米国のジョー・バイデン次期政権の主要人事が出そろいつつある。ドナルド・トランプは大統領選の敗北を今も認めようとしないが、首都ワシントンは本来の政治機能を徐々に回復しつつあるようだ。米最高裁判所は激戦4州の投票結果に関するテキサス州の異議申し立てを門前払いした。この直前にトランプは「最高裁が賢明さと勇気を示せば、米国選挙プロセスは再び尊敬を得るだろう」とツイートしたが、皮肉にもその通りとなった形だ。 驚くべきことに日本の一部には、「保守派が3分の2を占める米最高裁がテキサス州の異議を認め、バイデンは大統領になれない」と本気で心配する向きもあったようだ。米連邦制度をよく知らないせいだろうか。 それはともかく、政権移行チームは12月の第2週までに、バイデン政権の高官や各省閣僚候補の名を発表した。筆者はあえて、次期政権は「第1期バイデン政権」ではなく、「第3期オバマ政権」だと言っている。今回はその