あの埋めて隠そうとした新幹線事故から10年 2011年7月23日の20時半頃に浙江省温州市で、「2011年温州市鉄道衝突脱線事故」と通称される鉄道事故が発生した。中国が誇る高速鉄道の列車による衝突・脱線事故であった。当時、地元の温州市政府が発表した当該事故による死傷者数は、死者40人、負傷者172人であり、事故の規模から考えて極めて少ないものだった。 しかし、事故現場における生存者捜索が事故発生からわずか5時間で打ち切られただけでなく、事故原因を究明するための現場検証も行われないままに、高さ20数メートルの高架線路から落下した先頭の4車輛を含む脱線した6車両は、翌24日の午前中に重機で粉砕された後に建設機械を総動員して、急遽、掘られた巨大な穴に埋められたのだった。 事故車両が現場検証も行われないままに粉砕されて大急ぎで地中へ埋められた理由は何だったのか。事故車両を粉砕して地中へ埋めることに