海賊版による普及がきっかけだったということもあって、当の日本人もあまり知らぬ間に、中国では日本動漫(アニメ・漫画)が若者文化の核のひとつを占めるようになっている。 ただし、この流れに頭を痛めているのは、著作権の所有者である日本の動漫関係者ばかりではない。もっと危機感を抱いているのが、中国政府である。 自国の未来を担う若者や子どもが、日本から流入した動漫の影響を多大に受けて育っている。 日本動漫が若者たちの精神文化の形成に与える影響力の強さ。日本動漫が牽引する動漫市場の大きさとその成長ぶり。中国政府は、一刻も早く自分の力でサブカルチャーであり巨大産業でもある動漫を育て、中国独自の世界をこの市場でも確立しなければならない、と考えた。 そこで中国では今、日本の動漫に対抗すべく、国を挙げて国産動漫産業の確立に邁進している。政府組織の中でもとびきり保守的な国家教育部までをも含めた、すべての中央行政省
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