関東大震災から9月1日で100年。日本人は当時、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などというデマを流し、朝鮮人を虐殺した。中国人、地方出身の日本人、そして沖縄人も差別の被害に遭った。沖縄人は少なくとも1人が自警団に殺されたほか、けがをさせられたり、街頭で尋問されたりした。
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市民を侮蔑する発言が繰り返された。一職員だけの問題ではない。国策に異を唱える人々への差別意識が組織内に巣くっているならば、その根を絶たなければならない。 辺野古新基地建設への抗議行動が続く本部港塩川地区で6日、沖縄防衛局の非常勤職員が抗議する市民に対し「気違い」と複数回発言した。防衛局は事実を認め、「抗議者に対する不適切な発言はあってはならない」と釈明した。 公職にある立場の人がこのような言葉を発してはならない。抗議行動を続ける市民への差別であり、心の病にある人々に対する差別でもある。 抗議行動を続ける市民と警備を担当する防衛局職員が向き合う現場は厳しい環境にある。しかし、いかなる状況であれ、人格を傷つけるような言葉はどちらからも発せられてはならない。 市民によると、この職員による暴言は2~3カ月ほど前からあったという。沖縄防衛局はこれまで警備を担当する職員にどのような指導をしてきたのだろ
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沖縄県の米軍基地反対運動を取り上げた東京MXテレビの番組「ニュース女子」を巡る名誉毀損(きそん)訴訟で、制作したDHCテレビジョン(現・虎ノ門テレビ)に550万円の損害賠償と謝罪文掲載を命じる判決が最高裁で確定したことを受け、原告で反ヘイトスピーチ団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さん(64)が1日、東京都内で記者会見し、「沖縄の運動をたたくため、私の(在日韓国人の)出自を利用した、幾重にも悪質な番組だった」とあらためて批判。日本社会は「差別ビジネス」に覆われているとして差別禁止法など早急な対策を求めた。 番組は2017年1月に放送。基地反対運動で暴力や犯罪行為が横行し、辛さんらが経済的に支援してあおっているとの内容だった。一審東京地裁はDHCテレビによる名誉毀損を認定。二審東京高裁も支持し、最高裁は今年4月26日付で同社の上告を退ける決定をした。 辛さんは「勝ち続けたのは
嫌がらせを受けながら、5年以上にわたる法廷闘争を闘い抜いた辛淑玉(シンスゴ)氏が勝訴した意義は大きい。 沖縄の基地反対運動を取り上げたテレビ番組「ニュース女子」で名誉を傷つけられたとして、ヘイトスピーチ反対団体共同代表の辛氏が、番組を制作した旧DHCテレビジョン(現・虎ノ門テレビ)などに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁は同社の上告を退けた。辛氏への550万円の支払いとウェブサイトへの謝罪文掲載を命じた一、二審判決が確定した。 辛氏の訴えをおおむね認めた判決は画期的である。ただ辛氏が「誰かが何かをしてくれる国ではない。討ち死にした人も多くいる。闘い続けるのが私の次の課題」と述べたように、全て解決したわけではない。ヘイトスピーチはいまだ後を絶たない。そもそもヘイトを許してはならない。そんな社会を実現したい。判決を機にヘイト抑止の機運を一層高める必要がある。 「ニュース女子」は、東村高江のヘリパッ
ヘイトスピーチに対応する「沖縄県差別のない社会づくり条例」が30日、県議会2月定例会最終本会議で可決、成立した。賛成多数(賛成29、反対18)だった。ヘイトスピーチ発言者の氏名公表制度が都道府県条例で初めて導入されるなど、沖縄県の差別対策が一歩を踏み出す。
市民グループ「沖縄カウンターズ」は9日、沖縄県糸満市新川区公民館で企画展示「知ってほしい ヘイトスピーチのこと」を始めた。沖縄や外国ルーツの人々に対するヘイトスピーチを壁一面に張り、深刻な被害を可視化する。 会場では、県人権条例の骨子案も配布し、県が実施しているパブリックコメント(意見募集)に応じるよう呼びかけた。メンバーの女性は「規制が緩く実効性に欠ける。一人でも多く意見提出してくれることを切に願っている」と語った。 カウンターズの活動を知った新川区自治会が後援し、会場を提供した。役員の浦崎暁さんは「なぜ糸満でと聞かれるが、インターネットにはヘイトスピーチが充満している。被害は場所を問わない」と指摘した。 「黒い部屋」と呼ぶ仕切った空間は、印刷したヘイトスピーチ240点で埋め尽くされた。過去2回の那覇市での展示の後、知事選やひろゆき(西村博之)氏による抗議行動やゆを機に噴き出したヘイトス
「絶対良くは書かないでしょ、あなたがたは。証拠あるのか、あるのか、みたいに言うけど」 9月、川崎市の公共施設で開かれた裁判の報告集会。報告者の佐久間吾一氏はなおも話そうとするが、外野の支援者が割って入って終わらせた。 取材者は私を含め4人。ジャーナリストの安田浩一氏が「終わるなら構わない。でも、まだ質問にも至っていない」と告げた。その通り、全く取材にならなかった。 佐久間氏は4月の川崎市議選に立候補し落選した。演説内容が「悪意に満ちたデマによる敵視と誹謗(ひぼう)中傷」と書かれ名誉を毀損(きそん)されたとして、損害賠償を求めて神奈川新聞の石橋学記者個人を訴えた。 佐久間氏の演説は「コリア系が土地を占領」「革命の橋頭堡(ほ)になった」「闘いが今も続いている」といった内容。これをデマや在日コリアンへの中傷でなく、事実だと主張するのか。記事に盛り込むため何度も尋ねるが、明言しない。 確信犯。ヘイ
失明した沖縄の高校生に対するヘイトスピーチを目にして、ショックを受けました。基地反対運動の参加者に対する言葉もずっとひどかったのですが、警察官に暴行された被害者である高校生までが即座に標的となりました。子どもたちにさえヘイトの矛先が向く現状を改めて認識させられました。 県人権条例の骨子案は、外国ルーツの「本邦外出身者等」に対するヘイトスピーチを、発言者の氏名公表などで抑制します。一方で、琉球ルーツの人々の保護はそれより弱くなっています。 「県民」という定義は、琉球ルーツを理由とした差別の存在をぼかしています。例えば「世界のウチナーンチュ大会」で使用した「ウチナーンチュ」という用語を使用することも可能です。 実効性の観点から罰則の導入も大切です。しかし何より、外国ルーツの人々もウチナーンチュも、どちらも実際に被害に遭っており、同様に守られるべきではないでしょうか。沖縄県がウチナーンチュを守ら
LGBTQなど性的少数者への理解を深め、「すべての人が自分らしく生きやすい社会を」と、ピンク色の衣服やアクセサリーを身につけて集まり思いを共有するイベント「ピンクドット沖縄」が20日、那覇市で開かれました。 ピンクドット沖縄は2013年から始まり、今年で10回目。音楽ライブのほか、「アライ(多様な性のあり方を理解し、支援する人)に聞いてみよう」をテーマにトークセッションが行われました。 性的少数者の友人がいるアライは「職場や学校で自分が性的少数者だと言えずにもやもやしている人がいる。特に職場ではいいづらい環境があるので、みなさんが耳を傾けて接してほしい」と呼びかけました。司会を務めた女装パフォーマーでライターのブルボンヌさんは「(自分は性的少数者だと)言える人が増え、それを受けとめてくれる人が増えれば素敵な人間関係が広がっていくのではないか」と述べました。 ピンクドット沖縄で初めてのパレー
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