政府は台湾半導体メーカーの新工場を国内に誘致 TSMC(台湾積体電路製造)が、日本国内で初めてとなる新工場を建設し、2024年の稼働開始を目指す方針を10月15日に発表した。TSMCは、半導体の総売上高で米インテル、韓国のサムスン電子に次ぐ第3位の半導体メーカーだ。時価総額は約60兆円で、日本のトヨタ自動車の2倍近い規模である。 TSMCの半導体工場は、熊本県内にソニーグループと共同で建設し、画像センサー用半導体や車載用半導体などを生産する見通しだ。回路線幅が22~28ナノ・メートル(1ナノ・メートルは10億分の1メートル)のロジック半導体を生産する。国内の半導体工場で作れるのは40ナノ・メートルの普及品までで、ロジック半導体の技術はもはや失われた状態だ。それでも、スマートフォンなどに用いられる10ナノ・メートル前後の最先端半導体の供給確保は、今後の課題として残る。 政府は6月に、「半導体
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