国境を越えてウクライナに侵攻したロシア、日本の国境を脅かす核保有の3強権国家(中国・ロシア・北朝鮮)――いま日本の国境が問われている。 そんな中、日本の国境を撮り続ける国際フォトジャーナリスト・山本皓一氏(79歳)が、自身の集大成として、新著『中国・ロシアに侵される日本領土』(小学館)を今月、上梓した。巻頭に73枚もの貴重な写真を載せた同書は、早くも一般読者はもとより、国会議員や霞が関の官僚たちの間でも、話題を呼んでいる。 そこで、東アジア問題を専門とする現代ビジネスコラムニストの近藤大介が、山本氏と緊急対談を行った。2時間にわたる対話から浮き彫りになった日本の国境の「穴」とは――。(撮影/木村圭司) 平和ボケした日本の中で 近藤: 山本さん、というより長年お世話になっている親しみを込めて、ヤマコーさんと呼ばせていただきます。久しぶりに事務所にお邪魔しましたが、ここはまるで「日本のウクライ