中国についてはいろいろ懸念されることがあるだろうが、ひとまずこれ以外はすべて忘れてほしい。大問題は、中国がもっとも生産的な労働者を使い果たそうとしている、ということだ。 このままいけば中国の成長はやがて失速し、その伸びは横ばいに近いくらいまで鈍化することになるだろう。 フロスト・インベストメント・アドバイザーズは「中国経済の亀裂」と題した最近のリポートのなかで、「大半のアナリストは、中国は持ちなおすとみている。それは正しいかもしれないが、われわれは(中国経済の)土台にいくつかの亀裂が走っていると考える」と書いている。 もちろん、中国恒大集団(エバーグランデ・グループ)の問題であらわになったように、中国の不動産債務が手に負えないほどのものになっていることは、すでに投資家の知るところである。また、中国が規制強化によってビジネスに対する締めつけを相当厳しくしていることも、多くの投資家は知っている