「人気の花形職場」国家統計局 北京の西側を南北に縦断する西二環路は、東西に走る12車線の長安街と交差する復興門を北上すると、右手(東側)に「北京のウォール街」こと金融街が見える。かつては栄華を誇ったものだが、経済が失速したいまは、往年の輝きはない。多くの金融系企業が高層オフィスビルから退散し、付近のレストランは閑古鳥が鳴き、高級ホテルは割引合戦に余念がない。 その反対側、二環路の左手(西側)に広がるのが、主に経済関連の官庁街である。中国経済運営の司令塔である国家発展改革委員会、予算を司る財政部、市場のお目付け役の国家市場監督管理総局などが鎮座している。 そうした一角で、月壇南街に面した巨大な新華ビルにオフィスを構えるのが、国家統計局である。かつては「データだけをもらって歩く三流官庁」などと揶揄(やゆ)されたものだが、いまや絶大な存在感を誇る。 その証拠を一つ示そう。昨年11月26日、中国で