最近、遅ればせに子母沢寛の『勝海舟』を、夢中になって読んでいる。夢中になってどんどん読むのではなくて、もったいないからちびちび読んでいる。なぜかというに、海舟は幕府の頭の固い連中、これから先が見えない連中をよく批判しているのだが、それを読んでいると、今の大学人そっくりだ、と思うからである。 今の文学研究者とか、文藝評論とか、文藝雑誌とか、ちょうど幕末の幕府だの武士みたいなものだ。ペリー来航から十五年で幕府が潰れる、それどころか武士さえなくなるとは思わずに内部でああだこうだと争っている。高見の見物じゃなくて私は低見の見物だ。 文藝時評というのをやっていると、視野狭窄に陥って、結構な傑作があるような気がしてくるものだが、後になって考えたらなんてこともないものだ。純文学などというのは、それこそ旧幕時代のしきたりのようなものだ。 もっとも逆にいえば日本では文学は武士精神の残滓として始まったともいえ
インターネット上の流行は、技術に明るい若者たちによって生み出されるもの――そんな常識が当てはまらなかったのが Twitter です。各所での調査(一例)によって、Twitter のユーザーは大人たちが中心であり、十代の若者たちは少数派であることが明らかになっています。その理由については様々な説が述べられていますが、今日の New York Times の記事は必読でしょう: ■ Who’s Driving Twitter’s Popularity? Not Teenagers (New York Times) 若者たちが Twitter を使わない理由について、主なものがまとめられています。少し抜粋してみましょう。 まずは「若者は Twitter を必要としていなかった」説: Similarly, Twitter did not attract the young trendsetters
よしもとばなな対デスノート世代in居酒屋、または8月15日的な一億総マニュアル化の雑談 「よしもとばななが居酒屋でムカついた問題」が波及して、色んな人間がムカついている模様。 だが、私の見たところ、どうも、「余裕のある団塊世代的なムカつき」と「余裕の無いデスノート世代のムカつき」に、おおきく分かれているようだ。 問題の状況 論争の元リンク: ・よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」【活字中毒R】 ・同エントリの【はてなブックマーク】 まあ話を要約すると、 ・居酒屋でこっそり知り合いのデザートワインで乾杯した。 ・お店の店員の人は見逃していてくれた。 ・堅物の店長がきて、店のマニュアルに反すると怒った。 ・よしもとばななは、居酒屋が人脈で維持されること知らねえのか、この店長は?と呆れた。 というお話。 で、ムカつく人間の間に派閥が生まれた。 A・この堅物の居酒
バンド文化と音楽文化って書くからにはこの二つが違うことを、私は意図しているのだが、実際のところこの二つは意外に区別されない。いやいや「意外に区別されない」と思ってしまう私の方こそ、全体から見ればマイノリティーで、世間一般の人たちはそのような文化の違いや、そのような文化の存在自身に対して無自覚なことも多い。 時は奇しくも京アニの「けいおん!」が注目を集める昨今、バンド文化と音楽(聴取)文化の違いをちょっとばかし書いておこうと思う。 けいおん! 2 (Blu-ray 初回限定生産) 豊崎愛生, 日笠陽子, 佐藤聡美, 寿 美菜子 とりあえず「けいおん!」のアニメとしての出来や、話の内容を置いといて(個人的には作画を見る楽しみはあるけど、お話がつまんないんだけど)、学校という制度的な場所における一つの音楽文化としての軽音部について考えてみよう。参考となる本はコレ。 音楽をまとう若者 小泉 恭子
小ネタ。私は最近やっと知ったのだが、就職活動中の学生たちはけっこう前から「お祈り」ということばを使っていたようだ。「これまで○社からお祈りされちゃった」なんて会話してる。意味はまあ、考えてみれば想像がつくが、「不採用」ということ。かなり普及してるようで、いまや「お祈り」でぐぐれば、この意味で使われた文章がたくさんヒットするはず。 この「お祈り」という表現、いうまでもなく本来は書き言葉だ。典型的には「今後ますますのご健康とご活躍をお祈り申し上げます。」みたいに使い方。選考の結果不採用となった場合、その通知の末尾に使われる。口頭でこういうことばを使う状況はちょっと想像しにくいし、いわば時候の挨拶なんかと同じで定型文だから、そもそもそれ自体を意識することにあまり意味はない。 それが日常的に会話の中でも使われることばになったのは、これまた簡単に想像がつくが、電子メールが普及したからだ。私が大学生と
今の10代、特に女子中高生は、独自のケータイ文化を作っている。ケータイ小説や、プロフィールページ「プロフ」、個人サイト「ホムペ」などがこれまで、“大人”たちに発見されてきた。最近は「リアル」が流行していると話題だ。 記者(30歳♀)は、10代のリアルをのぞいてみて驚いた。彼らは、大人から与えられたサービスの枠にとらわれずに、主体的にサービスを再構築しているのだ。 知ってる? 「chip!!」「@peps」「Alfoo」 リアルは「リアルタイム」の略で、「リアルタイム日記」「リアルタイムブログ」と呼ばれることもある。自分の気持ちや状況を、テキストや絵文字、画像でリアルタイムに更新して友達など身近な人に見てもらうというもので、特定のサービス名称ではない。投稿は、携帯メールで行われることが多い。 リアルは一見、携帯ブログと見分けが付かない……というか、タイトル欄がない以外はブログとほとんど同じだ
【独女通信】独男・独女世代はなぜ“KY”に敏感なのか?2007年11月09日18時00分 / 提供: 以前当連載でも「今もっとも敬遠される女・・・”KY”たちの悩み」にて紹介している、この「KY」という言葉。そして今気がつくとこのキーワードが流行語のようにどんどん一人歩きしており、誰でも構わず軽い気持ちでこの「KY」という言葉を発しているように思う。 ちなみに雑誌「日経WOMAN」11月号に掲載されている「男ゴコロ大研究」によると、この「KY」という言葉に最も過敏な世代と言われているのが、32〜36歳の「団塊ジュニア世代」だそうである。その理由は記事よると「人口が多いため競争が激しく、大学時代にはバブルが崩壊、就職難という辛酸を舐めた」ためで、それにより「他人に嫌われたくない、迷惑をかけたくないという意識がとても強い」のだそう。 この「団塊ジュニア世代」、言うまでもなくそのままそっく
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