今年受注見通し、底堅く前年並み 2024年の工作機械市場は前年並みの受注水準をうかがう展開となりそうだ。日本工作機械工業会(日工会)は24年の受注額が23年比0・9%増の1兆5000億円と見通す。景気が減速する中国市場の先行きや、半導体の回復需要をどう織り込むかで見方が分かれる。足元では受注残が高水準で推移するが、キャンセルはほぼ見られないという。底堅い需要に支えられながら受注のけん引役を探る動きが続きそうだ。(西沢亮) 中国市場 不動産不況、先行き読めず 「1番低いのが1兆4000億円、1番高い方は1兆6000億円程度との見通しが示された」。日工会の市場調査委員会は24年の工作機械の受注額を1兆4000億―1兆6000億円程度と推定。稲葉善治日工会会長(ファナック会長)はこうした分析結果などを勘案し、最終的に1兆5000億円を見通すことに決めたと経緯を明らかにした。 その受注見通しで20