電気を使わない「非電化」という選択肢(前編) 道具を使うプロセスを愉しむことを忘れていませんか? ●パソコン、テレビ、DVD、冷蔵庫、掃除機、電気ポット――我々は数限りない電化製品と共に暮らしている。電気の過剰利用が地球環境に悪影響を及ぼすことは周知の事実で、そこに問題意識を持つ人も少なくないのだが、今や電気のない生活など想像すら難しい。 ●発明家である藤村靖之氏も、そのような問題意識を持つ一人で、2000年春に「非電化工房」という組織を自ら設立し、電気を使わない非電化製品の発明と事業化に取り組んでいる。そのスタンスは「電気を否定するわけではなく、もうひとつの選択肢として非電化を提案する」というもの。どちらを選ぶかは我々生活者であり、「愉しい方を選べばいい」と藤村氏。 ●かつて子どものころ、自分の知らない科学の実験などでワクワクした記憶を呼び起こすような、藤村氏が発明した非電化製品の