!」と断罪したらグーで殴られた。「特に二の腕」と言ったらしばかれた。しかし結局何かわからん。血液検査の結果待ちである。続きはwebで。そのまま夕方まで超ダラダラしていた。さいとうが
スタンフォード監獄実験(SPE)やミルグラム実験をなぜ詳しく知りたいかと言えば、この2つの実験がジェノサイド研究において重要だからである。 そもそもミルグラム実験は、アドルフ・アイヒマンの裁判にインスピレーションを得て考えつかれたものだった。また、ハンナ・アーレント『イェルサレムのアイヒマン』ISBN:4622020092な憤激を巻き起こしたのは、アイヒマンを邪悪なモンスターとして描かなかったことが理由の1つとして挙げられている。*1 ほかには、ロバート・ブラウニング『普通の人びと』ISBN:4480857567、ダニエル・ゴールドハーゲン "Hitler's Willing Executioners"(『ヒトラーの自発的死刑執行人』)ASIN:0679772685った、いわゆる「ゴールドハーゲン論争」でも、私見では2つの実験に関連した人間観の相違に論争の中心がある。 ブラウニングは普通の
スタンフォード監獄実験(参照)を行った心理学者フィリップ・ジンバードの著書。ジンバードが実験について総括的な本を書くのは本書がはじめて。だいたい本の前半分が監獄実験の詳細な経過を綴ったもので、後半分が実験の帰結といったところ。よくできた公式サイトもある。 実験があんな結果に終わったので、実験主任は大学から追放されたりしたんじゃないかとか漠然と思っていたが、ジンバードはアメリカ心理学協会の会長になるなど順調なキャリアを送ったようである。 ジンバードの執筆動機の1つとして、アブグレイブでの虐待・拷問と、事件の被告の1人のために専門家証人として証言したことがあるそうだ。ジンバードは虐待を可能にした状況を作った軍上層部の責任について述べたが、そうした意見はまったく容れられず、被告ら「腐ったリンゴ」個々人のみの責任とされたうえで判決が下されたことに失望と怒りを感じたという。 公式サイトにある本の概要
http://d.hatena.ne.jp/oda-makoto/20070920#1190284490 「陰謀論」の人気は、誰も全体を見通せなくなっている現代社会の複雑さを一気に単純にして縮減してくれることと、自分だけが「真相」を知っているという自尊心を与えてくれることにあるのでしょう。専門家の作り出す公式見解(「正統的な知識」)の権威が崩れて、マスコミの報道への信頼もなくなっている状況は、「陰謀論」の発生しやすい条件を作っていると同時に、「陰謀論」に対する欲求をも生んでいるといえます。専門家システムやメディアが縮減してくれない複雑さの不安を少なくとも解消してくれるように思えるからです。「陰謀」を暴いたところで、現代社会の複雑さは現実には何も変わらないし、「陰謀論」が社会全体を見通せない不安を解消してくれるといっても、「陰謀」による不安をあらたに作り出すわけで、マッチポンプのようなものな
今日の引用。 ジャック・ラカンのセミナール『精神病』より。(1956年。「穴の周囲」) 私はこの主張を、異なるグループに属する人の口から聴いたのですが、それは「その人にとって、他者というものが無いという人を分析することはできない」というものです。 「他者というものが無い」とは一体どういうことを言わんとしているのでしょうか。こういう定式は真実に近い何らかの価値を、たとえいかに貧弱であれ、持っているのでしょうか。何のことを言っているのでしょうか。体験上のことでしょうか、他のものに還元できない感覚のことでしょうか。私達の症例シュレーバーを例にとれば、彼にとっては確かにすべての人間はしばらくの間「へのへのもへじのいい加減な奴」の状態になっていました。しかし、彼にはちゃんとひとりの他者があります。それは特別に強調された他者、絶対的な他者=A、全く根本的な他者=A、ひとつの位置とかひとつの図式とかいっ
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