クレール・ジボーは、男性優位のクラシック音楽界で、半生をかけて性差別と闘ってきた。彼女の次のターゲットは、男女間の賃金格差と年齢差別だ。 映画『TAR/ター』(日本公開は2023年5月12日〜)で注目が集まった「女性指揮者」。その先駆けとして活動してきたジボーが、インタビューで自らのキャリア、『TAR/ター』の感想、クラシック音楽界における性差別について語る。 ケイト・ブランシェットがタクトを振る強気な女性指揮者を演じ、アカデミー賞の複数部門にノミネートされ、世界的に大注目を集めている映画『TAR/ター』。この注目度の高さはおそらく、主人公の姿が斬新だからだろう──最近まで、指揮者という職業はほぼ男性が占めていたのだから。 一方、現実世界のフランス人指揮者クレール・ジボーは、業界にひそむジェンダーの壁と闘い続けてきた。2019年、ジボーはパリで女性指揮者の大会「ラ・マエストラ(La Mae
![女性指揮者クレール・ジボー「『TAR/ター』の主人公が男性だったら、これほど衝撃的ではなかったはずだ」 | 現実のクラシック音楽界には、ジェンダーの壁が根強く残っている](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/12dd32f71e30b5308cc0a2d8d0567cdd665778dc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcourrier.jp%2Fmedia%2F2023%2F05%2F09005221%2FGettyImages-583563922-e1683528837453-1600x900.jpg)