twitterにて、[ルーマンとあわせて]「フッサール-デリダの系譜とか,パーソンズとか勉強するべきですかね?」との問いに接する(■ ■)。 私の回答(要旨)は、 個別の論者を さておいて、まずは、構造主義-と-サイバネティクス* を中心とする 大まかな20世紀の思想地図を持っておくのがよいのではないか というもの。 それで、地図をつくるのに100冊推薦してもしかたないので、冊数を極力押さえて二冊。「構造主義」と「サイバネティクス」について一冊ずつピックアップするなら、こんなのがありますよ、と: ヤーコブソン―現象学的構造主義 作者: エルマー・ホーレンシュタイン,川本茂雄,千葉文夫出版社/メーカー: 白水社発売日: 2003/06メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (5件) を見る ISBN:B000J7FVIK サイバネティクス学者たち―アメリカ戦後科学の出発
ジョン・スミスの新刊『ユートピア2.0』を読む。現在の文化状況と政治思想の双方を視野に収め、既存の思考に潜む陥穽を批判しつつ、新たな理論構築を試みている書。提起されてはすぐさま無数の問いへと開かれていく思考の種子がそこには散りばめられている。二部構成のうち、第一部は Culture、第二部は Politics と題されており、ある意味乱暴すぎると言えなくもないその論理展開は、しかし現代世界を席巻する閉塞を打破するためのロジカルな起爆剤と言い換えることもでき、けっしてその価値を貶めるものではない。それよりも、まずは新たなユートピアの見取り図を描ききってみせたその力技に驚嘆すべきだろう。また、風通しのよい論理の貫徹性を保ちつつも、その全てを到底追走することのできない領域横断的な知識の該博ぶりには舌を巻くほかない。第一部のキーワードは散乱性、断片性であり、第二部のそれは暫定性、仮設性である。スミ
社会学周知のように、宮台真司は学的制度としての社会学者の枠を超えた、メディアと自身の有名性を意識的に利用する戦略的な社会エンジニアだ。彼は、対象読者別に言説パッケージを変更していくマーケティング的な技法を意識的にとりながら、社会的影響力を行使していく。大衆に向けては実存的で実践的な苦悩への処方箋を付与しながら、教養のある者に対しては社会「改善」の原理的な不可能性と現実的な不可避性をどう操作していくか、社会の全体性の不可視性と全体性を見るべきという規範性をどうバランスしていくか、手の内を暴露するように語っていく。こうした書き分けの傾向は、レッシグからアーキテクチュアルな権力の語彙を得、大衆/エリートの図式を明確に打ち出してきた近年、さらに顕著になっているように見える。先日矢継ぎ早に上梓された『14歳からの社会学』『〈世界〉はそもそもデタラメである』はともに、大衆に対してどう社会を眺めるべきか
→紀伊國屋書店で購入 「<流><忘>○」 原題は「読んでいない本についていかに語るか」。筑摩書房(あるいは訳者?)はこの原題に「堂々と」という副詞を付け加えた。3文字の追加が劇的な効果を生んでいる。編集者も自信があったのだろう、表紙カヴァーの「堂々と」の文字だけ赤くなっている。たしかに、うまい。じっさい、筆者もまたこの題名につられて買ってしまった。 帯もうまい----という言い方はしかし、すこし変かもしれなくて、というのは、裏表紙にかかっている帯に印刷されているのは本書の目次そのままで、目次を帯の文章に使うのは出版界ではべつに珍しいことではないからだ。しかし、この本にかぎって、帯に目次をそのまま持ってきたのには意味がある。 I 未読の諸段階 1 ぜんぜん読んだことのない本 2 ざっと読んだことがある本 3 人から聞いたことがある本 4 読んだことはあるが忘れてしまった本 (中略) III
Google とアメリカ作家組合のフェアユースと著作権をめぐる裁判が和解した結果、ベルヌ条約に参加している日本の著作権者たちも本年5月5日までの期限付きで、コピーライトにかかわる選択をしなければならないことになった。 和解条件によると、2009年1月5日以前に出版された書籍については、 (1)著作権者はGoogleに対して、著作物の利用を許諾するかしないか、許諾する場合、どの程度かを決める権利をもつ (2)Googleの電子的書籍データベースの利用から生じる売り上げ、書籍へのオンラインアクセス、広告収入その他の商業的利用から生じる売り上げの63%を(経費控除後)著作権者は受け取る その代償としてGoogleは著作物の表示使用の権利を確保し、データベースへのアクセス権を(個人には有料で、公共図書館や教育機関には無料で)頒布することができる。 ただし、プレビューとして書籍の最大20%は無償で閲
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池信先生⇒インターネットはいかに知の秩序を変えるか? - 池田信夫 blog パスカルの『パンセ』は書物の体をなしていないが、私はドストエフスキーと同じぐらい影響を受けた。 ちょっとウィキペディアを覗くと⇒パンセ - Wikipedia 『パンセ』は、パスカルが晩年に、ある書物を構想しつつ書きつづった断片的なノートを、彼の死後に編纂して刊行した遺著。 問題は「ある書物を構想しつつ」の部分。瞑想録とは違い、実は体系への意志が込められている。 私もパンセはよく読んだ方だと思う。ポール・ロワイヤル版だったか。講談社文庫のもので、当時の講談社文庫はニーチェのツァラトゥストラもハイデガー注てんこもりだったが、パンセのほうも、「ある書物」を意識して注が入っていた。 私の記憶違いかもしれないが、パンセは、イスラム神学に対抗して書かれたものだと理解している。そのため、実際にはイスラム神学を内包しようともし
スラヴォイ・ジジェク新刊。ついに、ジジェクが語る "How to read Lacan" である。結婚式には白のスーツでキメる男、ジジェク。あのスロヴェニアのおっさんが、ラカンを直接的に解説してくれるのだと期待が高まった。ラカンはきわめて難解だといわれている。巻末には、ジジェク本人による読書リストがついているが、ラカンの主著「エクリ」について、「いきなりエクリを読みはじめても、何ひとつ理解できないだろうから」とはっきり書いている。何ひとつって、ねえ。なかなか踏み出しにくいラカン思想の第一歩をどうにか、という気持ちで、この本を手に取りました。 とはいえこの本は、「象徴界ってこういう意味ですよ」「対象aとはこれを指します」といったたぐいの解説本ではまったくない*1。むしろ、ラカンを使えばどのように現実を解釈できるのか、ラカンを通じて見る世界はどのようなものなのか、ラカン思想の具体的な使用法とで
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