物価高が止まらず、家計は苦しさを増している。だが、これはまだまだ序の口かもしれない。11月18日に公表された日本のインフレ率(消費者物価指数)は、前年同月と比べて3.7%上昇した。一方、アメリカは7.75%、ドイツはなんと11.6%だ。諸外国から見れば、いまの日本は、たった4%程度で悲鳴を上げているということになる。 そもそも、物価は「需要(必要性)」と「供給(世の中に出回る量)」の関係で決まる。 必要なモノが少ししか出回らなければ、当然「お金をいくら出しても欲しい」と考える人が増え、物価が上がる(インフレ)。逆に、世の中にモノがあふれていれば必要性が下がり、物価も下がる(デフレ)のが普通だ。 世界経済に詳しい、リーガルコンサルティング行政書士事務所代表の浅井聡さんが言う。 「2000年代、中国をはじめとする新興国が急成長したことで、需要に供給が追いつかず、インフレが加速しました。一方、こ