トヨタ流米作りで“ニッポン農業”を強く、元気に:“カイゼン”と“ビッグデータ”を稲作へ(1/4 ページ) トヨタ自動車が農業に本格参入――。 といっても、トヨタが自ら農場を運営して野菜などの農作物を生産・販売したり、最先端の自動車技術を応用したハイテク農機を開発したり、という話ではない。 同社のお家芸といえる「カイゼン」を稲作に生かすため、新たな事業として米生産者の支援に乗り出したのである。この取り組みの先にあるのは、“ニッポン農業”の競争力強化だ。 「なぜトヨタが?」と思う読者も多いだろう。実は、トヨタと農業のかかわりは深い。将来直面するであろう世界の食糧危機に備えるため、畑で栽培できる「陸稲」の品種開発やサツマイモの海外生産など、10年以上前から農業に関する事業を次々と立ち上げた。1998年1月にはバイオ・緑化事業室を設置。翌年5月には愛知県みよし市にバイオ・緑化研究所を立ち上げて、農