再利上げは三角合併のアシストだったのか / SAFETY JAPAN [森永 卓郎氏] / 日経BP社２月27日に上海に端を発した世界同時株安によって、昨年前半から順調に回復してきた日本の株式市場にショックを与えたことは記憶に新しいだろう。上海総合株式指数が９％下落することで始まった株安は、またたく間に欧州、米国へと波及。翌日の東京市場では日経平均が一時737円安となる下落を招いた。 このニュースについての分析は数多く示されたが、そのほとんどは中国発の株安ということにポイントが置かれていた。確かにそれはそれで興味深いのだが、残念なことに東京市場で起きた大きな「事件」が見逃されてしまった。 それは、世界中で日本だけが大きく株価を下げたという現象である。例えば、東京株式市場では、日経平均株価が１週問（５営業日）で8.6％、1573円も下落したが、これに対してニューヨーク株式市場の下落幅は、その半分の4.6％に過ぎない。また、外国市場では日ごとに上下を繰り返したのに対して、日本では５日間
