大成建設は木材の表面に塗布するだけで、難燃化を可能にする透明の塗料を開発した。表層の薄い塗装膜によって炭化断熱層を形成し、燃焼を遅らせる。難燃薬剤を含浸させる従来の手法に比べ、最大で半分程度のコストで「準不燃材料」に適合させることが可能。薬剤が表面に染み出す白華現象も抑制でき、木材の美観や意匠性を保てる。新築だけでなく、既存の建築物にも容易に施工できる。 火災発生時に高温となり、燃焼しやすい壁や柱など木材表面への塗布を想定。「難燃WOOD塗るだけ」として展開し、新築・既存建築物の防火性能向上と木材の利活用を後押しする。外部機関による性能評価試験で、加熱開始後10分間は燃焼・変形したり有害な煙・ガスを発生したりしないことを確認した。 難燃性の高い木材を仕上げるには、大きな装置で難燃薬剤を含浸させる手法が一般的。だがコストのほか、装置の大きさが限られたり白華現象が生じる課題があった。また直交集