第67回 日本企業のグローバル化に三つの問題点 経営コンサルタント 大前 研一氏 2007年2月28日 これからの日本市場は、よくて横ばい、大半は縮小傾向にある、というのが大方のエコノミストの予測だ。わたし自身もその通りだと考えている。いまの人口構成や政府の教育政策などを見ると奇跡は起こりそうにもないので、この流れが変わることはまずないだろう。国内市場が停滞する以上、企業にとっては国際化・グローバル化は不可欠の課題となる。 だが日本企業はグローバル化にあたっていくつかの問題を抱えている。わたしの見るところ、それは三つある。 一つは、いわゆる「2007年問題」である。有能な団塊世代が今後5年程度でリタイアしていく。そこから派生的に新しい問題も生まれてくる。まず、抜けてしまった団塊の世代の穴をどうするかということだ。彼らの持っていた技術、スキルをどう継承していくか。これは、まだ解決でき