中国の将来を担うと期待を託された習近平国家出席肝いりの国家級新区・雄安新区を訪問した(「習主席の肝入りで始まった開発区で味わった残念感」参照)。地理的に北京と天津と三角形を形作るこの地域にかける中国政府、そして習近平国家主席の期待は大きい。しかし期待の大きさと比較して、思惑通りに都市建設が進むかどうかは不透明である。まだ開発が発表されて1年半しか経過しておらず、開発計画は始まったばかりだ。現時点では、深センや上海に続く都市になるかどうかの確信は得られなかった。しかし、2017年に発表され、計画期間の完了は2035年とされる。現在進行中である開発の成否の判断を、現時点で行うのは早計だろう。 中国政府の期待は大きい 中国政府にとって雄安新区は、今後の経済発展モデルを担う地域であり、失敗は許されない。しかしこの地域を発展させるためには、これまで順調に経済的な地位を高め、世界で第二位のGDPを稼ぐ